冷凍食品新聞社 発行日(週刊・毎週月曜日)購読料1年33,600円(+税)昭和44年6月19日第三種郵便物認可

今週のヘッドライン|2021年1月第2週号

家庭用に「大海老焼売」 地域限定レンジで焼きギョーザ ―― 味の素冷凍食品

冷凍シュウマイ市場のさらなる活性化を図る
冷凍シュウマイ市場のさらなる活性化を図る

 味の素冷凍食品は、春の家庭用新商品1品、リニューアル品10品、地域限定新商品1品を2月14日より、また、期間限定品1品を5月16日より発売する。新商品は、同社が重点カテゴリーとする焼売に「大海老焼売」を投入、餃子にも「黒豚肉餃子」(期間限定)を投入し、高付加価値商材のラインアップ強化を図った。さらに餃子には、業務用で培ったノウハウを生かした「レンジで焼きギョーザ」を地域限定で発売する。リニューアルでは、「五目炒飯」の塩分を40%カット。生活者の健康志向に応えた。

  “専門店品質のシュウマイをご家庭で!”をコンセプトに大ぶりのエビがゴロっと入った「大海老焼売」は、ジューシーな豚肉に大ぶりのエビがゴロっと入り、海鮮のうま味がきいたコク深く上品な味わい。
 同社では、「冷凍焼売市場は前期比114%と大きく伸長。特に食卓向けの『ザ★シュウマイ』は2020年8月度以降、売上前年比2桁以上の伸長が続き、冷凍シュウマイ市場を牽引している。今回、肉主体のしっかりした味わいでご飯がガツガツすすむ『ザ★シュウマイ』とは異なる、素材と帆立だしのうま味がきいたやさしい味わいの『大海老焼売』を発売することで、冷凍シュウマイ市場のさらなる活性化を図る」としている。
 地域限定商品として投入するのは「レンジで焼きギョーザ」。電子レンジ約3分で調理可能な、焼き目が香ばしく、ジューシーで飽きのこない味わいのギョーザだ。工程・レシピを工夫することで、電子レンジで調理しても、もちもちとした皮と焼きたてのような香ばしい焼き目を実現した。
 期間限定の新商品は「黒豚肉餃子」。鹿児島県産黒豚を100%使用した中具を、もっちり厚皮で包みこんだ、大粒でひとくち噛むとあふれんばかりの肉汁を堪能できる。
 リニューアル品は10品。人気の「五目炒飯」は塩分 を40%カット。鶏だしのうま味をさらにきかせ、釜炊き製法により米の中まで味を染み込ませることで、おいしさはそのままに、塩分 40%カットを実現した。「ザ★チャーハン」も自家製焼豚を1.2倍に増量。「具だくさんエビピラフ」「具だくさん高菜炒飯」もさらにおいしくなった。
 「おにぎり丸」4品(牛すき焼き、豚の生姜焼き、ちいさな豚角煮、ポークカレー)は、肉を増量することでおかずとしての食べ応えを向上。大きさを見直し従来のマカロン型から底が平らな角柱型に変更し、さらに握りやすくした。

プレート類に期待 伊勢崎稼働で供給体制整う―― ニップン 奥部長

ニップン 奥部長

 ニップンの奥能理士食品事業本部食品第4部長はこのほど、パスタ類を除く同社冷凍食品販売状況および今後の展開について次の通り語った。
 家庭用では20年はトレー入り米飯やプレート商品で休売があった。3月の特需で在庫が逼迫、4月より一部商品を休売。9月まではその分、売上が欠けていたがその後、在庫は改善してきた。
 パイシートの売上は上期(4―9月)で約2倍となった。家庭内でおやつを作る動きが学校休校期間に増えたが、それが持続している。また、上期はスナック類が非常に好調で前年比120%以上となった。家飲み等の需要の増加によりチヂミ、ホットケーキ類が伸びた。
 プレート商品はコロナ前から順調に伸びており、トレー入り米飯は簡便性が受け入れられニーズが高まってきた。特に複数の食材を組み合わせることができるのが、プレート商品の一番のメリットであり、2種類以上の味が同時に楽しめる商品はあまり市場に出ていない。まだまだ伸長の余地はあると考えている。
 業務用は上期2桁減。秋口にかけて数字は戻ってきたが、コロナの第3波の影響もあり不安定だ。
 20年は供給が追いつかない商品もあり、需要の伸びについていけない部分があったが、11月からはニップン冷食伊勢崎第2工場(群馬県伊勢崎市)が稼働しており、(21年は)市場に商品を十分に出せる体制が整った。最優先はラインアップの充実だ。〈よくばりシリーズ〉〈魅惑のプレート〉〈服部さん家の和おかずシリーズ〉〈いまどきごはんシリーズ〉等のおかず類をこの春、そして秋に投入する。プレートの特長を活かした商品をそれなりのボリュームで投入していきたい。

春に静岡工場増強 もちっと生パスタ10周年 ―― 日清食品冷凍

大規模なPRも
大規模なPRも

 日清食品冷凍は2021年を「攻めの1年」と位置づけ、生産体制の整備、積極的な商品投入、パスタカテゴリーにおける大規模なPRを展開していく。
 生産面では2021年春に静岡工場の設備を増強する。同工場は2020年春にも設備増強を実施しており、需要が拡大しつつある中、2年連続の設備増強をもって生産体制を万全のものとしていく。なお、2021年秋には新技術を活用した商品の開発に向けた設備投資も検討している。
 また販促面では「冷凍 日清スパ王プレミアム」10周年として2020年に予定していた企画が新型コロナの影響で実施できなかったこともあり、2021年に時期を移して実施。「冷凍 日清もちっと生パスタ」10周年では、大規模な広告宣伝施策を展開する。

タイ第3工場操業 焼ビーフン増産へ―― ケンミン食品

国内および海外需要に対応
国内および海外需要に対応

 ケンミン食品はビーフンの基幹工場である自社タイ工場の新工場となる第3工場を昨年12月15日に操業を開始した。主力商品である「ケンミン焼ビーフン」の国内需要が拡大する中、さらに、今年1月より海外輸出を順次展開して、アメリカ、ドバイ、香港、台湾で発売し、今後も海外展開を進めていく。
 世界的に拡大するグルテンフリー市場を見据え、2030年目標である従来の販売数約2倍の年間2400万食に対応する生産能力や、味付きビーフンの世界初自動化製造ラインを導入し、「ケンミン焼ビーフン」専用工場として新たに稼働する。新工場で製造する製品については、2021年3月発売を予定している。
 新工場では製造設備を、現地機械メーカーと共同開発を行い導入。焼ビーフンの製造ラインの「計量」「成型」「乾燥」「箱詰め」工程の自動化を実現し、約30人の省人化を達成した。設備投資第1期計画として、従来の生産能力の約2倍となる2400万食が製造可能となり、今後の国内および海外需要に対応していく。また将来的には製造ラインを増設できる余地があり、将来の需要を鑑みて、第2期設備投資を計画している。4月には見学施設「KENMIN VILLAGE」を併設する。

ラオックスと合弁 中国で外食、食品販売推進――イートアンドホールディングス

 イートアンドホールディングス傘下で海外フランチャイズ本部及び直営店の運営を行うイートアンドインターナショナル(東京都品川区・小林健教社長)は20年12月25日、ラオックス㈱(東京都港区・羅怡文社長)と中国における合弁会社「伊特安楽餐飲管理(上海)有限責任公司(EatandFunCO.,LTD)」を設立に合意したと発表した。2021年に設立予定。
 合弁会社設立の理由は、中国での外食業態確立、フランチャイズ展開や食品販売も含めた事業推進にあたり、出店立地の確保や商品開発など両者の強みにより多くのシナジーを発揮することが可能であると判断したもの。
 イートアンドGは、「大阪王将」などを海外7カ国で35店舗展開している。
 新合弁会社は中国上海市に置き、資本金は1億円、出資比率はイートアンドインターナショナル66%、ラオックス34%。外食店舗運営および食品製造・販売事業。総経理は小林健教イートアンドインターナショナル社長が兼務する。

会社所在地

〒160-0008
東京都新宿区三栄町24番地
黒田ビル2階