広義の外食33兆円に ―― 平成30年外食市場規模
(一社)日本フードサービス協会は7月31日、「平成30年外食産業市場規模推計値」を公表した。それによると平成30年の外食産業市場規模は、1人当たり外食支出額はわずかに減少したものの、訪日外国人の増加、法人交際費の増加などにより、前年比0・3%増の25兆7692億円となった。持ち帰り弁当店や惣菜店などテイクアウトの売上比率が全売上高の50%以上を占める「料理品小売業」の市場規模は7兆8647億円(前年比2・1%増)となり、外食産業市場規模に料理品小売業(重複する弁当給食を除く)の市場規模を加えた広義の外食産業市場規模は、33兆929億円(0・8%増)となった。外食市場は昨年に引き続き拡大した。
外食産業市場規模の構成比は、給食主体部門が20兆7926億円(前年比0・3%増)で80・7%、料飲主体部門が4兆9766億円(同0・5%増)での19・3%となった。
給食主体部門の内訳は、営業給食17兆4223億円(前年比0・4%増)、集団給食3兆703億円(同0・4%減)となった。
営業給食のうち「飲食店」は14兆3335億円(同0・5%増)と微増。ファミリーレストランや一般食堂、専門料理店等を含む「食堂・レストラン」0・1%増、立ち食いそば・うどん店を含む「そば・うどん店」1・3%増、回転寿司を含む「すし店」1・2%増、FFのハンバーガー店、お好み焼き店を含む「その他の飲食店」2・4%増は、市場規模を拡大した。
また、ホテル、旅館での食事・宴会などの「宿泊施設」は、訪日外国人の宿泊者数の増加等で前年より0・1%増加した(詳細を本紙に掲載)。
Mart、バイヤーズともに「WILDish」が1位 ―― アクセス新商品・バイヤーズグランプリ
簡便性に注目
日本アクセスは7月26日、7月に開催した秋季フードコンベンション2019(東日本、西日本)で、「第21回Mart新商品グランプリ」「第8回バイヤーズグランプリ」を実施し、結果を発表した。
冷凍食品は、Mart新商品、バイヤーズグランプリともにマルハニチロの「WILDish焼豚五目炒飯」が1位に選ばれた。
Mart新商品グランプリの冷凍食品部門は①WILDish焼豚五目炒飯(マルハニチロ)②ささみソースカツ(ニチレイフーズ)③レンジで鉄板焼きハンバーグ(日本ハム冷凍食品。
バイヤーズグランプリの冷凍食品部門は①WILDish焼豚五目炒飯(マルハニチロ)②大阪王将羽根つきカレーぎょうざ(イートアンド)③満足丼濃厚オムライス(明治)。
果実、野菜、惣菜などを拡充 ―― イオン・冷凍食品販売状況
イオンリテールの青木郁雄商品企画本部デイリーフーズ商品部長はこのほど本紙の取材に応じ、18年の冷凍食品の販売状況、今後の商品戦略などについて説明した。
18年の冷凍食品の販売状況はほぼ前年並みで推移した。冷凍麺、惣菜、米飯、スナックなどが伸びた。苦戦が見られた弁当商材については、シュリンクが続く中高生向けから、高品質で大人が楽しめる商品の開発に業界として取り組む必要があるとした。
新ブランドのうち、<おいしさと糖質のバランス>については、売上が好調に推移していることから新商品の開発を進めて商品数を拡大する。<ベジライス>については、今年度中にカリフラワー、ブロッコリーに続く新たな原料を使った商品を投入する。当初6品を投入した冷凍ミールキットについては、商品数を12~13品に拡大してリーチイン1面分で展開できるようにする。
パイ包み焼きについては、品質、価格に優れる将来性のあるブランドと商品数の拡大を図る。
今後の方針については、弁当商材の売場などを縮小してフルーツ、野菜、具付麺惣菜といった将来性の高い品目の売場に充てる「売場マッサージ」を推進すると説明。競争力のある値付け、魅力ある売場作り、健康軸商品の推進などを進めて「冷凍食品といえばイオン」と呼ばれる売場作りに取り組みたいとした(青木商品部長の談話詳細を本紙に掲載)。
“カツ重専用”商品投入 ―― 日東ベスト・秋冬新商品
日東ベストはこのほど、<ベストブランド>2019年秋冬商品として新商品17品、ブラッシュアップ品4品、リニューアル品1品の計22品を発売した。
今回の新商品では“カツ重専用”にこだわり、「150熟成三元豚カツ重ロースカツ」と「100熟成三元豚カツ重用ロースカツ」を投入した。カツとダシの一体感にこだわったロースカツ。カツ重としての「食べやすさ」を追求した。
ハンバーグは「鉄板焼ハンバーグステーキ」を80g、110g、130g、160gの4規格で提案。両面鉄板焼仕上げで肉の旨みジューシー感を閉じ込めた。「あごだし塩焼きそば」は「あごだし」をきかせた塩焼そば。「枝豆ハム天(天ぷら用)」は粗切りの枝豆の食感と濃いめの味付け。「とうもろこしハム天(天ぷら用)」はゴロゴロ入ったコーンとハムの相性バッチリな商品となっている。
また、今回、既存の<うす塩味>シリーズすべてを食塩相当量を1・0%未満/100gとした<うす味>シリーズに移行。「うす味トップフランク(40)」、「同(65)」や「うす味国産キャベツメンチ(50)」、「同(70)」等を新商品として投入した。
デザートではカット済みでアレンジ自由な「カットゼリー(山形県さくらんぼ)」、「同(サイダー風)」を提案する。
トイ・ストーリー満喫キャンペーンを展開 ―― ニチレイフーズ
(C)Disney/Pixar
ニチレイフーズでは、家庭用冷凍食品市場で最も大きなお弁当カテゴリーにおいて「届け愛情弁当!キャンペーン」など感情に訴えるプロモーションを展開し、マーケットを上回る実績を残してきた。今回「楽しい」をテーマに、ディズニー社の「トイ・ストーリー」グッズが当たるキャンペーンを実施する。
また、期間中「ミニハンバーグ」「焼おにぎり10個入」「今川焼あずきあん」の3品は、パッケージに「トイストリー」キャラクターが描かれたオリジナルDisnsyパッケージを展開する。パッケージに描かれるキャタクターはそれぞれ5種類。9月頃から順次変更される(詳細を本紙に掲載)。