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今週のヘッドライン|2022年8月第2週号

松屋銀座が本気の冷食 ―― 冷食売場を新規開設

銀座の名店が集合(左からピエスモンテ下村氏、銀座吉澤吉澤氏、銀座みかわや渡仲氏、銀座日東コーナー1948竹田氏)
銀座の名店が集合(左からピエスモンテ下村氏、銀座吉澤吉澤氏、銀座みかわや渡仲氏、銀座日東コーナー1948竹田氏)

 松屋は8月31日に、コロナ禍で需要の高かった分野への投資やリアル店舗の存在価値を追求することを目的に松屋銀座の改装を実施、地下2階一部フロアでは松屋自社運営で常設の冷凍食品コーナーを新たに展開する。中食市場の高まりを背景に、同社オリジナルシリーズで銀座に店を構える名店を集めた「銀ぶらグルメ」をはじめ計50種のブランドを取り揃える。冷凍食品売場のコンセプトは『おいしさと笑顔の引き出し』。銀座の名店をはじめとする名だたるレストランやパティスリーと交渉を重ね、売場開設に合わせ、新たな冷凍食品の開発を依頼、他にはないハイスペックなラインナップを実現した。

 <銀ブラグルメ>では「銀座日東コーナー1948」「銀座吉澤」「銀座みかわや」「銀座ピエスモンテ」の名店4店の味をそのまま再現した。<ギンザフローズングルメ>では老舗鶏料理店「玉ひで」の親子丼の素や、宝石のように美しいパフェが人気の「パティスリィ アサコイワヤナギ」のジェラートパフェなど銀座限定や百貨店初登場の商品が並ぶ。またピザや餃子もハイクオリティな商品を展開。ミシュランガイド掲載店「PST ROPPONGI」のピザや、神戸の老舗餃子専門店「元祖ぎょうざ苑」の餃子など取り揃えた。
 その他、全国の海の幸を浜隣接の加工場などでさばき、新鮮なうちに、液体急速凍結機「凍眠」で冷凍し提供する。
 同社は今回の売場構築に当たり、冷凍食品の催事展開により実験・検証を繰り返してきた。高齢化が進む同社食品売場において冷凍食品に抵抗がない世代とされる50代以下の層を取り込んでいく。
 「オリジナル商品に既存の高級冷凍食品を加え、構成していく。ポイントとしては冷凍食品で前菜、メインディッシュ、スイーツまで全てが揃う売場をイメージしている」(今井克俊営業一部付担当課長)。
 冷食売場取扱い数は50ブランド350種類。売場面積は10坪。売上目標は2022年9月~2023年2月で5000万円を見込む。(詳細を本紙に掲載)

群馬工場に「麺」ライン ―― マルハニチロ

 マルハニチロは1日、群馬工場(群馬県邑楽郡大泉町)に新たに麺ラインを増設し稼働した。
 同工場は同社冷凍食品事業の主力工場の一つであり、主にピザ、グラタン等の軽食類のほか、フライ等弁当商品を中心に生産している。
 今回、新たに増設する麺ラインでは、主に焼そばを生産する。当初の主な生産品目は「五目あんかけ焼そば」近年、伸長を続ける冷凍食品市場において、同社の焼きそば類の販売実績は年率12%相当と伸長し、冷凍食品事業の成長の一翼を担う重要カテゴリーに位置付けられている。
 焼そばは従来、直営の大江工場(山形県)1拠点のみで生産していたが、今回、群馬工場と2拠点となることで、焼そばの類の生産能力は従来の2倍に向上する。(詳細を本紙に掲載)

主力品でヴィーガン対応 eco紙トレーよくばりメシ ―― ニップン

ソイルプロ使用
ソイルプロ使用
よくばりメシ
よくばりメシ

 ニップンは2日、2022年家庭用冷凍食品として新商品11品、リニューアル品3品の計14品を発表した。発売日は9月1日。
 個食パスタでは主力の<オーマイプレミアム>に「香るゆず胡椒」(270g)を投入。和風醤油をベースに、九州産ゆず胡椒を効かせた。また豆腐から作った同社独自素材「ソイルプロ」使用の商品を同シリーズに追加。NPO法人ベジプロジェクトジャパンヴィーガン認証取得商品として「豆腐から作ったお肉のボロネーゼ」(同)を発売する。リニューアルは「贅沢チーズのマルゲリータ」(同)。
 大盛りタイプの<オーマイBig>には新テイストとして「チーズチリトマト」(340g)を追加。くせになる辛さの濃厚トマトソースに、まろやかなチーズがマッチする商品となっている。「たらこバター」(同)はバター香るたらこソースを使用した。「かにトマトクリーム」は麺をしっかりとした食べ応えのある食感にリニューアルした。
 最後の一口まで具材が楽しめる<具の衝撃>には「和風きのこ醤油」(300g)を追加した、たっぷりきのこと大判ベーコン、ウインナーで贅沢な具材感とボリュームの商品。
 1食完結型<よくばり>シリーズに、従来<魅惑のプレート>として展開していたボリューム満点のワンプレート商品3品が仲間入り。eco紙トレーを使用した<よくばりメシ>として「トルコライス」(380g)、「四川中華プレート」(同)、「スタミナ肉コンボ」(同)を展開する。
 また<よくばり御膳>には「五穀梅ご飯と彩り野菜とバジルチキン」(300g)を追加。香ばしく焼いた鶏肉と5種の野菜をバランスよく食べられる新メニュー。
 <いまどきごはん>には韓国ブームを意識した「参鶏湯」(330g)を投入する他、ソイルプロ使用、ベジプロジェクトジャパンヴィーガン認証取得の「2種盛りキーマ&トマトカレー」(同)を追加。「ガパオライス」(同)をリニューアルした。

コメとシュウマイの逆襲 ―― 味の素冷凍食品

寺本社長(右)と熊田部長
寺本社長(右)と熊田部長

 味の素冷凍食品は2日、都内で報道関係者を対象にした新商品紹介イベント「食卓応援大試食会 ~コメとシュウマイの逆襲~」を開催した。
 寺本博之新社長の挨拶に続き、熊田主道部長が直近の冷凍食品の市場動向及び同社の取り組みを解説した。
 熊田部長は「物価が高騰する中、今後比較的価格が安定している米飯食が増加していく」とした上で、「米飯に合うおかずとして、餃子、焼売の販売拡大が見込まれるはず」と分析。コロナ禍の中冷凍焼売がチルド焼売の販売実績を上回ったことや同社「プリプリのエビシューマイ」が今秋発売50周年を迎えるなど、「今後焼売への注目度が高まる」と結び、新商品「海老肉焼売」など焼売ラインアップを紹介した。(詳細を本紙に掲載)

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