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今週のヘッドライン|2024年2月第2週号

オーマイプレミアム柱に、グロサリー・冷食でブランド訴求 ―― ニップン

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ブランドをPRする杉浦さん(左)と前鶴社長
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好評の期間限定品を再投入

 ニップンは7日、東京・麹町の同社本社で「ブランド新戦略発表会」を開催、前鶴俊哉社長が出席し、同社主力ブランドである〈オーマイプレミアム〉についてさらなる展開拡大を図っていく方針を明らかにした。今春は新たに乾麺にも〈オーマイプレミアム〉商品を投入。冷凍食品では同ブランドのパッケージを全面的に刷新し、主力品の品質向上、新商品・期間限定品を発売していく。発表会にはゲストにタレントの杉浦太陽さんを招き、ブランド・新商品の魅力をPR、前鶴社長は「当社の柱となるブランドに」と期待を語った。

 〈オーマイプレミアム〉では“「いつも」を「すごい!」にするパスタ”をコンセプトに掲げ、今春新たにグロサリー商品を投入する(「もちっとおいしいスパゲッティ1.5mm」「同1.8mm」)。
 3月1日発売の冷凍パスタは全品パッケージリニューアル。シリーズ最大の特長である、具材をシズルで表現し、「大きな具材がたっぷりで美味しい」を訴求した。
 また、期間限定品として昨年春に登場し、好評を得た「うま塩レモン」を再び投入。主力の「たらこといか」「舞茸となすの香味醤油」「海の幸の醤油バター」の3品を改良した。
 〈オーマイプレミアム至極〉シリーズでは「至極のカルボナーラ」を新たに投入。ジューシーな厚切り熟成ベーコンが特徴の濃厚な味わいの商品に仕上げた。
 説明に当たった前鶴社長は「これからのニップンは家庭用商品を強化し、美味しさで食卓を革新したい。当社は製粉事業でスタートし業務用商品を主体に成長した会社だが、長期目標である売上高500億円を達成するためには戦略として家庭用商品の事業の強化が必須と考え、徹底した消費者理解を進めるためのマーケティング組織の強化を進めた。冷凍パスタブランド№1の〈オーマイプレミアム〉は順調に成長しており、美味しさが強みという評価をいただいている。家庭で食べるパスタはこんなものだという概念を覆す美味しさを追求できた」とした上で、今後CMや各種プロモーションにも注力していくことを明らかにした。

トレー入り米飯に新商品

 冷凍食品春の新商品ではその他、トレー入り冷凍米飯〈いまどきごはん〉シリーズに新メニューとして「具だくさんミートドリア」「チーズタッカルビ丼」を投入。「よくばり御膳 しそひじきご飯とチキンカツみぞれ煮風」で野菜と彩りをアップする他、大盛り個食パスタ〈オーマイBig〉の「ボンゴレビアンコ」「チーズチリトマト」の2品をリニューアルした。

新会長に鎮目氏(国分FC) ―― 首都圏市販冷食連絡協議会

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鎮目新会長(左)と齋藤前会長

 首都圏市販冷食連絡協議会(市冷協)は1月31日、東京・竹芝のアジュール竹芝で「2024年度新年総会」を開催した。
 役員体制では、齋藤顕範会長が会社人事のため退任、新会長には国分フードクリエイト㈱の鎮目武志執行役員低温事業部長が就任した。副会長以下役員は変更なし。 
 挨拶した齋藤前会長は、「今年1月1日付で国分フードクリエイト㈱から国分関信越㈱に異動、会長職を鎮目氏に引き継ぐことになった。私が会長に着任したのは20年3月、コロナが蔓延し始めた時だ。活動が制限される中で、いかに会を継続していくかを考えてきた。昨年から徐々に制限が解除されイベントも復活。今年はいよいよ本格的に行うという矢先での交代となったが、新会長に引き継いで盛り上げてもらいたい」とした。鎮目新会長は、「皆様のご協力を頂きながら業界を盛り上げていきたい」とした。
 24年の普及活動では、6月~7月に「消費者プレゼントキャンペーン」、10月中旬頃には「トークショー」を予定。今回は同時に試食会も検討している。
 【市冷協役員体制】▽会長 鎮目武志(国分フードクリエイト執行役員低温事業部長)▽副会長 菅野進(三菱食品商品統括低温商品オフィス部長)▽会計監事 戸田将一(日本アクセス関東商品部商品第2部課長)▽会計副監事 松原滋(ケイ低温フーズ首都圏支社営業部第2ユニット専任課長)▽顧問 岡村智

家庭用冷食に参入 ―― 日東ベスト

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業務用使用の本格スペック
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渡邉常務

 日東ベストは2月より同社初となる市販用冷凍食品として〈エーデルシェフ〉シリーズを立ち上げ、「牛丼の具80(お茶碗サイズ)」、「大盛牛丼の具150」、「牛カルビ丼の具80(お茶碗サイズ)」、「大盛牛カルビ丼の具150」の4品を発表した。強みの畜肉製品で培ってきた業務用仕様の本格スペックが家庭で楽しめる商品。レンジ調理、湯せん調理に対応。
 同社は昨年より市販開発室を立ち上げ市販用事業の可能性を模索、4月以降は市販事業部として本格的に取組を進めていく。想定チャネルはスーパー、ディスカウントストア、C&C等。
 説明に当たった渡邉昭秀取締役常務執行役員は「現在、C&C向けに業務用商品の販売を行っているが今回、その延長、チャレンジの部分として新たに〈エーデルシェフ〉というブランドを立ち上げ、家庭用向けに販売していく。感触が良ければ次の商品も考えていきたい。まずは当社で一番売れている商品を選んだ。畜肉系の他、デザートの展開も考えている」とした。

KDDIが公開買い付け、三菱と共同経営に ―― ローソン

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中西社長、竹増社長、髙橋社長

 KDDIがローソンの株式を公開買い付け(TOB)で買い増す。現在約2%の持ち株比率を50%に引き上げる。親会社の三菱商事も50%を保持して2社が共同で経営する。6日に都内で開いた会見で明らかにした。
 TOBは4月頃から実施する。所得金額は4971億円を予定している。KDDIの知見を入れて、デジタルとリアルが融合した「リアルテックコンビニエンス」の実現を目指す。
 三菱商事の中西勝也社長は共同経営体制移行の経緯について「20年ローソンをサポートしてきたが、これ以上ローソンに新たな価値をアドオンできるかという悩みもあった」と説明。
 KDDIの髙橋誠社長は経営の主導権について「我々は小売の知見が薄い。今後も社長は三菱商事から出してもらう」と語った。
 ローソンの竹増貞信社長は「今後、買い物はコンビニとECで事足りる時代が来る。KDDIの知見を活用して、店舗を拠点とした15分で商品が届くECなどを実現したい」とした。

会社所在地

〒160-0008
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