磯﨑官房副長官に陳情書 給食費の負担軽減を求める ―― 給食関連三団体
左から、平井昌一全給協理事、大塚史生日給連専務理事、青木基博学流協副会長、中込武文日給連会長、磯﨑仁彦参議院議員(内閣官房副長官)、原田哲郎全給協専務理事、中村裕之衆議院議員、髙橋俊之学流協専務理事、森屋宏参議院議員
給食関連三団体(〔公社〕学校給食物資開発流通研究協会、全国給食事業協同組合連合会、(一社)日本給食品連合会は16日、首相官邸で磯﨑仁彦内閣官房副長官に「物価高騰等に対応した学校給食費の保護者負担軽減について令和5年度の対策に関する陳情書」を手渡した。現在進行中の食材費高騰を受けて、給食の質と量を維持するための支援継続が要望されていることを陳情した。
三団体では、「給食の現場は5年度の食材費の工面に悩んでおり、生産者、製造事業者、中間流通事業者のサプライチェーンでの対応は限界があり困難。物価高騰等に対応した学校給食費の保護者負担軽減について方策を講じていただきたい」と説明した。
陳情を受けて磯﨑副長官は、「中込会長から話があったように、地方創生臨時交付金の中の推奨メニューとして学校給食が入り、文科省から通知が発出されることで、かなり多くの自治体が交付金を活用して保護者の負担軽減が進んだ。交付金の積み増しを行うかどうか、継続して保護者の皆様の負担軽減ということから、これまでと同じように給食にも使えるよう検討している」とした。
同行者は森屋宏参議院議員、中村裕之衆議院議員。
【三団体陳情首相官邸訪問者】▽中込武文日給連会長▽青木基博学流協副会長▽平井昌一全給協理事▽高橋俊之学流協専務理事▽原田哲郎全給協専務理事▽大塚史生日給連専務理事
半数刷新、売上1兆円に サブブランドは集約 ―― イオン2023年PB戦略
土屋社長(中央)、森常之副社長(左)、小野商品開発部長(右)
イオンは16日、千葉県千葉市のイオン幕張新都心店で2023年度の〈トップバリュ〉の商品戦略について説明した。PBのサブカテゴリーの体系を見直し、〈トップバリュ〉〈グリーンアイ〉〈ベスト・プライス〉の3ブランドに集約する。〈フリーフロム〉〈セレクト〉は廃止して商品を〈トップバリュ〉に組み込む。年度内にPB全体の約半数に当たる2500品をリニューアルし、商品数も増やす。商品開発のターゲットは、従来のファミリー中心から若年層中心に変更する。PBの年間売上高は、前年から1000億円積み増し、過去最高の1兆円を目指す。
サブカテゴリーの開発方針も見直す。メインブランドの〈トップバリュ〉は、来店者に驚きを生む商品の開発に力を入れる。〈グリーンアイ〉は30周年を機に健康訴求型、環境配慮型、オーガニックなどの商品を強化する。生産者との取組も進める。MZ世代が選定した販促資材も活用して売場での訴求力を上げる。〈ベストプライス〉は同一カテゴリーの代表品以上としていた品質基準を更に高め、味わいに優れた商品を提供していく。ロゴマークも刷新して認知度の向上に努める。
会見に登壇した土屋美津子イオントップバリュ社長は商品開発方針の変更について説明。特に、若年層から人気が高い〈グリーンアイ〉〈ベスト・プライス〉の商品開発に力を入れ、売上構成比を引き上げる方針を示している。
また、社会構造の変化で仕入れコストが高まっていることについても触れ「リニューアルに当たっては、ステルス値引きや品質のダウングレードを行わないと明言する。やむを得ず値上げをする際も来店者にその理由をしっかりと伝える」としている。
冷凍食品は監修品、ミックス野菜など強化
なお、冷凍食品については、リニューアルを新商品の開発を加速し、商品数を増やす方針を示している。カテゴリーは、監修品やミックス野菜などの開発に力を入れる。特に監修品については、年度内に〈プロの一品〉で新たな監修者の商品を開発することも検討している。
小野倫子商品開発本部長(前ピカール社長)は「冷凍食品でも、トップバリュがあるからこそ来店してもらえるというような、魅力ある商品の開発を進めていく。冷食で未着手のカテゴリーも多くあるので、新たな切り口の商品をかたまりとして展開していきたい」としている。
新社長に松林副社長 ―― エア・ウォーター
エア・ウォーターは16日開催の取締役会で、松林良祐代表取締役副社長執行役員・COO(最高業務執行責任者)グローバル担当兼エンジニアリング担当が代表取締役社長COO(最高業務執行責任者)に就任する役員人事を決議した。4月1日付。また、6月23日に開催が予定されている定時株主総会後に、白井清司社長は相談役に、豊田昌洋名誉会長は名誉相談役に、町田正人副社長は顧問にそれぞれ就任する予定。
松林良祐氏(まつばやし・りょうすけ)は、1964年11月16日生まれ、58歳。大阪府出身。京都工芸繊維大学繊維学部卒業。88年4月大同酸素入社、2006年エア・ウォーター総合開発研究所プロセス開発センター長、14年6月同社執行役員エンジニアリング統括室長、エア・ウォータープラントエンジニアリング代表取締役社長、20年6月同社常務執行役員海外エンジニアリング事業部担当・AirWaterAmericaInc.取締役社長、22年6月同社代表取締役副社長執行役員・COO(最高業務執行責任者)グローバル担当兼エンジニアリング担当(現任)
東亜商事小山名誉会長を偲び「お別れの会」
東亜商事・故小山喜代治名誉会長の「お別れの会」が20日、東京目白のホテル椿山荘東京で執り行われた。仕入れ先や全国各地の販売店、業界関係者など約900人が参列、取引先との“絆”を経営ポリシーに今日の東亜商事を築き上げた故人を偲び、白いカーネーションを献花した。
会場内、別室には創業時や創立25周年の記念観劇会、年商1200億円達成記念、グリーン会(販売店組織との)ゴルフコンペ、故・サヤ子夫人との海外旅行のスナップ写真など約40点がパネル展示され、来場者は故人を偲んだ。
お別れの会実行委員長の小山喜之社長は御礼状で「故人は1956年1月28歳の若さで東亜商事を設立した。以後、1960年代後半の日本国内の外食産業界が高度経済成長と歩を揃え、市場拡大に合わせ、強いリーダーシップのもと、業務用専門商社としての地位確立に貢献した。2006年に売上高1000億円、2019年には1600億円を超え、名実とのに業界のリーダー企業に育て上げた」と令状につづった。