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今週のヘッドライン|2022年2月第1週号

5年連続100万t超、数量107万t、金額2000億超 ―― 2021年輸入凍菜

 財務省が1月28日に発表した通関統計による2021年1月~12月の冷凍野菜の総輸入数量は107万3429t(前年比103.9%)、金額は2036億6800万円(同109.0%)となった。輸入数量は昨年に続き5年連続で100万tを上回った。総輸入金額が2000億円を超えたのは19年以来2年ぶり。数量も一年ぶりに前年を上回った。新型コロナ禍の中、外食は前年と変わらず不調だったものの、家庭用が好調に推移し、業務用では惣菜ベンダー向け原料や給食向けが好調だったことで輸入数量が回復したもようだ。

 国別の総輸入数量を見ると、中国からの総輸入数量は、50万2985t(前年比106.4%)で対前年増、米国産は29万6044t(同94.2%)で前年割れとなった。
 前年超えとなった国はベルギー(ポテト等)3万9640t(同122.3%)、オランダ(ポテト等)2万6393t(同109.2%)、エクアドル(ブロッコリー等)2万9649t(同108%)、カナダ(ポテト等)2万9742t(同190.0%)など。タイ、台湾、ベトナム、インドネシアは前年割れとなった。
 品目を見ると、ポテト前年比108%、エンドウ豆同10.8%、その他豆同108.6%、ほうれん草102.4%、ブロッコリー同111%、さといも105.3%。その他野菜同106.9%が好調だった。
 主要品目別総輸入数量は次の通り。
 ポテト37万7135t(同103.7%)、えんどう豆1万1708t(同107.8%)、ささげ又はいんげん2万2886t(同99.9%)、枝豆6万4250t(同90.3%)、その他の豆8029t(同108.6%)、ほうれん草4万9207(同102.4%)、スイートコーン4万8668t(同99.5%)、ブロッコリー6万5070t(同111.0%)、混合野菜2万4346t(同99.8%)、さといも3万2462t(同105.3%)、その他冷凍野菜35万4478t(同106.9%)。

12月単月は金額18.9%増

 12月単月の輸入数量は9万4324t(同97.6%)、金額は203億8000万円(同118.9%)。
 そのうち中国産は5万3500t(同98.8%)、米国産は1万8796t(同79.1%)。
 主要品目別輸入量はポテト2万8620t(同95.1%)、えんどう豆1099t(同102.0%)、ささげ又はいんげん2275t(同105.9%)、枝豆4544t(同89.4%)、その他の豆545t(同122.4%)、ほうれん草5203t(同87.8%)、スイートコーン3076t(同76.2%)、ブロッコリー6959t(同109.8%)、さといも3557t(同92.6%)など。

2021年輸入凍菜

新社長に藤江専務 西井氏は特別顧問に ―― 味の素

藤江次期社長
藤江次期社長

 味の素は1月31日、同日開催の取締役会で代表執行役社長最高経営責任者に藤江太郎執行役専務食品事業本部長の昇格を内定した。4月1日付。西井孝明社長は、執行役に就任、6月下旬に特別顧問に就く。
 藤江太郎(ふじえ・たろう)氏は1961年10月25生まれの60歳、大阪府出身。京都大学農学部卒、1985年4月味の素入社、1999年9月味の素労働組合委員長、2011年7月フィリピン味の素社長、13年6月執行役員、15年6月ラテンアメリカ本部長、ブラジル味の素社長、17年常務執行役員、19年グローバルコーポレート本部副本部長兼コーポレートサービス本部副本部長、21年4月食品事業本部長、6月より執行役専務
 【代表執行役】▽代表執行役社長最高経営責任者(執行役専務食品事業本部長)藤江太郎▽代表執行役副社長(執行役専務)CIO研究開発統括白神浩
[退任]▽執行役(代表執行役社長最高経営責任者)西井孝明▽同(代表執行役副社長CDO)福士博司

新ジャンル、Z世代向け、THE PASTAを刷新 ―― 日清製粉ウェルナ・家庭用

パンにのせる新発想
パンにのせる新発想

 日清製粉ウェルナは2022年春の家庭用冷凍食品として新製品17品を3月1日より発売する。
 今回の新製品は「簡便」「本格」「健康」の基本戦略の下、「新ジャンルの提案」「若年層の喫食機会獲得」「環境に配慮した製品展開」「主力製品の強化」の四つの方針を掲げた。家庭用冷凍食品の売上目標は90億円を見込む。
 新ジャンルとして提案するのは〈Smart Tableのせてミーナ〉シリーズ。「彩野菜のカレーソース」「スイートコーンの明太子ソース」の2品を揃えた。具材感あるトーストを簡単に楽しめる“パンにのせる具材入りソース”として、新たなトーストの楽しみ方を提案していく。
 Z世代をターゲットに開発したのが〈マ・マーレンジで3分スナックパスタ〉シリーズ。Z世代の「時間をかけずに小腹を満たしたい」「環境に配慮した製品を買いたい」といった声に応え、内袋を無くし、包装を簡素化した。「海老香る麻辣」「バターチキンカレー風味」「やみつきガーリック醤油」のレンジアップ3分でクセになる味わいのパスタを揃えた。
 冷凍生パスタカテゴリーには〈マ・マー 大盛り生パスタ〉シリーズより「ベーコンとほうれん草のトマトクリーム」「ゆず香る明太子クリーム」「クリーミーカルボナーラ」の3品を投入した。また、〈マ・マー超もち生パスタ〉シリーズには夏にぴったりな新メニュー「旨辛チリトマト」を追加する。
 主力ブランド〈マ・マーTHE PASTA〉は新たに『ソースを食べる 絶品パスタ』をブランドメッセージに据え、品質を刷新。ソースの美味しさをより訴求するパッケージに変更する。

学給向け提案強化、Olivetoにリゾットやグラタン ―― ヤヨイサンフーズ・新商品

C&C・宅配通販向け
C&C・宅配通販向け

 ヤヨイサンフーズは1月28日、2022年春新商品として20品(うちリニューアル6品)を発表した。発売は1月1日より。
 今回の新商品の重点施策は①学校給食に向けた商品強化②人手不足に配慮した簡便調理品の投入③Olivetoにおける新たなカテゴリー展開④気仙沼工場における商品開発。
 新たなチャレンジとなるのが、リストランテカノビアーノ植竹隆政シェフ監修の下09年から展開する〈Oliveto〉ブランドでのグラタンおよび米飯加工品の投入。従来パスタを品揃えしてきた同ブランドに「ポルチーニのチーズリゾット仕立て」「海老トマトクリームグラタン」を追加する。パッケージは従来の業務用タイプではなく、市販用に近いイメージとし、C&C、宅配、通信販売などの一般消費者に向けた市場を中心に販売していく。
 学校給食市場に向けた減塩対応商品の品質向上では塩分配慮の〈SC(ソルトケア)〉シリーズで「国産鶏肉と豚肉のハンバーグSC」の各規格、「あらびきハンバーグSC」の各規格、「星のハンバーグSC」など計10品をリニューアルした。同社配合技術により、減塩は維持したまま美味しさの向上を図っている。
 また、デザートでは味の変化が楽しめる「国産いちごとみかんの2色ゼリー(鉄・Ca・VC)」、食感の変化が楽しめる「シールド乳酸菌R入りソーダフロート風ゼリー(VC)」を投入した。
 人手不足配慮の商品には油を使わずオーブン調理で提供可能な〈ほほえみ厨房『焼いて』〉シリーズ第2弾として「牛肉入りコロッケ55(鉄・Ca)、「カニ入りクリーミィコロッケ50(鉄・Ca)を展開する。
 気仙沼工場における商品開発では、〈レンジでサカナ〉シリーズより「国産さばのロースト(トマトソース)」「国産いわしのアヒージョ風」を発売。また、C&C、通販、宅配市場に向け「国産さば味噌煮L(1P)」「国産さば照焼き2L(1P)」を販売する。

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