冷凍食品新聞社 発行日(週刊・毎週月曜日)購読料1年33,600円(+税)昭和44年6月19日第三種郵便物認可

今週のヘッドライン|2020年2月第4週号

展示会など中止相次ぐ ―― 新型コロナウイルス

 日本能率協会は2月3日、HCJ三展合同展(国際ホテル・レストラン・ショー、フード・ケータリングショー、厨房設備機器展)について「新型コロナウイルス感染症における本展開催について」を発表し、開催決行を表明した。また17日には、「FOODEX JAPAN/国際食品・飲料展」についても開催決行を表明した。
 これらの展示会では、政府の指針に基づき、展示会場(東京ビッグサイト、幕張メッセ)と密に連絡・連携し、以下の対策を講じる。
 展示会場(東京ビッグサイト、幕張メッセ)での入口共用スペース、各展示ホール入口へのアルコール消毒液の設置および注意喚起文のホームページ掲載。
 全ての各展示ホール入口へのサーモグラフィーの設置。37.5度以上の発熱および過去14日以内の中国湖北省の滞在歴の有無、感染患者との接触歴の有無を確認し、その疑いがある場合は主催者の判断として入場を断る。
 なお、中国湖北省からの出展は政府の指針により出展を断っている。
 業界関係では輸入冷凍野菜品質安全協議会が3月12日の開催する予定だった2020年日台冷凍農産品貿易懇談会を取りやめる。ピザ協議会は20日に予定していた懇親会の開催を中止。同日開催の総会は予定通り行われた。
 その他、卸の各展示会も中止となっている。小売ではサミットが予定していた「第40回新商品人気コンクール」の受賞社を招いた感謝式を中止した。

SMTS、来場者が1割減

 2月12日~14日まで千葉・幕張メッセで行われた「第54回スーパーマーケットトレードショー」の総登録入場者数は8万428人で前回8万8412人より約1割減となった。

「時間価値」で課題解決 ―― ニチレイフーズ・業務用商品提案会

アッセンブル機能「Vegedelica」に高い関心
アッセンブル機能「Vegedelica」に高い関心
松尾部長
松尾部長

 ニチレイフーズは4日、東京都丸の内の東京ステーションホテルで、業務用商品提案会「ニチレイフーズフェスタ2020」(Nフェス)を開催した。同提案会は、各支社主催で1月23日の中部・名古屋を皮切りに、2月27日北海道・札幌まで全国7会場で開催する。全会場の来場予定者数は卸、ユーザーを中心に3000人超を見込む。

 今回の提案会では「Time Value」(時間価値)をテーマに、「カテゴリー提案ブース」、「外食・惣菜向けブース」、「海外からのお客様向け商品」で、試食を交えて展開。春の新商品、リニューアルに加え、ハンバーグ、チキン、春巻、冷凍野菜の4カテゴリーの主力メニューを紹介した。プレゼンテーションでは、①インバウンド増加②フードデリバリー増加をビジネスチャンスとして例示した。また同社独自の生活者調査(4000人)の結果を踏まえ外食・事業所給食のランチタイム、中食のディナータイムにフォーカスした課題と打ち手を説明した。これらの課題についてテクノロジーをベースとした仕入れ、下ごしらえの時間削減、メニュー開発の時間削減を可能とし、「Time Value」の創出を目指す、「Time Value TECHNOLOGY」という考え方を提案。①品質の更なる向上②手間の改善③メニュー作成のサポートの3点から具体策を披露した。

■松尾事業部長、「アッセンブル商材に高い関心」

 4日に会見した松尾哲哉執行役員業務用事業部長農産調達部・家庭用事業部担当は、「今回の提案会は、現場主義として、営業支社中心で組み立てている。営業現場の人間がやる気を出して対応しており、現場主導の提案会となってきた」と評価した。また、「野菜と畜肉、シーズンニングのアッセンブル商材に高い関心が集まり、また〈ボイルでサクッと〉シリーズ、自然解凍の凍菜など人手不足、簡便オペレーション商材が評価されている」とした(詳細を本紙に掲載)。

重点事業に冷食 ―― 味の素・中期経営計画

 味の素は、同社「2020―2025中期経営計画」を発表した。冷凍食品に関する概要は次の通り。
 3カ年中計2期分をかけて持続力のある事業構造へ変革していく。
 資本効率、持続成長のための 収益構造変革。まず6年間を通じて「重点事業への経営資源の集中」を徹底する。事業を重点事業、非重点事業、その他事業に分け非重点事業の再編を完遂。その他事業を見極め、さらに見極めた事業を再編することで健全な事業ポートフォリオに再構築する。
 事業ポートフォリオ再編は、資本コストを上回るROICと成長性を基準に、「調味料」「栄養・食品」「冷凍食品」「S&I(加工用調味料)」「ヘルスケア」「電子材料」を重点事業とする。冷凍食品については、アジアンシフトの再編がFY22までかかるため、FY25でもROICがWACCを下回る見込みだがその後も順調に高めていくことができる。
 これまでのセグメントを変更、20年以降は、食品(海外食品、日本食品)でくくられていた分類を「調味料・食品」「冷凍食品」としこれまでの日本食品の中の「冷凍食品」と海外食品の「冷凍食品」を統合し「冷凍食品」とする。それによる19年度の「冷凍食品」の売上高見込みは2107億円、事業利益率は前期比マイナス0.3%。中期経営計画では、減塩製品の拡大など健康ニーズに応える冷凍食品領域の拡大、開拓を進めるとともにライフスタイルの変化への対応を進め22年度、売上高成長率3%、事業利益率3%を目指す(詳細を本紙に掲載)。

三重で初のキッズシェフ ―― ヤヨイサンフーズ

三國シェフが熱心に指導
三國シェフが熱心に指導

 ヤヨイサンフーズは7日、三重・度会町立度会小学校で同校6年生24人を対象に「第54回KIDS―シェフ」(主催:(一社)国際食文化交流協会)を開催した。今回は三國清三シェフが「みえの食国際大使」に就任していること、また三重県が県を挙げて食育に取組んでいることを踏まえ、開催校の選定を行い、初の三重県での開催となった。同イベントはジーケーエス、三重県、度会町の協力の下、多くの地元食材を取り揃えた。同企画は今回で54回目。現在までの参加生徒数は2600人を超えた(詳細を本紙に掲載)。

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