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今週のヘッドライン|2020年7月第2週号

新体制でグローバル化推進、社名新たに、本社も移転 ―― デルソーレ

デルソーレ
創業55周年機に新体制で臨む
デルソーレ
本部機能を新社屋に統合

 デルソーレは1日、社名を旧ジェーシー・コムサから「株式会社デルソーレ」に変更し、本社を東京都江東区有明に移転した。また、取締役に大河原泰氏(大河原毅CEOの甥)が就任し、社外取締役にイザベラ・ユベルツ、アンドリヤナ・ツヴェトコビッチの海外国籍を持つ女性2人が就く新体制も発足した。新任の大河原泰取締役は、独立部門として新設したグローバル事業開発室の室長として、社外取締役とも連携しながら、同社のグローバル化を進め、中・長期プランの策定にも当たる。

 創業55周年を機に、国内外で高い認知度を持つ〈デルソーレ〉ブランドと社名を統一することで、同ブランドの浸透を進め、事業ミッションとして掲げる「“おいしい”で世界をつなぐ」取り組みを深化させる。新本社に、東京・南多摩、同恵比寿の本部機能を統合することで、変革に向けた全社の一体感を醸成し、営業活動・業務の効率化を図るとともに、働き方改革を推進する。
 会見で説明に当たった大河原毅CEOは本社の移転について、「当社にはこれまで、所在地が別れていた2つのオフィスを統一して、事業の効率化を図りたいという思いがあった。社名変更と併せて本社を移転し、本部機能を統一したことで、社内のコミュニケーションが円滑になり、業務を効率化できた」とした上で、今後の事業戦略について「新体制の下でグローバルカンパニー化を進める。輸出を加速し、優れた海外商品の紹介も強化するとともに、新たな海外パートナーとの連携も模索する」と語った(詳細を本紙に掲載)。

4―6月売上高89・7% ―― ヤヨイサンフーズ・黒本社長

ヤヨイサンフーズ・黒本社長

 ヤヨイサンフーズの黒本聡社長は8日、東京港区の同社本社で記者会見を行い、直近までの業績および今後の方針に以下の通り語った。
 2019年度売上は総売上高で369億1000万円、前年比98・4%となった。営業利益は5億5000万円、同103・8%となったが計画とは大幅に乖離している。背景には4―5月の大型連休からはじまり、夏場の自然災害、10月の消費増税と国内市場は非常に冷え込んだことがある。その上、売上高減少により自社工場の稼働が減り収益的にも厳しい状況となった。昨年4月には主力商品を値上げさせていただき収益改善を図ったが、稼働減をカバーするには至らなかった。
 販売面ではCVSのコロッケ類のブランドチェンジ、大手テイクアウトチェーンの内製化によりコロッケの導入が進まなかったことが大きく影響。また年度末のコロナ禍において、給食市場、外食市場が第4四半期大きく出荷減少となった。
 新型コロナウイルスについてはほぼすべての市場で影響を受けている。最も影響を受けたのは学校給食、4月―5月の売上高前年比は25・6%だ。ただ、6月に入ってからは地域によっては前年以上の実績を出している。外食は4―5月で売上高前年比45・9%、大変厳しい。すぐには回復し難いのではないかと考えている。その結果、トータル、2020年第1四半期(4―6月)の売上高前年比は89・7%で推移している。
 在庫指数が高まっており工場においても生産調整せざるを得ない状況だと思っている。

売上拡大に再チャレンジ

 2020年は売上拡大の再チャレンジに取組んでいきたい。まずは自社工場の稼働率を高める。当社は売上の8割が自社工場製品であり、いかに稼働を上げるかを考えていく。市場ニーズの高い人手不足対応商品は好評であり、また、今後の健康志向の高まりを受け導入の増えている〈イートベジ〉は1年足らずで100万食を突破した。こういった伸長を見込める商品の導入を進めていく。
 同時に収益力をいかに上げるかということも考えていかなければいけない。全社一丸となって本部間の連携を強化して収益を向上すべく、佐々木尊司専務を中心に「収益力向上プロジェクト」を立ち上げた。
 気仙沼工場は7月に引き渡しがあり、11月の本格稼働に向けた準備を進めている。今後、気仙沼工場で作る、煮魚、焼き魚、ソフリ、水産カツの具体的な商品への落とし込みを進めていく。

プリフライの野菜かき揚げ ―― マルハニチロ・業務用

「手作りサクサク野菜かき揚げ80」
「手作りサクサク野菜かき揚げ80」

 マルハニチロの2020年秋季業務用冷凍食品の新商品は7品。定番の野菜かき揚げのプリフライや中華点心類など中華商材を提案する。発売日は11月1日(中華春巻は9月1日)。
 かき揚げでは、「手作りサクサク野菜かき揚げ80」。凍ったまま揚げるだけのプリフライ。揚げ色と経時変化に強い保形性にこだわった。調理現場で簡便にロスなく提供できる。
 おかずでは、「揚げなすの甘辛煮」は食感と見栄えにこだわり、大きめにカットしたナスを一度揚げてから、かつおだしのきいたタレに合わせた。「オクラといかの甘辛揚げセット」は、オクラとイカを揚げて、別添のタレと和えるだけのキット品。甘辛い味付けに、ピリッとした唐辛子の隠し味がやみつきになる仕立てとした。
 中華点心類では、〈点心厨房〉シリーズより「ふっくらミニ肉まん23」、「スープがあふれる小籠包25」、「プリッ旨えび蒸し餃子20」を投入する。「ふっくらミニ肉まんは」、肉に3種の野菜(玉ねぎ、キャベツ、ネギ)としいたけを合わせ、飽きの来ないベーシックな味付けにした。ミニサイズでも見栄えのするふっくらしたボリューム感にこだわった。「スープがあふれる小籠包25」は、肉の旨味を引き出し、自家製清湯スープで仕上げた。口溶けのよいしなやかな皮で包んだ。
 「プリッ旨えび蒸し餃子20」は、プリッとしたエビのおいしさと、たけのこ、水クワイのシャキシャキとした食感が楽しめる。
 中華では新たな春巻きとして「食感が決め手!たけのこ中華春巻」。サクッと軽い食感の皮で包んだ。醤油、オイスターソース、上湯スープで風味良く仕上げた。なお、2020年春季新商品についても改めて提案を強化していく。

大粒の「たれつき肉焼売」 ―― イートアンド

大粒の「たれつき肉焼売
1粒35g

 イートアンドは、20年大阪王将ブランドの秋冬の家庭用商品として新商品6品、リニューアル10品の計16品を8月末より発売する。
 「おうちで外食気分」をコンセプトに、香料、甘味料、着色料、保存料、化学調味料の「5フリー」化を今回より目指していく。今回の新商品6品のうち、中華まん2品を除く4品が5フリー化商品となる。
 一押し商品は、「たれつき肉焼売」。肉感とジューシー感を兼ね備え、たけのこの食感が特長の1粒35gの大粒サイズの焼売。たれ・からし付きで差別化を図る。焼売は今回より内製化し、関東工場で生産する。
 その他新商品の「小籠包」は濃厚なあふれ出すスープが特長。「ぷるもちえび水餃子」は、えび感をアップ、鍋のアクセントに最適。「ふっくら豚まん」は、国産豚肉の2種の異なる部位を使い、生地も更にふっくらさせた。「五目中華まん」は7種の野菜を使用。包餡前に具材を加熱し、そぼろ感、旨味を凝縮させた。米飯では大阪王将史上最強にうまい炒飯として「焦がし醤油炒飯」。優しくもやみつき感のある味に仕上げた。

会社所在地

〒160-0008
東京都新宿区三栄町24番地
黒田ビル2階