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今週のヘッドライン|2021年7月第1週号

グループの連携加速、小商圏化に対応 1万2千店で新レイアウト―― セブン&アイ中期経営計画

井阪社長
井阪社長

 セブン&アイホールディングスは1日、今年度から2025年度までの中期経営計画の概要を発表した。新中計では、グループの子会社の連携を高め、シナジーを生む。国内のコンビニでは新レイアウトを1万2000店に導入し、ネットコンビニの取り使い店舗を1000店に増やす。また、宅配、通販などを含めたラストワンマイルの取組を進め、売上6000億円規模の事業に育成する。井阪隆一社長が明らかにした。

 新中計では、①海外CVS事業戦略②国内戦略③グループ食品戦略④大型商業拠点戦略、を重点課題に掲げて取組を進める。
 そのうち、①はグループの成長ドライバーに位置付ける。米国では、新たに取得したスピードウェイ社の2828店舗(うち291店舗は売却)に、セブンのPB、フレッシュフードを導入し、デリバリーの対応店舗を6500店に拡大する。米国以外のエリアでは、新たな国に進出して海外の店舗数を5万店に増やす。
 ②では、同社が小商圏化の加速・多様化に対応した「新レイアウト2020」と呼称するコンビニの売場フォーマットを、今年度中に1万2000店に導入する。実験店で冷凍食品の売上が1万5000円増えた事などから導入を急ぐ。また、ネットコンビニを今年度中に1000店舗に導入し、25年までに全国展開する。
 ③では、セブン‐イレブン、イトーヨーカ堂、ヨークが出資して共同のセントラルキッチン、プロセスセンターを新設する。商品の共同購入も進める。
 ④では、イトーヨーカ堂、そごう、西武で、商圏に合わせた店づくりを進める。
 また、ラストワンマイル事業は、中計期間中に全体の売上を約6000億円規模に育成する。宅配で生鮮品やミールキットを強化し、AIで物流費を効率化させる。
 25年のグループの財務目標は、EBITDA1兆円以上、ROE10%以上、EPS成長率15%以上を目指す。
 井阪社長は、「前中計では、個社ごとの部分最適化を重視するあまり、シナジーの発揮がおろそかになっていた。新中計では食品戦略などで各社の連携を深め、激化する競争に打ち勝ちたい」とした。

食べ応えある海老カツ ―― ヤヨイサンフーズ

厚み、大きさにもこだわった
厚み、大きさにもこだわった
焼かずにできる
焼かずにできる

 ヤヨイサンフーズは6月29日、2021年秋商品として新商品21品、リニューアル品15品の計36品を発表した。発売は6月1日。今回の新商品では①気仙沼工場における商品の開発②人手不足に配慮した簡便調理品の投入③コロナ禍における消費者ニーズに対応した取組み―を進めた。
 気仙沼工場開発商品としては、中食向けで「ゴロっと海老カツ100」を追加。調理パンカテゴリー食べ応えと美味しさを追求し、厚みや大きさにまでこだわった。学校給食向け新商品には〈海のおかず〉シリーズとして卵・乳成分原材料は不使用、不足しがちなカルシウムを添加した「気仙沼産カツオカツ55/45(鉄・Ca)」「海老カツ55/45(鉄・Ca)」「国産鮭キャベツカツ55/45(鉄・Ca)」の3品を投入した。
 人手不足対応商品として提案するのは「焼かずにできる!焼き餃子26/19」。スーチームコンベクションや電子レンジ調理に対応した焼き目つきの餃子。時間が経っても柔らかい皮、自然で均一な焼き目などにこだわった。(詳細を本紙に掲載)

冷食売上は557億円 ―― 三井食品・前3月期

 三井食品は6月23日、2021年3月期決算を発表した。連結業績は売上高7857億円(前期比4.2%減)、営業利益11億円(同28.1%減)、経常利益16億円(同22.7%減)、当期純利益13億円(同17.9%減)となった。
 業態別では、SM、ディスカウント、ドラッグストア、ホームセンター等は伸長したものの、コロナ禍により、卸・外食部門での378億円(前期比20%減)苦戦やコンビニエンスストアでの都市部での苦戦が全体業績に大きく影響した。
 カテゴリー別売上高は加工食品2742億円(同2.0%減)、酒類2070億円(同5.3%減)、飲料1435億円(同4.6%減)、惣菜・日配・生鮮・冷凍等1075億円(同6.2%減)、ペットフード339億円(同1.5%増)、菓子52億円(同7.1%減)、その他144億円(同18.4%減)。
 惣菜・日配・生鮮・冷凍等の内訳は冷凍食品557億円(同7.5%減)、日配409億円(同1.3%減)、惣菜58億円(同4.2%減)、生鮮52億円(同25.8%減)。(詳細を本紙に掲載)

家庭用冷凍パン新ブランド ―― 敷島製パン

敷島製パン

 敷島製パンは9月1日より、冷凍食品売場向けにレンジ調理対応で手軽に楽しめる焼成冷凍パンの新ブランド〈とっておきSELECTION〉を発売する。
 同ブランドは『急速冷凍でとじ込めた おいしさを食卓へ いつでもすぐにたのしめる 私のとっておき。』というPascoの新しい挑戦。
 商品ラインアップは信州みそと大豆ミートを練り込み、石窯で焼き上げた「信州みそ&大豆ミートのパン2個入」、アールグレイ茶葉と糖漬けりんごを練り込み、石窯で焼き上げた「紅茶&りんごのパン2個入」、甘酸っぱい糖漬けクランベリーと爽やかな香りのオレンジピールを練り込み、石窯で焼き上げた「クランベリー&オレンジのパン2個入」、ココアと甘いデーツを練り込み、石窯で焼き上げた「ココア&デーツのパン2個入」。(詳細を本紙に掲載)

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