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今週のヘッドライン|2020年10月第4週号

冷凍素材品を強化、コロナ禍で凍菜が主役に ―― セブン-イレブン

スピード感を持って冷凍素材品の開発に取組む
スピード感を持って冷凍素材品の開発に取組む

 コンビニ業態で、冷凍素材品を強化する動きが起きている。セブンは22日、下期以降に冷凍野菜、ミールキットなどを強化する方針を表明。ファミリーマートは20日、価格を100円に統一した冷凍野菜10品を発売した。これまで、夕食惣菜、つまみ商品など簡便な調理冷凍食品の強化を進めてきたコンビニ大手2社が、ニューノーマルの市場でストックできる調理素材のニーズが高まると見て、凍菜などの強化に舵を切った。Withコロナのコンビニで、冷凍食品売場の品揃えが変わろうとしている。

 セブン-イレブンジャパンは22日に開催した下期商品戦略説明会の席上で、下期の重点施策として冷凍素材品の強化に取り組む方針を表明した。
 強化する冷凍素材品は、①既存品の「きざみオクラ」などと同様に、解凍するだけでそのまま食べられる素材品(料理入門品)②炒めるなどの調理を経て食べられる素材品(料理初級品)③下ごしらえと調理が必要なミールキット(料理中級品)の3カテゴリー。
 食品スーパーで売筋になっている品種・品目をベンチマークに、コンビニ業態の特性に合わせた量目、性質の商品を開発する。新型コロナウイルスの感染拡大後に、冷凍「ブロッコリー」「ほうれん草」などの売上が急伸していることから、Withコロナの市場で簡便に調理できて健康感が高い冷凍野菜のニーズが高まると見ている。
 同社の高橋広隆商品部長は、下期以降の商品開発について「これまで、当社の店鋪で冷凍野菜が売れるとは想定していなかったが、巣ごもり需要が高まり、家庭で調理に取り組む人が増えたことで、一気に主力の商品群になっている。下期に手当を行ったが十分ではなく、未だ商品数が少ないカテゴリーでもある」とした上で、「消費環境の変化で需要が急伸した商品を、スピード感を持って展開できなければ当社の未来はない。惣菜や米飯の強化を進めてきたこれまでの冷食の開発方針を一旦捨てて、冷凍野菜などの強化に取り組む。調理冷食と素材品がバランス良く並んだ、ウィズコロナの市場に対応した新たな売場づくりを進めていきたい」とした。

●業務用レンジ対応品は、新規メーカーとの取組も

 なお、同社がこれまで冷凍食品の開発で力を入れてきた業務用電子レンジでの調理に対応した冷凍食品については、新たなメーカーとの商品開発に積極的に取り組む方針を示した。
 高橋部長は、「店頭の電子レンジで調理できる冷凍食品については、新たなメーカーとの商品開発も進めたい。日本デリカフーズ共同組合(セブンの中食を開発するメーカーの組合、会員数は66社)の知見もふんだんに取り入れて、優れた強みを持つメーカーと開発を進めることで、新しい冷凍食品の世界観を実現させたい」とした。

冷凍野菜を拡充、全品100円、計10品に ―― ファミリーマート

手作り需要に対応
手作り需要に対応

 ファミリーマートは20日、<お母さん食堂>ブランドの冷凍野菜シリーズを刷新し、ラインアップを既存の4品から10品に拡大する。価格を税抜100円に統一し、パッケージも切り替える。
 新型コロナウイルス感染拡大に伴って家庭で調理をする生活者が増えたことから、ストック型の冷凍素材品のニーズが高まると見て品揃えを強化する。130g~150gの小容量タイプの冷凍野菜を、訴求力のある統一価格で集中展開することで、小商圏に居住する生活者などの手作り需要に対応する。
 今回発売する商品は、「このまま使えるカットほうれん草」(150g、税込108円)など<このまま使える>シリーズ6品と、「レンジで塩味枝豆」(130g、同)、「肉入りカット野菜」(110g、同)、「スーパースイートコーン」(150g、同)。
 なお、同社の澤田貴司社長は7日に開催した決算発表会の席上で、「手作り需要が高止まりしており、今後はコンビニでもストックして手軽に使える冷凍野菜のニーズが増える」として、下期の重点施策として冷凍野菜を強化する方針を表明していた。

気仙沼工場が竣工 ―― ヤヨイサンフーズ

気仙沼工場
気仙沼工場
竣工式の様子
竣工式の様子

 ヤヨイサンフーズはこのほど、宮城県気仙沼市赤岩港水産加工団地に、新工場「気仙沼工場」を設立し、14日に竣工式を執り行った。
 竣工式には同社、行政関係者など64人が参列。主催者を代表して挨拶した黒本聡社長は「ヤヨイ食品とニチロサンフーズの合併によりヤヨイサンフーズが誕生して、6年が経過した。その間多くの皆様に温かいご指導ご支援を頂戴しながら、順調に業務拡大することができ、今回のこの工場については次なるステージへの第一歩だと考えている。同時に、2011年の東日本大震災で被災した旧ヤヨイ食品気仙沼工場の再建の意味もあり、社員一同の悲願でもあった。本日こうして竣工式を迎えることができたことは社員一同心から喜んでいる」とした。
 来賓祝辞には元防衛大臣の小野寺五典衆議院議員、村井嘉浩宮城県知事(代読=林毅宮城県気仙沼地方振興事務所長)、菅原茂気仙沼市長、池見賢マルハニチロ社長が立ち、池見社長は「この工場は、当社の成長戦略を担う業務用食品の基幹工場と位置付けている。工場稼働をしっかりとしていただき、当社グループに貢献していただくとともに、地域貢献、震災復興の一助になればと強く思っている」とした。
 その後、横河建築設計事務所、竹中工務店、前川製作所、三浦工業、大森機械工業、サン・プラント工業、双葉の7社に感謝状が贈呈され、工場見学が行われた。
 【気仙沼工場概要】▽所在地:宮城県気仙沼市赤岩港168-1▽敷地面積1万9999㎡▽建築面積7413㎡▽延床面積1万2140㎡▽生産品目:水産加工品、介護食、水産カツ類▽製品保管能力750t▽生産能力:日産23トン/年間6400トン▽投資金額=80億円▽稼働開始=2020年11月4日▽従業員数=163人▽工場長=小野寺瑞樹

伊藤さん起用であんかけラーメンなど新CM ―― マルハニチロ

伊藤さん起用であんかけラーメンなど新CM

 マルハニチロは俳優の伊藤健太郎さんを起用した<新中華街>シリーズ「横浜あんかけラーメン」「五目シュウマイ~香りと旨み~」のテレビCMを27日より放送開始する。
 今回のテレビCMでは、伊藤さん演じる青年が久しぶりに実家に帰ると、親戚のサチ姉と久しぶりに再会。そこでサチ姉が幸せそうに食べている「横浜あんかけラーメン」と「五目シュウマイ~香りと旨み~」に釘付けとなってしまう、我慢できずに夢中で食べる伊藤さんの姿は必見。
 併せて同品を購入したレシートを撮影して応募すると、伊藤さんと一緒に過ごす1日限りのオンラインイベント「伊藤健太郎さんと過ごすオンライン食事会」に100名を招待。更に抽選で外れた人の中から100名に新中華街シリーズ冷凍食品詰め合わせセットが当たるマストバイキャンペーンも27日より実施する。募集期間は10月27日~12月18日23時59分まで。

期間限定の冷凍ポテト ―― マルハニチロ

人気のポテチカット
人気のポテチカット

 カルビーポテトはこのほど、家庭用の冷凍フライドポテト期間限定品として「北海道フライドポテトポテチカットプラスコンソメWパンチパウダー」(ポテト270g、コンソメWパンチパウダー8g)を発売した。
 人気のポテチカットの家庭用冷凍フライドポテトに、カルビー「コンソメWパンチ」のパウダーを付けた。
 家庭で揚げた後に別添のパダーを振りかけることで、手軽におつまみ、つけあわせなどにピッタリなフライドポテトを楽しめる。

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