冷食供給高が過去最高に ―― 日本生活協同組合連合会
日本生活協同組合連合会は4月24日、2024年の冷凍食品の業績と今後の方針について公表した。2024年度の冷凍食品の供給金額は前年比101.6%となり、過去最高額を更新した。また、9月~11月にかけて対象商品を拡大して実施した「くらし応援全国キャンペーン」第3弾の期間中、対象となった商品の販売が拡大したという。生活防衛意識に対応したキャンペーンの展開が、組合員の購買意欲を刺激したようだ。
昨年度実施した「暮らし応援キャンペーン」では、対象商品として選定した冷凍カツ、冷凍米飯類、冷凍スナック、冷凍中華惣菜(餃子)、冷凍グラタンなどの売上が拡大してその後もリピーターが増えている。9月以降は精米不足や価格高騰の影響により、焼きおにぎりや冷凍ピラフなどの冷凍米飯の利用者が増えた。
商品カテゴリー別の売れ筋食品を見ると、大分類の「調理冷凍食品」部門では、同キャンペーンの対象商品となった冷凍米飯、冷凍麺、冷凍洋風惣菜(グラタン)、冷凍中華惣菜(餃子)、スナックの供給高が好調に推移した。
「畜産」部門ではミールキット、やきとり(輸入)、冷凍カツの供給高が伸長して部門全体の実績を押し上げた。
「冷凍野菜」は国産ポテトなどの根菜が大幅に伸び、冷凍果実も好調に推移した。生鮮野菜の価格高騰でニーズが高まったほうれん草、ブロッコリーも好調に推移した。冷凍野菜の利便性と価格優位性の高さが組合員に受け入れられているようだ。
2025年度は春・秋発売で新規開発と併せて、組合員からの支持が高い主力商品の再開発に取り組み、利便性を向上した。この取組で値ごろ感の維持に努めると共に、冷凍食品の品揃えも強化していく。
なお、コープ商品の冷凍食品の魅力を引き出すアンバサダーとして、前年に引き続き冷凍生活アドバイザーの西川剛史氏が就任した。今後は全国各地の地域生協で展開するの宅配用の誌面や店舗販促物でコープの冷凍食品を提案する。

商品カテゴリ別の実績(前年比(%))
惣菜市場、11兆超える、金額2.8%増、過去最高を更新 ―― (一社)日本惣菜協会
(一社)日本惣菜協会は4月28日、2024年の惣菜市場規模の速報値を公表した。
惣菜トータルマーケットは11兆2882億円(前年比102.8%)となった。市場の拡大は4年連続で過去最高を更新した。
業態別の売上は構成比が高い順に、専門店3兆727億3500万円(同104.4%)、CVS3兆5236億1500万円(同101.7%)、食料品スーパー3兆3855億1100万円(同103.9%)、総合スーパー9663億3000万円(同99.1%)百貨店3400億1300万円(同99.1%)だった。専門店、食料品スーパーの伸びが市場をけん引した。
新社長に望月常務 ―― 理研ビタミン

理研ビタミンは4月30日、新社長に望月敦常務取締役が就任する取締役人事を発表した。山木社長は取締役会長に就く。6月24日付。
望月敦氏(もちづき・つとむ)は1962年3月2日生まれ、63歳。1985年4月同社入社、2024年1月RIKEN VITAMIN EUROPE GmbH社長、2010年7月国際事業部長14年執行役員、18年第2生産本部長、19年常務執行役員、20年7月加工食品グローバルマーケティング部長、21年10月国際営業統括部長、22年6月取締役、23年6月常務取締役(現任)。
2025年春の褒章 藍綬に古川氏と秋元氏
日本国政府は春の叙勲褒章を発表した。
業界関連の主な受章者は次の通り(敬称略)。
〈褒章〉
【藍綬褒章】
▽秋元直人(富士食品会長、元・全国給食事業協同組合連合会会長)▽惠谷龍二(ケイコーポレーション社長、元・[一社]日本フードサービス協会副会長)▽古川裕志(大槻食材特別顧問、元・[公社]学校給食物資開発流通研究協会会長)
新工場・複合施設を着工 ―― ピエトロ

製造工場の一般公開も
ピエトロは4月24日、福岡県古賀市に新設する新工場を含む複合施設「PIETORO FACTORY PARKパーク」を着工した。2026年春に工場を竣工して同年秋に製造を開始する予定。
鉄骨造2階建て延床面積約8980㎡の複合施設。施設内には直営レストランや地産地消マルシェなどを開催できる会場と広場も併設する。これまで一般公開していなかった製造工場の見学を含むブランド体験施設として活用する。
冷食は古賀市内の第1及び第2工場のラインを移管して素材や在庫の工場間の移動を無くし、業務の効率化とコストの削減に繋げる。将来的にラインを増設することも検討する。