投入数大幅に減少、プレートの拡大は続く ―― 25年春夏家庭用新商品
2025年春の家庭用冷凍食品新商品は本紙調査で主要冷凍食品メーカー23社から101品の発表数となり、昨年春の121品から20品の減少、一昨年春との比較では146品から40品以上の大幅減となった。リニューアル品も103品と前年の118品から減少した。今年も価格改定の影響は大きく、新提案は控え目。各社主力品の品質向上によるリニューアルに注力することで単価上昇を図っている。トレンドはワンプレート商品のさらなる広がり、新規参入に加え、メニューバラエティーも拡大。新たなフェーズに入った。
新商品投入数が最も多いのは日清食品冷凍の12品、次いでニチレイフーズ、ニッスイが10品となっている。ニチレイフーズはリニューアルも多く21品、テーブルマークは25品をリニューアルした。
カテゴリーでは近年、急成長を遂げるワンプレート商品への取り組みが目立つ。新規参入はイートアンド。明治も個食タイプのトレー商品でワンプレートとしての提案を図る。エスフーズも得意の畜肉を活かした洋食メニューで“冷凍弁当”からより“ワンプレート”の色合いを濃くした。メニューバラエティーの拡大も図られ、ニッスイの「ふっくらごはんとたらと野菜の黒酢あん」、ニップンの「五穀ご飯とあじの竜田揚げ彩り野菜の甘酢あん」、伊藤ハム米久の「さばめし」など先行組では特に魚を使ったメニューが目立つ結果となった。
炊飯向け主食米がダウントレンドとなる中、冷凍米飯は伸長。そんな中、ニチレイフーズでは成長ドライバーとなる炒飯を強化した。主力の「本格炒め炒飯」をブラッシュアップ、新商品として「たっぷり卵の海老炒飯」を投入し、さらなる需要拡大を図る。
炒飯ではマルハニチロも〈新中華街〉プレミアムラインの商品として「赤坂璃宮の海鮮炒飯」を投入。本格感を訴求した。
日清製粉ウェルナも主力の個食パスタで単価アップの取り組みを進め、女性をメインターゲットにワンランク上の新シリーズ〈RICH-NA〉を一気に7品投入した。
年々変化する気象条件の中で、長期化する夏への対応強化を図ったのはテーブルマークだ。「極細さぬきうどん」をラインアップに加え、うどんの選択肢を広げていく。
トピックとしては日本ハム冷凍食品が15年ぶりに冷凍ピザを投入。グループとしてチルドで培った技術力をフルに発揮していく。

冷凍焼ビーフンに10年ぶりの新フレーバー ―― ケンミン食品

焼明太子を使用
ケンミン食品は同社冷凍主力商品である「ケンミン焼ビーフン」から、「めんたい高菜の焼ビーフン」を1日に発売した。
今回10年ぶりに焼ビーフンブランドに新たなフレーバーを加え、もう一品おかずが欲しい時にすぐに食べられる商品として定着を図る。
「めんたい高菜の焼ビーフン」(190g、税別355円)は「焼明太子」を使用することで、香ばしい風味に仕上げている。「九州産高菜漬」と赤ピーマンを使用し、食欲をそそる彩り鮮やかな一皿とした。ごはんのおかずや酒のつまみにもぴったり。
マヨネーズ発売100周年でキッチンカー出店 ―― キユーピー

髙宮社長(中央)
キユーピーは2月28日より、キユーピーマヨネーズ発売から100周年を記念して、消費者向けイベント「WorldMayoKitchen」を開催する。海外で食べられているキユーピーマヨネーズを使ったメニューなど30品をキッチンカーで提供するイベント。東京・港区の六本木ヒルズを皮切りに、計7都道府県にキッチンカーを派遣する。
海外で働く現地スタッフと共同で、海外で親しまれているマヨネーズを使ったメニューや創作料理を選定し、生活者の投票を経てイベントで提供する30メニューを決めた。マヨネーズを通じて世界を巡る感覚を楽しんでもらう。会場にはキユーピーマヨネーズのトリビアや歴史が学べるパネルを掲示し、ワークショップも開く。
同日に開いた会見に登壇した髙宮満社長は「キユーピーのマヨネーズは発売から100年が立ち、使現在は79の国と地域で販売されている。今回のイベントは、海外のマヨネーズ料理をキッチンカーで提供する。マヨネーズ料理を通じて世界を巡る感覚を楽しんでもらいたい」としている。
人気の焼きそばを冷食に ―― 東洋水産

“あの味”を再現
東洋水産は1日、春夏の家庭用新商品2品を発売した。
新商品のうち、「マルちゃん焼きそば2食パック」は、1975年の発売以来チルド帯で生活者に長年愛されてきた「マルちゃん焼きそば3人前」の味わいをイメージした冷凍焼きそば。電子レンジで温めるだけでより手軽にお馴染みの味わいを楽しめる。具材には、焼きそばで定番の豚肉、キャベツ、ニンジンを加えている。
「マルちゃんライスバーガーソラチ監修十勝豚丼の味」は、「十勝豚丼のたれ」で有名な北海道の老舗メーカー、ソラチ監修の下で「十勝豚丼」の味を再現した一品。ソラチの「十勝豚丼のたれ」を絡めた豚肉とタマネギを直火で炙り、国産米を使用したライスパテで挟んだ。直火で炙ることで、お店で食べる「十勝豚丼」の香ばしさや、味わいを再現した。