助かった商品、1位に冷食 ―― 日本生協連アンケート
惣菜冷食にあって良かったの声
日本生活協同組合連合会は4日、組合員に向けて実施した「新型コロナウイルス感染症についてのアンケート」について、<緊急事態宣言下の生活で助かったサービス類や商品は何か>という設問で、「冷凍ハンバーグ・ギョーザなどのおかずになる冷凍食品冷凍食品」を挙げた組合員が最も多かったことを明らかにした。一食完結や間食系の冷凍食品を支持する声も多く寄せられた。家庭中で食事を摂る機会が増える中、調理が簡単で、ストックもできる冷凍食品の特長が受け入れられた。
アンケートは全国10の生協を対象に組合員の回答を集計したもの。実施は4月3日に続く2回目。
今回のアンケートのうち、<助かった商品やサービスは何か>という設問では、「冷凍ハンバーグ、冷凍ギョーザなどのおかずの1品になる冷凍食品」を挙げた組合員が、「冷凍肉類・冷凍魚介類」と共に19・6%で最も多かった。冷凍食品関連の品目は他に2項目あり、「冷凍炒飯、パスタ、弁当など一人前の食事になる冷凍食品」が15・2%、「冷凍スナック、ピザ、たこやき、今川焼きなど」が11・9%で、いずれも回答者数が全項目の上位に食い込んだ。
なお、4月3日に取りまとめた第1回のアンケートでは、<新型コロナウイルス感染症の流行による生活の変化は何か>という設問で、「冷凍食品を活用する機会が増えた」(23・5%)という回答が最も多かった。
日本生協連では、「冷凍食品は、学校の一斉休校によって児童・生徒の昼食などに活用する組合員が増え、その後、日本国政府が緊急事態宣言を発令したことで、ストック型食品としてのニーズも高まった」としている。
アンケートのその他の設問を見ると、<緊急事態宣言の発令によって自宅で増えた行動は何か>という設問では、「食事づくり(回数、作る量など)」(62・3%)などを、<困ったことは何か>という設問では、「食事の献立を考えること」(43・5%)、「食費が増えた」(42・5%)などを挙げる組合員が多かった。外出自粛によって家庭内での食事が見直され、生活者が時間や支出を内食に充てたことがわかる結果となった。
コロナ響き売上、利益減 ―― トーホー・第1Q
トーホーは10日、2021年1月期第1四半期(2―4月)業績を発表した。
連結業績は売上高453億7200万円(前期比17・7%減)、営業損失12億4300万円、経常損失12億800万円、四半期純損失10億1800万円となった。
セグメント別では、ディストリビューター(業務用食品卸売事業)部門は売上高278億7600万円(同25・4%減)、営業損失13億6000万円(前年同期は3億7300万円の営業利益)。新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、主な販売先である飲食店やホテル、テーマパーク等でインバウンド消費が急激に減少したことに加え、緊急事態宣言に伴って広範囲で営業自粛・外出自粛要請があったこと等により市場は急速に縮小し、厳しい業績となった。
キャッシュアンドキャリー事業は売上高93億9100万円(同2・7%減)、営業利益3600万円(前年同期は300万円の営業損失)。新型コロナウイルスの感染拡大による顧客の営業自粛が影響した一方、当期から新たに加わった「せんどば」が着実に売上を拡大し、収益も徐々に改善している。
食品スーパー事業は売上高47億7300万円(同4・4%減)、営業利益4500万円(前年同期は200万円の営業損失)。商品の安定供給に努めながら、一部店舗で営業時間の短縮を行いながら営業を継続。ロス管理を徹底するとともに、コスト・コントロールにも継続して取組み黒字となった。
●役員報酬の一部自主返上
トーホーは10日、第1四半期業績の結果、今後の経営環境を勘案し、役員報酬の一部自主返上及び理事・執行役員報酬の一部減額を決定した。期間は6月から8月までの3カ月間。
報酬返上・減額は、本社の代表取締役が月額報酬の30%、取締役同20%、常勤監査役同10%をそれぞれ返上。理事・執行役員同10%を減額する。連結子会社は取締役は役位に応じ月額報酬の10%~20%を返上、理事・執行役員は同10%を減額。
学生に冷食配布 ―― イートアンド
イートアンドは9日、京都市伏見区の龍谷大学深草キャンパスで、同社主力商品「大阪王将羽根つき餃子」など、大阪王将ブランドの冷凍食品を、社員が学生に直接手渡した。
同大では、新型コロナウイルスの感染拡大によりアルバイトができなくなるなどの理由で学生が経済的な影響を受けている状況を踏まえ、一人暮らし学生への緊急支援措置として「学生支援募金」を創設し、これを基に学生への食材配布を実施している。
同社はこれに賛同し、「大阪王将羽根つき餃子」「同羽根つきチーズ餃子」など冷凍食品500食を寄贈した。
今回社員が自ら配布したもの。
ストロベリーコーンズよりピザ宅配事業譲受 ―― ダスキン
ダスキンは10日開催の取締役会において、同社100%出資子会社を新たに設立し、いちごホールディングスおよび同社100%出資子会社のストロベリーコーンズより、両社が展開する事業の一部を譲り受けることを決議した。
ミスタードーナツに次ぐフード事業の育成という課題を有する同社は中計においても‘フード事業第2の柱構築’を重点施策に掲げている。ストロベリーコーンズとダスキンは、「ナポリの釜」商品(ピッツァ等)をミスタードーナツ店舗で販売することを目的として、16年6月に業務提携を締結したが、同商品の販売を加速し、事業の育成を図るべく、事業を譲り受ける。