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今週のヘッドライン|2025年1月第4週号

冷食で二極化対応 ―― CGC

 シジシージャパンは15日、東京・虎ノ門のホテルオークラ東京で「CGCアソシエイツ会」を開催し、696人(354社)が参集した。同会では、昨年5月に新社長に就任した松本偉社長が2025年の同社の販売戦略などについて説明した。冷凍食品関連の取組では、他部門との原料の共用を進め、二極化対応にも取り組む。農産品の新たな産地を開拓し、スカスカ包材の撲滅にも努める。なお、2024年3月~12月の冷凍食品の売上高は約106億円(前年比106%)となり、右肩上がりの伸びが継続している。

 2025年の冷凍食品部門では、①二極化対応の強化②他部門との原料の共用③原料・商品調達体制の強化④生産性の追求─などの取組を進める方針だ。
 そのうち、①二極化対応─については、品質訴求型の〈CGC〉ブランド、価格訴求型の〈ショッパーズプライス(以下SP)〉〈断然お得〉の両軸で商品開発を強化する。冷凍「CGC昔の大地北海道栗吉かぼちゃ」「SP大盛りスパゲティ」「同お好み焼き」などを発売する。カット済みの冷凍畜肉なども開発を進めて簡便化ニーズに対応する。
 ②他部門との原料共有─については、インド産の馬鈴薯(惣菜チームと原料を共用)、中国産原料の焼鳥(食肉チームの原料を共用)、冷凍「CGC昔の大地 北海道産栗吉かぼちゃ」(青果物チーム同)などの原料を他部門と融通し合い、グループのシナジーを生む。
 ③原料・調達体制の強化─については、主力の凍菜について産地を多角化してリスクヘッジを進め、追加対応によって安定供給の体制も強化する。インド、中国で新たな産地の開拓を進める。売れ筋の冷凍ブロッコリーは原料の産地を広げることも検討している。
 ④生産性の追求─については、容器包装を圧縮して売場効率を高める。単一メーカーが製造する水産品、惣菜などについては部門の垣根を取り払ってコンテナに混載することで物流効率を引き上げる。消費期限の延伸や月表示への変更によって食品ロスも削減する。
 CGC全体では、「地域とお店の未来を笑顔に」をテーマに、「〝グループ・企業・店舗の未来〟を考え行動」「〝全国〟〝地域〟〝協業活動〟への積極参加」「環境〝配慮〟から〝行動〟へ」「〝備災体制〟一層の強化」という四つの活動計画の骨子に則って各種の取り組みを進める。
 24年2月期のグループ本部取扱高は1兆984億円。加盟企業数は201社。グループの総年収は5兆2272億円。

「赤坂璃宮の海鮮炒飯」 ―― マルハニチロ

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パラっと香ばしく仕上げた

 マルハニチロは17日、2025年春季新商品を発表した。家庭用冷凍食品は新商品9品、リニューアル4品(デザイン変更品・コード変更品除く)の計13品。発売日は3月1日。
 米飯では、〈新中華街〉シリーズのプレミアムラインとして、「赤坂璃宮の海鮮炒飯」を投入する。赤坂璃宮・譚オーナーシェフ監修の本格海鮮炒飯で、高温かつ短時間であおりながら炒めることで、パラっと香ばしく仕上げた。既存品「〈新中華街〉あおり炒めの焼豚炒飯」に比べ、高温で、あおり回数も増やし、よりパラッとした食感とした。具材にはえび、いか、たまご、いんげん、ねぎを使用。複数のエキスやXO醤、中国醤油「老抽(らおちゅう)」を使用し家庭では出せない上質感ある仕上がりとした。
 なお、今回の「赤坂璃宮の海鮮炒飯」に加え、既存品の「赤坂璃宮の餃子」「赤坂璃宮の五目シュウマイ」と「極旨!ももから揚げ」を加え、〈新中華街〉シリーズのプレミアムラインとして訴求していく。
 伸長している麺カテゴリーには、〈新中華街〉「辣醤(らーじゃん)麻婆焼そば」をラインアップ。甜麺醤など4種の醤と辣椒油(らっちゅうゆ)など2種の油で、辛さと旨さのバランスが取れた味に仕上げた。丸みある中太麺があんとの相性抜群。汁なし麺では「濃厚!魚介豚骨まぜそば」。4種の魚粉をきかせた濃厚な魚介豚骨のたれが、全粒粉入り中太麺に絡む。
 弁当・食卓系商品では、鶏むね肉のチキンカツにカレーマヨソースをのせた「チキンカツ&カレーマヨ」、MSC認証のアジを使用した〈Ocean Blue〉「あじフライ」などを投入する。スナックでは、ワンハンドで食べられるお好み焼「野菜たっぷり!お好み串」もラインアップ。冷凍野菜では、少量タイプで使い勝手の良い「ミニブロッコリー」、「揚げなす」「揚げさつまいも」を投入する。

「極細さぬきうどん」投入 ―― テーブルマーク

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シリーズで最も細いうどん

 テーブルマークは16日、春季家庭用冷凍食品を発表した。新商品9品、リニューアル25品(パッケージリニューアル含む)。発売日は3月1日。
 麺では、素材麺で、長期化する夏に食べやすい細麺のうどん「カトキチ極細さぬきうどん3食」(3食入540g)を新投入。シリーズで最も細いうどん。なめらかなのどごしでコシのあるうどんは、つるっと食べられて満足感も高い。レンジ調理も可能で夏場の需要を狙う。
 トレー入りの〈お皿らがいらない具付き麺〉では、「CoCo壱番屋監修汁なしカレーうどん大盛り」(1食入372g)、「元祖ニュータンタンメン本舗監修まぜタン大盛り」(1食入363g)の有名店監修の夏向けに辛い大盛りタイプを投入する。
 米飯では、手軽に小腹を満たせるライスバーガーに「ライスバーガーきんぴら」味を投入。弁当向けでは、「スパイシーフライドチキン」、「チーズinハンバーグ」に加え、とうもろこしの味わいを楽しめる「とうもろこしの香ばし揚げ」、国産若鶏のむね肉と岩下の新生姜と国産大葉を混ぜ合わせて揚げた「国産若鶏の香り揚げ」をラインアップ。
 食卓向けには、国産若鶏のむね肉に、こだわりの出汁を効かせた和風から揚げ「国産若鶏の出汁から揚げ250g」を投入する。

ビュッフェ向けに新商品 ―― ヤヨイサンフーズ

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厚揚げと茄子の麻婆仕立て

 ヤヨイサンフーズは17日、25年春発売商品として新商品9品、リニューアル品17品の計26品を発表した。今春は「外食市場への取り組み」として、ビュッフェ向けや簡便調理品を品揃え、「基幹カテゴリーの強化」としてメンチカツの品質アップを図る他、ソフリで「高齢者向け栄養補助商品の拡充」を図った。
 昨年秋の提案に引き続き、ビュッフェ向けに投入したのは「チキンと彩り野菜のクリーム煮」と「厚揚げと茄子の麻婆仕立て」の2品。調理作業を軽減する完全調理品として、具材&取り分けやすさに配慮したサイズの商品を投入。大量調理がしやすい大容量規格とした。またデザートでは〈アレンジダイスゼリーシリーズ〉に「瀬戸内レモンVC」を追加した。
 本格的な味わいを簡便調理で提供できるパスタ〈Oliveto〉もリニューアル。生パスタの食感改善を図るとともに、パッケージを変更、ソースににがりを残した塩を使用するとともに、賞味期限を12カ月から18カ月に延長した。
 基幹カテゴリーの強化では、中食、産業給食といった主戦場に向けた商品を強化。付加価値品と値頃感のある商品で2極化対応を図り、産地訴求を強化した「鹿児島県産ポークメンチカツ120」「鹿児島県産豚肉のメンチカツ40」、値ごろ感のある「ごちそうメンチカツ45R/60R/90R」「ごちそう国産キャベツメンチカツ55/80」、「(袋)昔ながらのビーフメンチカツ」をリニューアルした。

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