冷凍食品新聞社 発行日(週刊・毎週月曜日)購読料1年33,600円(+税)昭和44年6月19日第三種郵便物認可

今週のヘッドライン|2022年3月第1週号

2022年春夏家庭用新商品、新商品160品で昨年並に

 2022年春の家庭用冷凍食品新商品は本紙調査で24社から160品の発表数となり、昨年の158品とほぼ同数となった。リニューアルは96品でこちらも昨年の92品と大きく変わらない。新型コロナ収束の気配がなかなか見えない中、今年も“おうち時間”に注目した食卓アイテムを多彩に展開した。家飲み向けおつまみ他、家庭では調理が難しい本格品質の商品や海外旅行気分を味わえるメニューが目立った。プラスの価値として各社提案が進むのが大豆ミートを使用した商品。また環境配慮型への主力商品の改良も進んだ。

 食卓品は点心類を中心に提案が進んだ。味の素冷凍食品はお酒に合う「黒胡椒にんにく餃子」や「シャキシャキ野菜餃子」、マルハニチロは本格派の「黄金の海老しゅうまい」「肉焼売」など、餃子・焼売といったカテゴリーに特化したラインアップ強化が進んだ。
 家飲み需要にも対応した商品投入を進めたのは日本水産。「ヤンニョムチキン」「ワインと愉しむ3種のタパス」を発売した。
 各社今まで手掛けていなかった新ジャンルへの展開も進んだ。ニチレイフーズはパーソナルユースへの対応として同社初となる個食麺「冷やし中華」を発売。パスタを中心に展開してきた日清製粉ウェルナはパン用ソースを、ニップンはポテトサラダを投入するなど食卓ニーズの広がりに柔軟に対応している。
 “シェフの味”にこだわったのは日本ハム冷凍食品。〈シェフの厨房〉に加え、新ブランド〈東京名店めぐり〉を立ち上げ、こだわりの味を食卓に届ける。
 麺類ではテーブルマークが〈お皿がいらない〉を中心とした一食完結型商品を強化。拡大する冷凍ラーメン市場への注力も目立っており、日清食品冷凍は〈日清本麺〉に塩ラーメンを、キンレイは豚骨ラーメンを、シマダヤも具付きのまぜそばを提案した。
 全体的な傾向として進むのが環境を配慮した包装形態の改良。ニチレイフーズは「本格焼おにぎり」をトレーレス化。味の素冷凍食品は「地鶏釜めし」を紙使用パッケージに、ニップンはパイシート紙トレー化を拡大するなど主力アイテムでの取り組みが進んだ。
 また大豆ミート商品も各社引き続き拡大している。(詳細を本紙に掲載)

22年春夏家庭用新商品

3月8日は『ギョーザの日』 ―― 味の素冷凍食品

「ギョーザの日」ロゴ
「ギョーザの日」ロゴ
記念日登録証
記念日登録証

 味の素冷凍食品は2月28日、毎年3月8日を「ギョーザの日」と制定し、日本記念日協会より正式に認定されたことを発表した。
 今回制定された「ギョーザの日」は日本の国民食とも言われる餃子で、“日本中のご家庭や外食店の方々を餃子で元気にしたい”という同社の想いから、「みんな(3)ハッピー(8)」という語呂合わせと、同社の「ギョーザ」が1972年3月8日に誕生したことが記念日の由来。
 同社では「ギョーザの日」認定を記念して、SNS企画「#わたしがハッピーギョーザの日」を3月4日から実施、公式Twitterアカウントをフォローし、キャンペーンツイートを引用リツイートの上、指定のハッシュタグとあなたの「推しギョーザ」をツイートすると、抽選で50名に「マイディッシュ エコバッグ ギョーザ ~味の素冷凍食品 ver.~」を2個プレゼントする。

■50周年キャンペーン

 同社は3月1日から「ギョーザ」の発売50周年を記念して、総計5000名にオリジナルQUOカードが当たる「祝!ギョーザ50周年感謝感激!ありがとう」キャンペーンを実施する(4月30日まで)。
 キャンペーン期間中、「ギョーザ」など対象商品を購入したレシートで、「購入コース」を選択し応募すると、オリジナルQUOカードがそれぞれ抽選で当たる。(詳細を本紙に掲載)

KGS社・生食工場が稼働 寿司種、冷凍寿司など生産 ―― 極洋

エシカルな海外基幹工場。インドシナ半島の物流拠点としても活用
エシカルな海外基幹工場。インドシナ半島の物流拠点としても活用

 極洋は2月28日、同社子会社でタイのKYOKUYO GLOBAL SEAFOODS社(KGS社、サムットサコーン県)の生食工場が1月31日に竣工、2月から稼働を開始したと発表した。
 今回の生食工場の完成により、同工場は完工となり、煮魚・焼魚や寿司種、冷凍寿司など幅広い商品の製造体制が整った。今年の生産量は煮魚・焼魚工場と2工場と合せ7000tを計画している。
 KGS社は2020年3月に煮魚・焼魚工場の稼働を開始、煮魚、焼魚の他、しめさば、生食エビ加工品など一部生食製品も製造していた。今回稼働した生食工場は煮魚・焼魚工場に隣接して建てられたもので、延床面積9646㎡。投資額は13億円。主な生産品は、寿司種(サーモン、貝類、生エビ、イカ)、冷凍寿司、スモークサーモンなど。
 同工場は、世界的な和食需要の中で、日本だけでなく、東南アジアや欧米等へグローバルな供給を担う海外基幹工場に位置付けており、3500t規模の冷凍保管能力を有し、インドシナ半島の物流拠点としても活用していく。(詳細を本紙に掲載)

市販用冷凍パスタに参入、「俺の」と共同開発の監修品3品 ―― エア・ウォーターアグリ&フーズ

家庭で手軽に店舗の味が
家庭で手軽に店舗の味が

 エア・ウォーターアグリ&フーズは1日、フレンチ、イタリアンなどの外食店を展開する「㈱俺の」と共同で開発した冷凍パスタ2品を発売し、市販用冷凍パスタ市場に参入する。
 遠藤雄二料理長監修の下で、家庭で手軽に「俺の」店舗の味わいを楽しめる商品として開発した。今回発売する商品のうち、「サルシッチャとポルチーニのラグーソース」は、イタリア語で腸詰めを意味する「サルシッチャ」をほぐし、合挽肉と合わせた赤ワインとポルチーニ香る肉たっぷりのソースを、食感の良い生パスタと併せた。「3種のきのことベーコンのクリームソース」は、ベーコンを贅沢に使用し、トリュフ、ポルチーニ、マッシュルームの3種類のキノコが香るクリームソースを使用。生クリームとパルミジャーノ・レッジャーノで濃厚でリッチな味わいに仕立てた。ワインなどの酒にもよく合う。
 エア・ウォーターアグリ&フーズは、エア・ウォーターグループの農業・食品カンパニーに所属していた旧春雪さぶーる、トミイチなどの販売部門、開発部門などを統合して2021年10月に立ち上げた企業。同年11月には本紙が実施した取材に応え、具材感が強く優れた味わいを持つ有名店監修のプレミアムパスタを今春に投入して量販店などに提案を進める方針を明らかにしていた。

会社所在地

〒160-0008
東京都新宿区三栄町24番地
黒田ビル2階