生産体制を再編、本社工場など3工場閉鎖 ―― テーブルマーク
閉鎖される本社工場
テーブルマークは9日、持続的成長の実現に向け2017年以降、同社が取組んでいる生産体制の再編の一環としてグループ生産体制の再編を発表した。一部自主生産品群の見直しとライン統廃合を実施し、これに伴い本社工場、多度津工場、善通寺工場の3工場を閉鎖、山本工場、一品香食品㈱、サンバーグ㈱の機能を変更する。再編を推進し、引き続き、生産性の向上に努め、競争力の強化に取組んでいく。
同社では2016年12月に同社グループの「生産体制の再編」を公表し、以降、「魚沼水の郷第2工場」など新工場の建設、ライン統廃合等により生産性の向上に努めてきた。今回、一層の生産基盤強化を図るべく、生産体制の更なる再編を推進することにしたもの。
再編の施策では①生産性の更なる向上を図るため、ライン統廃合などを行い、生産機能を集約②同社グループで製造している一部品群について、外部生産委託を推進③機能集約、外部生産委託に伴い、一部工場について閉鎖または機能変更を実施する。
今回閉鎖を決めた工場は、本社工場(香川県観音寺市)、多度津工場(香川県仲多度郡多度津町)、善通寺工場(香川県善通寺市)の3拠点で、これら工場の生産機能については主に香川県内の中央工場、山本工場、綾上工場の自社工場に移管することとなる。閉鎖は2021年10月末。今回の閉鎖で直営工場は5工場となる。なお3工場の従業員数は、本社工場158名、多度津工場49名、善通寺工場69名。
一品香食品 新社屋建設
工場の機能変更は、山本工場(香川県三豊市)、一品香食品㈱(福岡県粕屋郡久山町)、サンバーグ㈱(茨城県猿島郡境町)の3拠点。山本工場については、第1工場を冷凍米飯の基幹工場と位置づけ、第2工場で生産するそばは外部へ生産委託。
第2工場は2022年3月末で操業停止する。
一品香食品㈱は、2棟ある建屋のうち中華工場を建て替え、新社屋は2022年4月より稼働開始。冷凍うどんの生産機能を拡充し、冷凍中華品は新建屋での生産と外部への生産委託により供給を継続する。サンバーグ㈱は、第2工場で生産する焼成冷凍パンを主要生産品目とし、第1工場で生産してきた一部冷凍ハンバーグを外部へ生産委託。なお第1工場は1月5日発生した火災による影響で復旧をせず操業停止にする。(詳細を本紙に掲載)
加藤義和氏(加ト吉創業者)が死去 冷食の発展に貢献
加ト吉創業者の加藤義和氏(かとう・よしかず)は、5日心不全のため香川県観音寺市の自宅で死去した。85歳。7日に葬儀・告別式が家族葬で執り行われた。喪主は長男の清司(きよし)氏が務めた。
同氏は1936年香川県観音市生まれ、中学卒業とともに家業の水産加工業を継ぎ、1956年加ト吉水産(1964年に加ト吉に商号変更)を設立。同社は1962年赤えびフライで冷凍食品事業に参入。1974年には冷凍讃岐うどんの製造販売をスタートし、冷凍麺市場に参入した。当時は、チルドうどんが主流のだった中で、冷凍うどんという新ジャンルで市場を拡大していった。その他、コロッケ、水産フライ、米飯、冷凍野菜なども手掛ける同社を総合冷凍食品企業に発展させた。
海外進出も積極的に進めた。インドネシアのほか1993年には中国に進出。特に中国では、山東省に多くの生産拠点を整備しフローズンタウンを形成した。冷凍食品事業以外でもホテル経営、外食事業なども手掛け、一大グループ企業を創り上げた。その後、事業をJTに譲渡し一線から退いていた。「夢とロマン」の経営を信条としていた氏の行動及び同社の事業展開は、我が国の冷凍食品産業の発展に多大な影響を与えた。
1973年には観音寺市長に当選し、以後4期16年を務めた。
日本冷凍食品協会副会長、日本冷凍めん協会会長などを歴任した。2006年旭日中受賞受章。
プレート商品充実 ―― ニップン・春夏新商品
よくばりプレート新商品
ニップンは2021年春夏家庭用冷凍食品として新商品16品、リニューアル品2品の計18品を3月1日より発売する。今回の新商品ではプレート商品のさらなる充実を図るとともに、主力のパスタではバラエティー豊かなテイストを揃えた。冷食の販売目標は30億円。
昨年春に投入し好評の〈魅惑のプレート〉には、人気中華料理3種が1皿で楽しめる「四川三昧」(420g)を投入。同社トレー入り商品としては最大ボリュームで3つの辛さを提案する。
主菜1種、副菜2種の服部栄養専門学校監修〈服部さん家の和おかず〉には「鱈のみぞれがけ」(210g)を追加。1食完結型のトレー入り〈よくばりプレート〉シリーズでは新メニューとして「若鶏のグリルガーリックトマトソース&ペペたま」(340g)を投入する他、3品をリニューアルした。外食のトレンドメニューに注目したトレー入り〈いまどきごはん〉には、2品を投入する。
増加する内食・家飲み需要への対応としては〈レンジで美味しいごはんのおかず〉として「ごろっとなすの麻婆茄子」(140g)、「唐揚げと茄子の和風おろしだれ」(同)を提案する。
スナックには「ニップン 国産小麦100%ホットケーキ」(200g・4枚)を追加。アレンジの広がるカルシウム入り商品。
パスタでは高価格帯で〈REGARO〉に「ペンネリガーテを使用した薫り立つジェノベーゼ」(245g)を、具材感にこだわった〈具の衝撃〉からは「ボロネーゼ」を発売する。
主力の〈オーマイプレミアム〉は新テイストとして「明太子と高菜」(270g)、「イカスミといか」(同)、リニューアル品として「彩々野菜ペペロンチーノ」(260g)、「彩々野菜 舞茸となすの香味醤油」(同)を投入する。(詳細を本紙に掲載)
〈日清中華〉に惣菜や米飯 ―― 日清食品冷凍・春夏新商品
トレー入り
日清食品冷凍は8日、2021年春夏商品として新商品20品、リニューアル・再発売3品、企画品4品の計27品を発表した。発売は3月1日より。
今回の新商品では〈日清中華〉ブランドでラーメンだけでなく、中華惣菜、米飯への水平展開を図った。中華惣菜で新たに展開するのは「辣椒麻婆豆腐」と「辣椒麻婆茄子」の2品。外食中華のような味と香りの食卓惣菜をトレー入りで提案する。米飯には1人前280gの食べきりサイズ「坦々炒飯」を投入する。
新ブランド〈日清まぜ麺亭〉ではコクうま醤油たれでやみつきになる「焼豚油そば」を投入するとともに、「台湾まぜそば」を同ブランドに組み込んだ。
パスタでは低価格ニーズに対応する〈スパ王〉を復活、3品を新たに投入、4つのブランドでの展開を図った。〈スパ王プレミアム〉には「海老とそら豆のペペロンチーノ」「サーモンの香味醤油」「和風ツナマヨ」の3品を投入、〈もちっと生パスタ〉には「舞茸とベーコンのバター醤油」「サーモンとほうれん草の濃厚クリーム」、〈スパ王BIG〉には「和風明太子 大盛り」を投入した。(詳細を本紙に掲載)