冷食第2工場が竣工 ―― ニップン冷食 伊勢崎工場
第2工場は年4200万食の生産能力
日本製粉の前鶴社長(中央)、大内専務(左)ニップン冷食宮田社長
ニップングループのニップン冷食(宮田一正社長)は、同社伊勢崎工場(群馬県伊勢崎市)に、かねて建設を進めていた冷凍食品第2工場を完工、9日に竣工式を執り行った。同工場では需要が拡大するトレー入り食事セット<よくばりシリーズ>やトレー入り米飯<いまどきごはんシリーズ>をメインに家庭用冷凍食品を生産する。年4200万食の生産能力を持つ同工場の稼働により、第1工場、第2工場を合わせた生産能力は従来の約2倍に増強される。安全面の強化とともに、一部自動化も進めた。
同工場では①安全安心な製品づくりの強化②米飯類等のトレー入り製品の供給力向上③時間当たりの生産能力の向上④各種機械化による省人化-を進めた。①では休憩室のユニフォームと作業室のユニフォームを変えることでアレルギー管理を徹底。④では基本的に盛り付け作業などは人の手で行うものの、包装や箱詰め作業などはできる限りの自動化を図っていく。トレー入りパスタも一部生産。投資総額は44億円。延床面積は8001㎡。12月からの稼働を予定している。
竣工式当日、会見を行った前鶴俊哉日本製粉社長は「ご飯やパスタとおかずをセットとした商品は直近5年で3倍ほどに伸長しており、お客様に認知していただけている。順調に成長する中で、将来の伸びを考えると不足するだろうと伊勢崎第2工場の建設が始まった。基本的には当社で売っている商品を全て作れる工場となっているが、一番伸長しているトレー入りのごはんやセットものを着実に増やしていきたい」とした。
タイ冷凍生地工場も11月竣工予定
なお、同社冷食事業としてはタイ国の同社グループ会社「NIPPN(Thailand)Co.,Ltd.」でも11月中に冷凍生地製造工場が竣工することを明らかにしており、前鶴社長は「新しいチャレンジであり、当社が持つ冷凍生地のノウハウを生かしタイ国内をメインに販売していきたい」としている。
関東第2工場ライン増設 ―― イートアンドHD
関東第2工場
イートアンドHDは11日、関東第2工場(群馬県板倉町)に焼き餃子ラインを1つ増設すると発表した。12月に導入予定。
関東第2工場は今年1月に稼働。羽根つき餃子、ぷるもち水餃子を生産しており、焼き餃子1ライン、水餃子1ラインの2ライン体制で展開しており、同工場は3ライン体制となり安定供給をより確実にする。
既存のラインより生産スピードが速く、月産160万パックの生産が可能(既存ラインは月産130万パック)としている。総投資額は4億6、000万円。羽根つき餃子の生産量は2倍強となる。仲田社長は、「関東第2工場の当初のライン計画はこれで完了する。今後もAI、ロボット化を進めていく」としている。
食品スーパーマーケット市場に参入 少量目の<bibigo>冷食で―― CJフーズ
少量目商品をスーパーに
CJフーズジャパンはこのほど、食品スーパー向けに<bibigo>ブランドの冷凍食品の提供を始めた。同社ではこれまで、コストコを主戦場に大袋の冷凍食品を展開してきたが、9月より300g~400gの少量目商品を矢継ぎ早に投入し、量販店の冷凍食品売場に向けた提案をスタート。韓国で親しまれるメニューを手軽に食べられる<bibigo>の冷食を量販店市場で展開することで、新たなユーザーを掘り起こし、シェアの拡大を図っていく。
同社が9月に<bibigo>ブランドから発売した少量目商品は、主力の「王餃子」「水餃子」など餃子5品を含む、計11品。10月からは、新商品「水餃子 カボチャ」も投入してラインアップの拡充を図っている。また、同ブランドからは個食タイプの冷凍キムチも投入しており、冷凍庫にストックして一食ずつ食べられる利便性の高さが支持を集めて量販店からの引き合いが強まっているという。
また、同社では量販店市場への参入に併せて、関東キー局でのテレビCMの放映、SNSアカウントの本格運用、リアル店舗とのコラボレーションなど、様々な販促も展開している。今後も幅広いチャネルで韓国の本格的なメニューを手軽に食べられる同ブランドの魅力を伝えることで、消費者の認知度を上げ、食卓への浸透を図る。
松井里奈マーケティング部長は「これまで当社の冷凍食品はコストコ向けが中心で、食品スーパーへの展開はほとんどなかった。テレビをはじめとした様々なチャネルで販促活動も行いながら、食品スーパーへの提案を進める」としている。
桜井食品(東京)の商圏譲受―― IZUMIYA
業務用食材卸、IZUMIYA(鈴木雅治社長)は、11月末を目途に桜井食品(東京、千代田区、桜井勉社長)の業務用卸部門の商圏を譲受する。同社の得意先である都内のホテルや会館、レストランなど約100件の得意先や同社の一部社員などを引き受ける。
桜井食品は1918年に桜井洋酒店として創業した老舗企業。戦後、1950年に桜井食料品店、1963年に桜井食品に商号変更した。飲食店や貸ビル事業などを営む一方、サンヨースモークサーモン、サドヤワイン、SSK印桜花漬けなどの業務用特約店として、業務用卸部門に参入した。
相談役の桜井潔氏は社団法人として1979年に業界3団体が中心になり発足した社団法人日本外食品卸協会(現一社日本外食品流通協会)の初代会長および四代目会長を務めた。