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今週のヘッドライン|2019年9月第5週号

冷食で新たな市場を開拓 ―― コンビニ3社・下期商品戦略

 コンビニ3社の、下期の冷凍食品関連の商品戦略が出揃った。セブン―イレブンとファミリーマートは、店内の業務用電子レンジで調理してそのまま食べられる冷凍食品を投入して、オフィスでの昼食利用などを狙う。ローソンは、朝食メニューの新ブランドを立ち上げ、仕事帰りなどに購入し、翌朝味わいに簡単便利に調理できる冷凍食品の利便性を訴求する。今下期は、各社共に新たな市場の開拓に乗り出す方針を鮮明にしている。

 各社の取組を見ると、セブン―イレブンは業務用電子レンジ対応商品を増やす。同社は、昨年下期に業務用電子レンジ対応のカップ入り冷凍米飯2品を発売しているが、「今後も業務用レンジに対応した冷凍食品の需要が高まる」(髙橋広隆商品本部長)とみて、店内調理できる冷凍米飯の新商品を投入し、新たなカテゴリーも業務用電子レンジでの調理に対応させる。
 ファミリーマートも、業務用電子レンジ調理に対応したトレー入り冷凍食品8品を発売する。am/pmで〈とれたてキッチン〉ブランドの商品を製造していたトオカツフーズのノウハウも活用することで加熱ムラの課題を克服し、具付き麺、丼など、具材感のある商品も開発している。
 業務用電子レンジに対応した冷凍食品の展開は、オフィスでの昼食利用など、冷凍食品の新たな市場を切り拓く革新的な取組みだといえる。
 ローソンは、冷凍庫に保管して翌朝食べられる朝食メニューの新ブランドも立ち上げる。無印良品の冷凍食品などをベンチマークに、フレンチトーストなどの主食系も展開する。ローソンのこの戦略も、冷凍食品の新たな市場を開拓する、意欲的な取り組みだ。

中食需要の取り込みも

 また、今下期は中食需要の拡大に合わせた商品の展開も目立った(詳細を本紙に掲載)。

伊・コルッシ社と代理店契約 ―― ピエトロ

高橋社長
高橋社長
〈アネージ〉ブランドのパスタ
〈アネージ〉ブランドのパスタ

 ピエトロは25日、東京・丸の内の東京會舘で会見を開き、イタリア・コルッシ社(ミラノ、代表アンジェロ・コルッシ)と、同社が展開するパスタブランド〈アネージ〉の販売代理店契約を締結し、10月1日より家庭用パスタを発売することを明らかにした。
 家庭用は、高級スーパーや百貨店などを中心に全国展開する。販売施策として、①ピエトロブランドのパスタソースなどとの関連販売②店頭での試食③〈おうちパスタ〉〈洋麺屋〉ブランドとのセット販売④ノベリティグッズとの関連販売などを行う。業務用は日清商事を販売窓口として、全国の業務用卸売店へ提案する。同ブランドの3年後の販売目標は3億円。
 〈アネージ〉ブランドのパスタは、なめらかで弾むようなのどごしが特長。プレミアムパスタの基準とされるタンパク質の含有量は最高水準の13・5%に達し、茹で上がった後にアルデンテの状態が長く続く。ピエトロと販売代理店契約締結に当たって更なる品質の向上を図り、小麦をイタリア国内産に切り替えた。イタリア産小麦を100%使用したパスタが市場に出回るのは、イタリア本国以外では初めてだという。
 ピエトロの高橋泰行社長は、「長年の信頼関係により、世界で初めて100%イタリア産の小麦粉を使ったパスタ世界で初めて提供する栄誉に預かった。光栄に感じている」とした。
 コルッシ社のデ・カロリス・フランチェスコアジアパシフィック担当役員は、「日本の消費者はパスタの味わいに対して最も細やかな感覚を持っている。必ず、当社のパスタの味わいをわかって頂ける」とした。

冷凍パスタ、新商品の開発も検討

 なお、同会の席上では同社が展開する冷凍パスタの展開についても触れ、今後は新たなラインの冷凍パスタ、業務用冷凍麺の展開も検討する意向を示した。
 説明に当たった宮川慎一専務は、「当社が展開しているプレミアム冷凍パスタ〈シェフの休日〉は、アネージの麺を使用している。最高の製造・原料にこだわった最高品質のプレミアムパスタだが、今後はアネージと共にもう少し市場が大きいラインの商品も開発も検討したい。また、業務用冷凍麺の市場も非常に大きいので、展開を検討したい」とした。

新コーポレートブランドロゴ ―― 日本製粉

新コーポレートブランドロゴ ―― 日本製粉

 日本製粉は26日、同社新コーポレートブランドロゴを発表した。
 従来のコーポレートブランドロゴは、1996年(平成8年)に制定し、23年が経過。今回、同社はこれまで以上に生活者の食シーンの中で役に立ち、親しみを持ってもらえる会社になることを表すため、コーポレートブランドロゴの改定を実施した。発表日以降、ロゴの切り替えを進めていく。
 スローガンは“いつも食卓に、ニップン”。さまざまな食シーンの中で、同社を身近に感じられることを狙った。また、海外事業を強化していく決意をこめて、英語表記のスローガンも作成。英語表記は“Enjoy every meal”とし、日本語表記と同様に生活者の身近にある会社でありたいという思いを込めた(詳細を本紙に掲載)。

「日本の冷凍食品2019」を発刊

日本の冷凍食品2019

 冷凍食品新聞社は、冷凍食品カタログ誌『日本の冷凍食品2019年版』(B5判162頁)を9月30日に発刊致しました。
 『日本の冷凍食品』は1980年に弊社創立10周年の記念出版として創刊、冷食業界の主要商品を1冊に収めた業界唯一のカタログ誌として評価を頂き、今号で第40号を数えます。
 19年版では巻頭カラー特集として「わが社の冷凍食品2019」を拡充。各社の年度を代表する商品を厳選して紹介しております。カタログ頁ではメーカー別の家庭用・業務用の主要レギュラー商品、関連機器・資材等を収載。また、「19年の商品トレンド」をまとめております。
 『日本の冷凍食品2019年版』は、本紙読者の皆様ならびに日刊FAX速報「冷食とチルド」読者の皆様に無料でご提供いたします。
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