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今週のヘッドライン|2024年4月第2週号

うどん伸び微増に、業務用が大きく回復 ―― (一社)日本冷凍めん協会 23年生産食数

 (一社)日本冷凍めん協会は3月27日、冷凍めんの2023年1月~12月生産食数調査結果を発表した。年間生産食数は20億2426万食で前年比101%となり、近年の最高値である20年の20億943万食を上回った。業務用の市場回復によりボリュームゾーンである「うどん」が増加した。工場出荷額は1332億3000万円(前年同期比116%)、うち業務用442億7000万円、家庭用889億6000万円。加工区分別では「つゆ付きめん」「セットめん・調理めん」はマイナス、「素材めん」が前年を大きく上回った。

 同調査は国内における冷凍めんを製造している企業35社を対象に行われた。
 市販用、業務用の生産食数は、市販用が11億2831万1000食(前年11億8913万食)、業務用が8億9594万8000食(同8億1503万食)。市販用が数字を落とす一方で業務用が伸長した。ただ、業務用はコロナ前の9億食台には届いていない。
 品群別では「うどん」が11億3700万食で前年比103.1%。市販用が97.9%と若干数字を落とす一方で、業務用は112.1%で2桁増となった。また、加工区分では「素材めん」が21年度より年々増加しており、20年度に次ぐ食数となっている。
 次いで食数の多い「中華めん」は3億5000万食で前年比100.1%。業務用は「うどん」同様、116%で2桁増となっており、市販用は81.9%とやや数字を落とした。加工区分で見ると、こちらも「うどん」同様、「素材めん」が2桁増と伸びた。
 「パスタ」は2億600万食で前年比95%。業務用が95.9%、市販用が94.6%で共に数字を落とす結果となった。
 「日本そば」は1億9400万食で前年比96%。市販用は87.6%と減少したものの、業務用は100.4%で前年並みとなった。「セット・調理めん」は62.3%と大幅に落ち込んだ。
 注目は「焼きそば」。分母は決して大きくないものの、6100万食、前年比113.3%と大きく伸ばした。業務用114.0%、市販用112.3%と両チャネルで2桁増。加工区分別に見ると「セットめん・調理めん」が18年度以降、最多の食数となった。

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生産食数の推移

ALI社を譲渡 ―― 味の素冷凍食品

 味の素冷凍食品およびライフフーズは2日、中国福建省アモイ市の味之素来福如意食品有限公司(ALI社)の全株式を合弁パートナー如意情集団股份有限公司(董事長陳珠涼本社:中国福建省アモイ市)へ譲渡する契約を締結した。関係当局の承認等の条件を充足した後で、25年3月期第2四半期の譲渡完了を予定する。
 味の素冷凍食品およびライフフーズはALI社との間で製造委託契約を締結し、これまでと同様、日本国内向け冷凍野菜および同社グループ工場(日本・中国)にて使用する野菜原料の供給を続ける。
 ALI社は2004年に味の素冷凍食品、ライフフーズおよび如意情社との3社合弁で設立され、種苗・農場管理・栽培から製品までの全プロセスでの「安心品質」を確保した日本向け冷凍野菜および同社グループ工場で使用する野菜原料の製造・加工を行ってきた。
 味の素冷凍食品では「環境変化もある中、国内冷凍野菜品領域において、採算性と資産効率を向上させるために生産体制の再編を行うことについて検討開始している中、昨年11月如意情社からALI社を活用したいとの申し出があり当社およびライフフーズは、ALI社株式譲渡について正式検討に入りALI社の更なる長期的成長に合致すると判断し、契約締結を判断した」としている。
 【厦門味之素来福如意食品有限公司Xiamen Ajinomoto Life Ideal Foods Co.,Ltd概要】▽所在地中華人民共和国福建省▽従業員数:約136人(24年2月末現在)▽事業内容:冷凍野菜製品、野菜原料の製造・販売▽株主:当社51%、ライフ社19%、如意情社本件譲渡前▽設立:04年5月

PBで初の冷食を投入、こだわりの餃子、炒飯 ―― ウエルシア薬局

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(左から)岡本部長と桐澤副社長

 イオングループのウエルシア薬局はこのほどPB〈からだWelcia〉シリーズから初の家庭用冷凍食品として「黒豚をちゃんと感じる幸せの肉餃子」「あの店主がつくったメニューにはない炒飯」2品を発売する。
 「黒豚をちゃんと感じる幸せの肉餃子」(12個入[240g])」は、鹿児島県産の黒豚のみを使用し、国産野菜を使用。具材を多めに配合した。国産あごだしを使用し、ジューシー感アップ。皮はより食感を感じる0.6mm。店頭売価は398円。4月18日より発売。
 第2弾商品の「あの店主がつくったメニューにはない炒飯」は、有名ラーメン店「ラーメン屋トイ・ボックス」とのコラボ。濃厚な旨味ながらもさっぱりとした鶏油を使用し、たまり醤油の旨味とどこがし醤油の香ばしい香りが効いた本格的な味わい。1袋300gで店頭売価は298円。発売日は5月21日。
 3日に都内で行われた発表会で桐澤英明ウエルシア薬局副社長兼商品物流担当は、「今回初めて〈からだWelcia〉で冷凍食品を投入となる。冷凍食品PBのコンセプトは『ウエルシアの冷凍食品は、ひとにあたたかい。』だ」とした。
 岡本貴商品本部商品企画部長は冷食投入について「お客様の声から餃子、炒飯のニーズが高かった。両商材ともNBなど競合が激しいが、味で十分勝負できると思う」としている。
 今後の計画では、冷凍食品は今年度中に4品ほど計画しており、アイテムは消費者からのニーズが高い唐揚げ、ハンバーグ、パスタ、ラーメンなどとなる見込み。

入社式を体験型で ―― キユーピー

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新入社員とともに収穫作業をする髙宮社長(中央)

 キユーピーは1日、総合職採用の新入社員46人を対象に、同社初の体験型入社式を、埼玉・深谷テラスヤサイな仲間たちファームで開催した。
 同社ならではのユニークな入社式であり、当日は野菜の収穫、種まき体験からマヨネーズづくり、それらを利用したサラダランチを味わった。
 高宮満社長は「皆さんのために最高の記憶に残る入社式をしたい。それが深谷テラスで実施するに至った理由だ。皆さんには『自己実現』『期待役割』、この2つの言葉を忘れないでほしい」とした。

新社長に阪本氏 ―― 日本ハム冷凍食品

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 日本ハム冷凍食品は4月1日付で代表取締役社長に日本ハムマーケティングの阪本将文執行役員営業本部関東事業部長の就任を決定した。伏見浩二社長は同日付で取締役に就任した。
 阪本将文氏(さかもと・まさふみ)は1964年1月生まれ、60歳。出身地は和歌山県有田市。

会社所在地

〒160-0008
東京都新宿区三栄町24番地
黒田ビル2階