神戸に4番目の直営工場、3月本格稼働 ―― エム・シーシー食品
小袋商品を中心にレトルトおよび冷食を生産
水垣常務
本格的なアジアメニューを
エム・シーシー食品は18日、昨年11月に竣工した「ポートアイランド工場」(神戸市中央区)のプレス向け披露会を実施した。3月14日に本格稼働を控える同工場は同社の神戸市内4番目の直営工場。伝統的な人の手による調理工程は残しつつ、できる限りの省人化を実現し、「冷凍に関しては100%自動でローディングする」(水垣佳彦常務取締役営業本部長)。今春より手掛ける市販用冷凍食品新シリーズも同工場で生産する。
ポートアイランド工場ではレトルト食品および冷凍食品を生産(既報)。家庭用・業務用の小袋製品、1㎏製品をメインに製造する。冷凍食品の生産カテゴリーは生協向けのパスタソースやスープ、そして業務用で展開する〈カフェスタイル〉シリーズ等の小袋製品だ。生産能力は従来工場の130%にアップ。甲南工場の生産ラインを一部閉鎖し、新工場に移設していく。
ポイントとなる省人化については同社初となるパレタイザーを導入した。
また省エネも推進し、消費エネルギーの見える化、断熱性能のアップ、工業用水の利用なども行っている。
神戸空港を望む食堂や清潔感のある内装、ホテルレベルのトイレなど、従業員の満足度向上も図っている。
延床面積は6214.26㎡、敷地面積1万4433.12㎡、従業員数は80人、投資額は40億円。
同工場について説明した水垣常務は、「MCCの調理、“調合ではなく調理”が引き続きできる工場にした。一方で調理以外の部分でできるだけ合理化を進め、従業員の負担減、今後の人手不足を見据えている。非生産エリアについては温かみのある雰囲気、少しでもくつろげる空間にしたいと考えた」とした。
家庭用冷食で新シリーズ ―― 新商品
エム・シーシー食品は3月1日より、家庭用冷凍食品として新たに「WORLD DELI〈香り立つアジア〉」シリーズを立ち上げ、「スパイシーガパオ」(70g×2袋)、「ル―ロー飯」(同)の2品を発売する。
同シリーズは“屋台からただよう香り”をテーマに本格的なアジア料理をお茶碗一杯のごはんで楽しめる冷凍食品(ご飯なし・具材のみ)。「スパイシーガパオ」は魚醤やブラックソイソースを使い、味の深みとコクを引き出した。「ルーロー飯」は黒糖や中国醤油を使い、味の深みとコクを引き出した。(詳細を本紙に掲載)
主力品拡販、惣菜の挑戦継続 ―― ケイエス冷凍食品・池内社長
池内社長
ケイエス冷凍食品はこのほどオンライン上で業績発表会を開き、同社の2021年度の業績、21年度の重点施策などについて説明した。
同社の21年度の売上は、前年比102%(19年比92%)となり、増収増益で着地した。家庭用は同99%、業務用は同105%となった。家庭用の苦戦を業務用がカバーして全体の売上が伸長している。売上に占める家庭用と業務用の販売構成比は56%対44%で、業務用が1ポイント向上した。
家庭用は主力の鶏つくね串の配荷が拡大している。
一方で、丼、食卓惣菜は売上が計画を割り込み、弁当全体の売上も市場縮小の影響を受けて苦戦した。業務用は引き続きコロナ禍の向い風が吹いたものの、安定市場のデリカ、学給、老健向けの提案に注力したことで売上を伸ばした。
21年度の取り組みについて、生産面では自社工場のリソースの有効活用と生産能力の最大化に取り組み、成果を挙げた。物流面では商品供給とロジスティクスの効率化に注力して、20年度以来の在庫過多を適正化している。社内の体制については、コミュニケーションの活性化に取り組んだことで、経営方針や施策の共有が進んだ。
22年度の営業施策について池内良彰社長は、「家庭用では、主力の鶏つくね串を中心とした主力商品の配荷増を図り、実績ある商品を確実に拡販していく。食卓向け商品の開発にも引き続き取り組んで、小売市場で販売の足掛かりを築きたい。業務用はデリカ、シニア、学給主体のチャネル戦略を更に推し進める。外食業態のフォローと新規チャネルの攻略にも引き続き取り組みたい。」と説明した。(詳細を本紙に掲載)
「大龍」ブランド刷新、レンジ調理対応に ―― 米久・新商品
簡便性で高級中華ニーズに対応
米久は16日、22年春新商品を発表した。家庭用冷凍食品では、冷凍食品ラインアップ強化として、本格中華の「大龍」ブランド商品を、従来の湯せん調理からレンジ調理に刷新、新商品として「牛肉のオイスターソース」(185g)、「海老ニラ饅頭」(172g[4個入])の2品を投入する。大龍ブランドの新商品投入は3年ぶり。発売日は3月1日。
「牛肉のオイスターソース」は、牛もも肉に衣付けし味絡み良く仕上げた、「海老ニラ饅頭」は、海老の食感とニラのうま味のバランスにこだわった。
また今回の大龍ブランド新商品投入に当り、既存品「海老チリ」「黒酢酢豚」も電子レンジ対応にリニューアルした。
また、大豆ミートの〈AIR MEAT〉には「大豆のお肉で作ったガパオライスの素」を投入する。(詳細を本紙に掲載)
出展は大幅増の1652社・団体 ―― スーパーマーケット・トレードショー2022
主催者、来賓、出展者代表によるテープカット
(一社)全国スーパーマーケット協会は16日から18日の3日間、千葉県千葉市の「幕張メッセ」全館で「スーパーマーケット・トレードショー2022」(SMTS)を開催した。1652社・団体が出展した。併せて「こだわり商品フェア2022」「デリカテッセン・トレードショー2022」も開催した。
56回目の開催となる今回は、メインテーマに「創ニッポン」を掲げ、多様な主催者企画も実施した。
関係者とメディアのみで開催した開会式には横山清会長が登壇し、「食の安定供給によって生活者の命を守るスーパーマーケット業界の、最新のトレンドを紹介し、持続的な発展に寄与したい」と語った。(詳細を本紙に掲載)