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今週のヘッドライン|2021年5月第5週号

気仙沼工場テコにシェア拡大 日本一の業務用冷食メーカーに ―― ヤヨイサンフーズ 大西社長

ヤヨイサンフーズ 大西社長

 ヤヨイサンフーズは21日、都内で2021年度合同取材を実施し、4月1日付で就任した大西宏昭新社長が今後の抱負について語った。大西社長はシェア№1カテゴリーのさらなる強化、気仙沼新工場のフル稼働により“日本一の業務用冷凍食品メーカー”を目指していく方針を発表。自身が業務用分野で培ってきた経験を生かしながらさらなる発展に繋げていく。市場はコロナ禍で業務用冷食メーカーにとって厳しい状況にあるものの、中食・介護を中心とした得意分野に磨きをかけ、売上回復、収益力向上の取組を進めていく。

大西社長談話

 1980年に大洋漁業(現マルハニチロ)の入社以来、人生の中で大半を業務用冷凍食品事業に携わってきた。業務用冷凍食品業界の中では比較的、いろいろな知識を有していると自負している。それらの知識を活用し、ヤヨイサンフーズをもっともっと発展させていきたい。
 目指すのは、(ヤヨイサンフーズが)「日本一の業務用冷凍食品メーカー」になることだ。日本一とは売上はもちろん、商品の品質、商品力、お客様からの信頼を含めたものであり、また社員が誇りを持って働くことができる企業でありたいと思っている。
 当社では40余りのカテゴリーの商品を生産し、販売している。中でもメンチカツ、水産カツ、クリームコロッケ、ハムカツ、デザートのゼリーについては業界の中でもシェア№1を誇るカテゴリーだ。また、昨年度、約10年ぶりに気仙沼の新工場を立ち上げることができた。これをテコにシェア拡大を目指していく。
 当社はニチロサンフーズとヤヨイ食品が合併して2014年に発足したが、両社ともに業務用冷凍食品メーカーとして長い歴史を有しており、お客様の信頼も得ている。
 このような強みを活かしてコロナ禍であっても明るく、アグレッシブに誠実にお客様に価値ある商品を届けていきたい。

20年度売上350.9億円、主力カテゴリー苦戦

 2020年度業績は総売上高350億9000万円、前年比95.1%、営業損失3億3000万円となった。業態別売上高前年比は施設病院給食が106.6%と好調に推移した一方で、外食は新型コロナの影響を受け、62.4%の大幅減となった。中食は98.7%、量販惣菜売場を中心にバラ売りからパック売りにシフトしたことで、主力カテゴリーであるポテトコロッケ、メンチカツが大幅に減少し苦戦した。CVS惣菜は市販用でも取り扱いが進み、グラタン・ドリアが大幅に伸長したが全体をカバーしきれなかった。(詳細を本紙に掲載)

FFAGP率3.1%増、構造強化奏功し最高の伸び率に ―― 味の素・冷凍食品

黒崎社長
黒崎社長

 味の素冷凍食品の黒崎正吉社長は21日、味の素G冷凍食品事業の20年度業績(FFA、味の素フーズノースアメリカ社の共通費を引く手前のBP等)を発表した。
 20年度冷凍食品事業全体では売上高1999億円対前年比6%減で着地。事業全体のGP率は1.4%アップ。共通費を引く前のBP(事業利益)は86億円、対前年比18%増、BP率4.3%で着地。その内FFA(味の素冷凍食品)は、売上高1010億円、前年比4%減。その内家庭用が同7%増、業務用同24%減。構造強化の中GP率は同3.1%増で過去最高の上昇率。BP71億円同10%増。但し業務用に関しては売上高、利益共に減。昨年4月、5月は赤字。年度末黒字化。家庭用が利益を確保した。FFA担当の海外も増益。BP率7%、対前年比10%増。
 AFNA社は、売上高934億円同7%減。家庭用は同10%増、業務用は同29%減。3月にはギョーザ、米飯の増産体制を完了。21年度はアジアン食は15%増を予定する。
 21年度の事業全体の計画は、売上高2086億円対前年4%増。(20年度為替ベース)。GP率1.1%増目指す。BP97億円同13%増を計画する。
 FFAは売上高996億円、同1%減。家庭用約3%増。業務用構造改革を優先し、売上減を見込む。GP率対前年0.5%改善。BP69億円、同2%減。(詳細を本紙に掲載)

ニチレイフレッシュ・田邉新社長会見、人と人とを繋げていく懸け橋に

ニチレイフレッシュ・田邉新社長会見

 ニチレイフレッシュの田邉弥新社長は17日、WEB会見を行い、就任の抱負を以下の通り述べた。
 当社は食を扱う企業として「命と健康を支える水産品、畜産品を通じ、将来にわたって価値を提供し続ける」ことをミッションとしている。現在の環境下において、このミッションの持つ意味と責任の重さを改めて深く考えさせられた。
 地球環境にやさしく安全安心で、おしいし水産品、畜産品を安定的に届けることは当社の果たすべき重要な使命であり最優先の課題だ。
 アフターコロナの時代に向けて新しい付加価値やサービスを生み出すためにグループ内外で分野を問わず関係を深めスピード感と徹底力を持って様々な課題に取り組んでいきたい。
 私も人と会って話したり、美味しいものを食べに行ったり、仲間とワイワイ楽しむことが大好きな人間だ。中々実行できない日々が続いている。
 当社の社員も取引先と実際に会っての商談が進まず、新しい提案が難しい状況が続いている。
 一日も早く日常の状態が戻ることを切に願うばかりだ。
 しかしこんな時代だからこそ人と人との繋がりを大事にしたい。当社のスローガンである「海と大地とを繋ぐニチレイフレッシュ」。社員一丸となってこの原点に立ち返り、人と人とを繋げていく懸け橋になりたい。そして皆様のお役に立てる企業を目指すことを約束したい。

新理事長に平井氏、3つの繋がりを強化する ―― 協同組合関東給食会

平井新理事長
平井新理事長

 協同組合関東給食会は26日、東京・品川プリンスホテルで第55回通常総会を開催した。
 任期満了に伴う役員交代では、新理事長に平井昌一理事(日栄物産社長)を選任。新副理事長に加藤和彦理事(コーゲツ社長)、新理事に鈴木美津江氏(鈴木食品社長)を選任した。秋元直人氏、西沢京子氏、横山和広氏は退任した。
 組織面では新しく「新ビジョン策定部会」を発足する。
 前期の斡旋事業取扱額は50億8999万円(前期比8.2%減)、今期は55億円を目指していく。(詳細を本紙に掲載)

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