ビールや和食に合う餃子―― 味の素冷凍食品・春の新製品
ビールにとことん合う味
業界初のパッケージ
味の素冷凍食品は2月6日より、家庭用冷凍食品の新製品3品、リニューアル品4品を発売する。生活者の日々の食卓をより豊かにする製品を展開し、食べる人、使う人に「感動」と「喜び」を届けていく。今回の新製品ではビールと和食、それぞれに合った2つの餃子を投入、同社が展開する餃子の世界をさらに広げた。また、グループが2030年度までに目指す「プラスチック廃棄物のゼロ化」に向けてSDGsへの取組みを強化。「地鶏釜めし」のパッケージを紙を一部使用したフィルムに変更するなどの取組みを行っている。
「黒胡椒にんにく餃子」(12個入り・276g)は、味の素グループの知見を活かした調理技術と緻密なレシピ設計で“ビールにとことん合う味”を追求した餃子。購入意向調査では、ビール好きの人の約9割から「買いたい」という評価を得た。定番「ギョーザ」と比較して約3倍入ったにんにくと、黒胡椒の辛味や塩味、豚肉のうま味と中具のジューシー感がすっきりとしたのどごしのビールに最適な味わいとなっている。
「シャキシャキやさい餃子」(同)はにんにくやニラといった香りの強い素材は使わず、中具の野菜や豚肉本来の甘み、うま味をしっかり味わえる餃子。生姜の香りと昆布だしがきいているため、和食にも合わせやすい味わいとなっている。野菜は定番「ギョーザ」の約1.6倍入っている。
また素材・製法にこだわり、子供から大人まで食べやすい味付けでたっぷり食べられる「まんぷくからあげ」(450g)を新たに発売する。鶏肉は大豆・コーンなどを使ったエサで大切に育てた若鶏を使用した。たっぷり食べられる大容量サイズ。
リニューアルでは「地鶏釜めし」(350g)のパッケージをプラスチックフィルムから紙を一部使用したフィルムに変更。紙を一部使用した袋パッケージの冷凍食品を発売するのは、日本の冷凍食品業界初の取組みとなる。パッケージの表面には紙のリサイクルマークを追加し、裏面にはプラスチックを削減していることを、消費者に一目でわかりやすく伝えるため、同社コーポレートキャラクターの「あじぺん®ECO」マークが掲載されている。
その他リニューアルでは、「レンジで焼ギョーザ」(10個入・170g)の皮がさらにもっちりおいしく、「黒豚餃子」(9個入り・279g)が“油・水なし”調理でもっと簡単に、「米粉でつくったギョーザ」(12個入り・276g)は焼き目がより綺麗につくよう改良した。(詳細を本紙に掲載)
外販向けに新ブランド、百貨店、スーパー向け20品目計画 ―― SLCreations
SLCreationsは12日、2022年1月度合同マネージャーミーティングを開催、Youtubeライブ配信により新たなファンづくりを目標に4つの新ブランドを展開していくこと等を発表した。
同社が新たに手掛けるのは①Any O'clock(賢いおやつシリーズ)②糖質コントロールシリーズ③ペットサプリ④Y's MENU(仮称・スタンダード品質の外販ブランド)―の4ブランド。
外販向けに新たに立ち上げる冷食スタンダードブランドは約20品を展開予定。百貨店、スーパー、食品専門店、グランドフード等で販売していく。
方針説明に当たった佐藤健社長は2019年より展開するプレミアム冷凍食品ブランド〈Z's MENU〉について「2021年冷凍食品の地位向上に最も寄与した。令和における高級冷凍食品ブームの先駆けとなり、現在も取扱店舗は日増しに増えている」とした上で、〈Z's MENU〉と共に、同社スタンダード商品についても取り扱いの要望が百貨店等からあることを明らかにした。今回、このチャンスを生かすべく、既存の宅配アイテムとは一線を画した新ブランドを立ち上げ、「スタンダード商品と同じ安全基準、同じ価格帯で、今のスタンダードにはない商品にする」(佐藤社長)方針だ。
Any O'clockは第1弾商品を4月に発売、FOODEXJAPAN2022への出品も予定している。
また、糖質コントロールシリーズはOffice Premium Frozenにおける販売も検討していく。開発予定カテゴリーは麺類、米飯類、ハンバーグ、餃子、カレー、ドリア、グラタン、ピザなど。
佐藤社長は現在、同社を取り巻く環境を「ピンチとチャンス」とした上で、「進み方を間違えなければグループが大きく飛躍する年と信じている。まず様々な世代において新しいSLCファンをつくる、2つ目は顧客消失の食い止めだ。グループはこの大きな2つのテーマの下新しい道を進んでいく」とした。
上期大幅増益に ―― ニップン
ニップンはこのほど2022年3月期第2四半期業績を発表した。売上高は1575億3500万円(前年同期比11.9%増)、営業利益は58億6900万円(同40%増)、経常利益73億6200万円(同43.1%増)、四半期純利益52億3500万円(同47.9%増)となった。
事業別の状況では、業務用食品では緊急事態宣言に伴う大型商業施設への休業要請、飲食店への休業・時短要請が外食産業を中心に大きな影響を及ぼしているものの、前年同期と比較すると需要は回復傾向にあり売上高は前年同期を上回った。冷凍食品類では、家庭内での内食需要が依然として高く、また、コロナ禍を機に食事に手軽さを求める層が増加したこともあり、冷凍パスタが堅調だったことに加え、1食完結型のトレー入り〈よくばりシリーズ〉や〈いまどきごはん〉等が好調に推移し、売上高は前年同期を大きく上回った。
中食事業では、テレワークの継続や外出自粛による需要低迷を受けたものの、前年同期と比較すると需要は回復傾向であり、売上高は前年同期を上回った。
通期予想は売上高3200億円、営業利益110億円、経常利益127億円、当期利益90億円を見込む。
18兆2005億円、30.7%減 ―― 日本フードサービス協会・令和2年外食市場規模
日本フードサービス協会(赤塚保正会長)は12月27日、令和2年1~12月の「外食産業市場規模推計」を発表した(2面に表)。2年の外食市場規模は、18兆2005億円(前年比30.7%減)、料理品小売業の市場規模を加えた広義の外食産業市場規模は25兆2933億円(同24.5%減)となった。
新型コロナウイルス感染症の発生により、消費者の行動自粛に加え、政府の緊急事態宣言発令、自治体の営業時間短縮要請などにより深刻な影響を受けた。さらに、インバウンド需要が大幅に減少したことが影響した。
落ち込みが激しかったのは、機内食69.8%減、および料亭57.0%減、バー・キャバレー・ナイトクラブ57.1%減。次いで、宿泊施設、46.0%減、居酒屋・ビヤホール等36.0%減、喫茶店31.6%減。
集団給食は、学校16.9%減、事業所19.7%減、病院5.2%減、保育所18.1%減だが、弁当給食は22.3%減と2割以上減少した。