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今週のヘッドライン|2024年7月第2週号

「原点回帰」の取組が形に ―― SL Creations・佐藤社長

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 SL Creationsの佐藤健社長はこのほど、本紙取材に応え、直近までの業績および冷凍食品を中心とした各種ブランドの進捗、社食サービス「オフィスプレミアムフローズン」(OPF)の販売状況について語った。今期は『原点回帰』を方針に掲げ、利益体質の確立と売上拡大を図る同社。宅配事業での新規顧客の獲得とともに、OPFを中心とした新規チャネルの開拓を推進する他、近年、強化した外販向け商品についても見直しを図り一層の商品力強化を図っていく。

 佐藤社長は直近までの業績について「1―6月累計売上では前年をクリアし103%となった。OPFが大きく貢献した。また化粧品でも好調な商品があった他、冷凍食品も堅調。年初に掲げた『原点回帰』の取組みが形になりつつある」と振り返った。
 社食サービスであるOPFは昨年契約件数1000件を目標にしていたところ、約半年で達成、今年は年末までに2000件を目標としているが、現状既に1600件まで到達しており目標達成が視野に入った。佐藤社長は「既存の販売員や支店を巻き込んで営業活動を行ったことが成果に繋がっている。販売員が直接お客様に商品を届け、コミュニケーションがしっかりと取れる点も他社と差別化で来ている点だ」とする。
 課題については「同じ商品では飽きてしまうので常に新しい商品を出していかなければならないこと」としつつも、「これだけ規模が拡大してくればOPF専売商品も開発できる。今までは、既存商品をOPFに活用していたが、OPF専売商品を既存ルートで活用していくと言った逆のパターンも見られるようになっている」としている。
 各ブランドの状況ではプレミアム冷食〈Z's MENU〉は直近2年でメディアから大きな注目を集め、テレビ、新聞、雑誌等60回以上取り上げられており、「このままの路線で新たな商品開発を進めていく」方針だ。糖質をコントロールした冷食〈Remake BODY〉はその特性上、思ったように商品開発が進んでいないが「需要は間違いなくある」としてこちらも引き続き新商品の開発を進めていく。昨年、投入した外販向け冷凍食品のスタンダートブランド〈Wise days〉は商品の見直しを進める。スープ春雨を中心とした従来のラインアップから「ご飯もの、弁当スタイルの商品を出していく」としており、来年1月の新商品投入を目指す。
 なお今期、後半戦に向けては「とにかく新しいお客様を増やしていくことが必要であり販売員にもそう呼び掛けている。加えて外販の拡大、OPFを含め、当社商品がお客様の目に触れる機会を増やしていかなければいけない」とした。

統合で提供価値の向上 ―― 三井物産流通グループ・柴田社長

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 三井物産流通グループの友好取引先メーカーで構成する三井食品会(会長=山口聡カゴメ社長、会員メーカー289社)は1日、東京・内幸町の帝国ホテルで統合後初の総会を開いた。
 三井物産流通グループは、三井物産流通ホールディングスと三井食品、ベンダーサービス、リテールシステムサービス、物産ロジスティクスソリューションズの物産系事業会社4社が合併し、「三井物産流通グループ」として4月1日に発足した。
 柴田幸介三井物産流通グループ社長は、「当社は5社が統合し4月1日より新たにスタートした。事業規模は売上高1兆3000億円、従業員数4045人、営業拠点22カ所、物流センター186拠点・29万坪などだ。物流は同業トップともそん色はない規模となった。また社内にはデザイナー60名も在籍しており、食品卸に捉われない新たな業態の企業だ。
 営業系組織は、三井食品ユニット、ベンダーサービスユニット、リテールユニット、物流ユニット体制とし、受発注などのオペレーション機能やコーポレート機能は横断組織として統合した。横串しで事業推進ユニットも設置した。
 今回の統合は、グループ各社の有形無形の財産を柔軟かつ機動的に活用し、ステークホルダーに提供する価値の更なる向上と加速がなせる組織体制の構築が目的だ。人材活用では、旧会社間を跨いだ人材配置の最適化、成長領域に優先的配属をはかる。生産性向上ではシステム投資や機械化投資に必要な一定以上の事業規模の獲得を目指す。
 今後目指す姿としては、商流・物流の全体最適の推進と、これを支える機能の先鋭化を常に追求し、お客様が必要な時に競争力ある品揃え・品質・価格での商品・機能・サービス提供を担う企業としたい。

〈おべんとPON〉シリーズ ギョーザに30個入り ―― 味の素冷凍食品

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5品を展開
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マイルドな味付け

 味の素冷凍食品は5日、秋の家庭用冷凍食品新商品6品、リニューアル品3品を発表した。8月11日から全国で発売する。新商品には“ニッポンのお弁当づくりを変える!”をキャッチフレーズに弁当づくりの簡便性を訴求する新シリーズ「おべんとPON」シリーズ全5品を発売。主力商品「ギョーザ」に30個入りの大容量パック「ギョーザ標準30個入り」を投入。
 「おべんとPON」シリーズは冷凍庫のスキマに「シュッ!」と入れられ、お箸を使わずに「ポンッ!」と盛り付けることができ、捨てるときは小さく丸めて「ポイッ!」と捨てられる弁当づくりの新しいカタチを訴求する。トレイを使用しておらず、パッケージのサイズは従来品と比べて半分以下(同社既存品比)で冷凍庫の場所を取らずに収納できる。
 「おべんとPONとんかつ」は三元豚を使用した、小さいながらもお肉のおいしさをしっかりと感じられるひとくちサイズのとんかつ。「同からあげ」は、鶏もも肉を使用したほんのり醤油風味の子供も食べやすい味付けのからあげ。「同メンチカツ」は、三元豚の粗びき肉を使用した、胡椒がきいたスパイシーなメンチカツ。「同つくね」はにんじん・たまねぎ・れんこんが入ったお肉と野菜の食感が楽しいつくね。「同とり天」は、鶏むね肉を使用した磯の香りがほのかに香る天ぷら。全て自然解凍で喫食可能。
 また「ギョーザ」の大容量パック「ギョーザ標準30個入り」を発売。「ギョーザ」(12個入り)と異なり、ニラを使用せずマイルドな味付けに仕上げた。フライパンにびっしり並べて調理してもおいしくキレイに焼ける。素材は、吟味した中国産にんにくを採用し、食べ盛りの子どもがいるファミリー層のメインおかずとしての利用を促進する。トレイ不使用の大容量パック。「生姜好きのためのギョーザ」は「しょうがギョーザ」に名称変更し、リニューアル。
 「黒胡椒にんにく餃子」は肉と野菜の配合を変更することでよりジューシーに。
 「北海道まるごと牛肉コロッケ」は、北海道素材を贅沢に使用したパッケージに。

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