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今週のヘッドライン|2021年8月第2週号

メーカー冷食 4-6月実績、内食需要力強く、弁当回復も家庭用にプラスに

 本紙ではこのほど、冷凍食品を取り扱うメーカーを対象にアンケート調査を実施、2021年4-6月冷凍食品販売実績は、家庭用・業務用共に前期に引き続き新型コロナウイルス感染拡大による影響が色濃く見られる結果となった。家庭用は前年大幅な需要増があったことで、対前年比という点では苦戦するメーカーが多く見られたが、需要は力強く、高いレベルを維持している。弁当も回復傾向もあることも好材料だ。一方で業務用は前年を上回るものの、回復にはまだまだ遠い。収束が見えない中で厳しい状況は続いている。

 家庭用冷凍食品の2021年4-6月販売実績は食卓向け商品を中心とした急激な需要増のあった前期販売実績が各メーカーにとって高いハードルとなった。
 もちろん、急激な需要増により生産ストップのあったメーカーや休校、外出自粛により大きく数字を落とした弁当商品を主力とするメーカーなどは、生産体制の安定化や弁当カテゴリーの回復などにより前期を上回る結果となっている。
 メーカーコメントを見るとニチレイフーズは「新聞広告の掲出や新テレビCMの放映など、メディアと連動した店頭露出によって好調」とPR効果を伸長の要因に挙げている。
 味の素冷凍食品は「新型コロナ蔓延長期化による先行き不安から、家庭内での調理が継続して増加傾向」、日清フーズも「巣ごもり需要の拡大で家庭用冷凍食品の新規ユーザーが増加。その中でワンディッシュパスタは伸長」としており、新型コロナの収束がなかなか見えない中で、内食傾向が引き続き高まっていることが窺える。日本水産も「昨年4-5月に米飯・鶏から揚げ、スナック類を中心に大きく特需があったが、本年も引き続き堅調を維持」としている。
 弁当カテゴリーの回復を挙げるのはケイエス冷凍食品、「昨年4、5月はコロナ影響により弁当カテゴリーがマイナス。今年は影響がないため昨比でプラスとなる」としている。
 業務用に目を向けると前年は非常に大きな落ち込みがあったため、実績公表メーカーはほぼ前年をクリアしている。しかし、本当の意味での回復傾向には程遠いというのが実感だ。
 「売上はほぼすべてのカテゴリーで前年を上回ったものの3回目の緊急事態宣言を受けて6月は苦戦するエリアが見られた」(マルハニチロ)、「回復傾向だがハンバーグ製品の落ち込みもあり減収」(テーブルマーク)、「回復したがまだ前々年のレベルには届いていない」(ニップン)、といった声が上がる。(詳細を本紙に掲載)

第1四半期(4~6月) 冷食売上高伸び率
第1四半期(4~6月) 冷食売上高伸び率

シャウエッセンドッグ投入 ―― 日本ハム冷凍食品・新商品

小腹満たしに
小腹満たしに

 日本ハム冷凍食品は7月30日、2021年秋季商品として新商品4品とリニューアル品3品を発表した。発売は9月以降順次(一部商品を除く)。
 今回の新商品では「食をもっと自由に楽しめる多様な食生活」をテーマに①“本格派夕食おかず”新商品②“おうち昼食”丼の具リニューアル③“朝食・昼食・間食”小腹満たしスナック―を投入した。
 スポーツテレビ観戦需要も見込み、7月1日より先行発売しているのは「シャウエッセンドッグ」(150g)。家庭用冷食で初となる〈シャウエッセン〉ブランド商品。通常の1.3倍の長さのシャウエッセンを使用し、ケチャップ、マスタードとともに自家製ナーンで包んだ。
 〈中華の鉄人陳建一〉シリーズには新たに「にら焼餅」(162g)を追加。鶏肉、豚肉を使用したジューシーな餡をもちもちの皮で包んだ。餡にしっかり味が付いており、タレがなくても箸が進む一品。また、同シリーズでは数量限定で「国産豚の四川焼売」で増量キャンペーンを実施。一粒あたり10%増量、併せてエンド販促企画を実施する。
 〈シェフの厨房〉には売上好調の鉄板焼ハンバーグに続きチーズハンバーグ「とろける4種のチーズハンバーグ」(180g)を投入する。(詳細を本紙に掲載)

冷食で「まるごと野菜」 ―― 明治・新商品

1/2食分の野菜
1/2食分の野菜

 明治は2021年秋冬冷凍食品として新商品5品、リニューアル品7品の計12品を発表した。発売は8月下旬。
 健康意識の高まりに対応し新たに投入したのは〈まるごと野菜ごはん〉シリーズ2品。簡単に野菜が摂れる常温スープ・レトルトカレー等で展開していた「まるごと野菜」を、食事設計を取り入れた健康訴求型商品に転換。「完熟トマトの発芽玄米入りごはん」「ブイヤベース風発芽玄米入りごはん」として、40~50代有職女性、60代主婦をターゲットに展開していく。1/2食分の野菜の摂れる商品。ファンケル発芽玄米を配合した。(詳細を本紙に掲載)

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