冷凍食品新聞社 発行日(週刊・毎週月曜日)購読料1年33,600円(+税)昭和44年6月19日第三種郵便物認可

今週のヘッドライン|2023年4月第1週号

4年ぶりのリアル開催、2022年枝豆輸入は2万7,699t、新品種「高雄13号」も紹介 ―― 日台凍菜懇

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左:魏理事長 右:川﨑会長
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日本側から96人、台湾側から40人出席

 台湾冷凍疏果工業同業公会(魏東啓理事長)と輸入冷凍野菜品質安全協会(川﨑順司会長)は3月28日、東京都品川区の品川プリンスホテルで「2023年日台冷凍農業品貿易会議」を開催した。日本側から96人、台湾側から40人が出席した。会議のリアル開催は4年ぶり。日台で、協力関係を一層強化することを誓った。また、懇談会では台湾側が16年ぶりに開発した枝豆の新品種「高雄13号・緑水晶」について紹介し、今後冷凍枝豆の主要品種として日本向けの輸出を拡大する方針を示した。

 会議では、台湾側から魏理事長が挨拶に立った。魏理事長は、「コロナ禍の発生によって、食料消費の傾向が変わり、枝豆などの対日輸出量が減少した。コロナ禍も落ち着きを見せており、今後は対日輸出量の拡大に期待している。また、台湾では、16年ぶりの新品種も開発した。この優れた品種を日本向けに広げていきたい」とした。
 日本側からは川﨑会長が挨拶に立ち「コロナ禍によって停滞した台湾産冷凍枝豆の輸入も22年以降は復調している。コロナ禍の苦境は台湾と日本の信頼関係で乗り切れたと考えている。コロナが新しい局面を迎える中で、台湾側の関係者と対面し、意見交換できることを感謝したい」とした。
 引き続き、日本側、台湾側の代表者による講演を実施した。
 そのうち、森田満樹(一社)FOOD COMMUNICATION COMPASS代表は講演「食品安全・食品表示に関する最新動向と消費者志向の変化について」を実施した。森田代表は、日本における輸入食品の現状について①法令②表示③消費者の動向─の3点に分けて説明。講演では、22年に冷凍枝豆の輸入に当たって台湾側の法令違反が1件もなかったことに触れ「素晴らしい成果で台湾側の高い安全意識のたまもの。今後も安全安心に配慮して、高品質な台湾産枝豆を消費者に届けてほしい」と呼びかけた。
 周國隆行政院農業委員会高雄区農業改良場旗南分場分場長は、台湾産枝豆の新品種「高雄13号・緑水晶」開発の経緯や、特長について講演した。
 高雄13号は、母本に高雄5号、父本に黒五葉(日本産)を持つ品種で、23年の歳月をかけて開発し、22年に20年間の育成者権を取得した。18年~20年に実施した高雄9号との育成比較検査では、既存品種と比べて収穫量、鞘の大きさ、風味、甘みなどが勝ることを実証し、うどん粉病や赤腐病などに対しても優れた抵抗性を確認した。台湾では今後、この品種を輸出冷凍枝豆の主力品種に設定し、輸出量の拡大を図っていくという。
 閉会挨拶は、安田俊隆東洋水産執行役員品質保証部部長が行った。安田部長は「今後も日本の消費者に対して、台湾産枝豆が味わいが良い優れた商品である事を日本の消費者に伝えていく」とした。

給食向け出荷の効率化へ LLP協定を締結 ―― コロワイドMD・ヤマト運輸

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 コロワイドグループのコロワイドMDは3月28日、ヤマト運輸と「リードロジスティクスパートナー協定」(LLP協定)を締結した。
 コロワイドMDは、第1弾の取組として2023年夏から、ヤマト運輸が強みを持つ多頻度小口配送の物流スキームを活用し、グループの給食事業拡大に向けた運用を開始する。
 コロワイドグループでは、主力の外食事業に加えて「高齢者給食事業」の拡大を見据えた事業ポートフォリオの変革に取り組んでおり、コロワイドMDではまず、「給食事業」における原材料調達・製造・物流から販売へと至るサプライチェーン全体の再構築に取り組む。
 取組概要は、①給食事業の拡大②外食事業におけるチャレンジ店舗・郊外店舗への物流効率化③個人向け外販事業の展開(株主優待品、ステーキ宮、大戸屋ごはん処)としている。
 「給食事業の拡大」では、企業や大学など給食供給先への商材の保管・出荷拠点を、ヤマト運輸のターミナル一体型施設に集約。多頻度小口配送を活用することで、効率的でスピーディーな出荷を実現し、配送リードタイムも短縮する。
 両社は今後、調達・製造領域から店舗への納品、今後さらに拡大が見込まれる海外事業など、給食事業だけに留まらない展開も検討していく。

フードネットワーク2023春in名古屋 困りごと解決に迫る提案会に ―― 名給

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 名給(青木基博社長)は3月23日、愛知・熱田区の名古屋国際会議場で「名給フードネットワーク2023春in名古屋」を開催し、取引先700人が来場した。メーカー出店は94社。
 リアル開催と同時に「商品カタログ」サイトをウェブでも展開、より『お客様のお困りごと解決』に迫る内容とした。

新たに「冷凍弁当」を投入 ―― 米久

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簡便性訴求

 米久は3月20日、家庭用冷凍食品の新商品として〈おうちでおいしくOneMeal〉シリーズに新たに米飯とおかずのセットした「冷凍弁当」5種類を発売した。
 今回発売したのはブイヨンで煮込んで仕上げた箸で切れる柔らかハンバーグの「やわらか煮込みハンバーグ」(299g)、やわらか鶏もも肉をオーブンで焼き上げ、トマト風味の特製ソースをかけた「鶏もも肉ステーキ弁当」(305g)、柔らかく仕上げた鶏肉をカラッと揚げ、しょうが風味香る特製タレをかけた「油淋鶏弁当」(304g)、ズッキーニ、赤・黄ピーマン、なす入りの「三種の野菜入りバターチキンカレー」(322g)、濃厚な味わいが特長の金沢風カレーに厚切りカツを添えた「厚切りカツカレー」(343g)。5品とも社外協力工場。
 家庭用冷凍食品売場、生協等の宅配および、web通販、冷凍自販機、自社カタログ販売などを想定している。

会社所在地

〒160-0008
東京都新宿区三栄町24番地
黒田ビル2階