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今週のヘッドライン|2019年3月第1週号

全国で業務用提案会を開催 ―― ニチレイフーズ

福本常務
福本常務

 ニチレイフーズは2月21日、さいたま市のイベントスペースTOIROで「ニチレイフーズ業務用商品提案会」を開催した。同提案会は1月22日の札幌会場を皮切りに、2月28日の仙台会場まで全国8会場で実施したもの。全会場の来場者数は約3000人を見込む。今回の提案会では、(1)働き方改革による消費者の変化への対応(2)高齢者の食における変化への対応(3)持続可能な社会の実現の3つをテーマに、同社の取組と、各課題に対応した商品を来場者に訴求した。

 (1)働き方改革による市場の変化への対応については、2018年11月にフルタイム勤務の社員男女800人を対象に働き方改革による残業時間の変化などを同社が独自調査した結果、全体の68.6%が「早く帰るようになった」と回答し、残業が減った消費者は、「シングル」「共働き」「新しい大人(50代~70代)」のすべてのカテゴリーで、約70%が就業後まっすぐ家に帰っていると答えたことを明らかにした。提案会では、これらの層を取り込むことが冷食市場の拡大に繋がるとして、就業後に外食、量販店などに立ち寄る動機付けとなる、「ちょっとリッチなできたて洋食ディナー」、「就業後のスキマニーズを満たす軽食」などをメニュー提案した。

全国8会場で3000人が来場
全国8会場で3000人が来場
 福本雅志取締役常務執行役員業務用事業部長は、「昨年の夏頃から、働き方改革によって残業時間の減少している消費者が多くなった。このような消費者がまっすぐ家に帰ると“食”の消費が盛り上がらない。販促や、メニュー提案が必要になる」とした。(詳細を本紙に掲載)

〈だんどり〉にムース、やわらか食、家庭用は炒飯投入 ―― 極洋・春の新商品

さば味噌煮ムース
さば味噌煮ムース

 極洋は2月27日、2019年春の新商品を発表した。新商品はシーマルシェブランド1品を含む市販用商品23品、業務用商品38品の計61品。
 メインコンセプトは「変化する食のマーケットに、わたしたちができること」。サブコンセプトに(1)健康価値(2)時間価値(3)美味しさ価値の3つを掲げた。
 冷凍食品では、水産冷凍食品〈だんどり上手〉シリーズに初のやわから食、ムース食を提案する。「嚥下調整食学会分類2013」に対応した。
 やわから食では、「やわらかさば味噌煮」「やわらかマンダイ煮付け」「サーモンクリーム煮」の3品。素材の美味しさそのままに、形を残したまま容易につぶせる。飲み込み易く、たれにトロミをもたせ食物繊維を配合した。ムース食は「さば味噌煮ムース」「スケソウダラ煮付けムース」「さけほぐしムース」の3品。嚥下調整食学会分類「1J」。そのままの味でムース化。離水も無く、使い勝手の良いフリーカット。自然解凍調理。開発に当たっては歯科大口腔外科のアドバイスを生かした。ムース食ながらおいしさにこだわった。
 その他水産冷食では、白味噌を使用した漬け床に切身を漬け込み、低温の冷蔵庫で48時間寝かせて熟成させた「熟成銀だら白味噌漬け」「カラスカレイ白味噌漬け」など4品をラインアップ。またマイナス18℃流通保管可能な「NEOまぐろのたたきKF」も注目される。調理冷食では、時間価値を提供する「カニカマ天ぷら」「いかチーズナゲット完全油ちょう」「なす天ぷらRV」など自然解凍のフライ、天ぷらを投入。
 家庭用冷凍食品は新商品13品を発売する。新規軸として花椒風味をほどよく効かせた直火炒めの「担担炒飯」、塩味ベースの直火炒めの「えび塩炒飯」の炒飯商材をNBとして本格的に発売する。

関東食品を子会社化・社長に小林副社長 ―― トーホー

小林氏
小林氏

 トーホーは2月25日、同日の開催の取締役会で、同社の持分法適用関連会社の関東食品(株)(群馬県高崎市、深尾由美子社長)の株式を取得し、連結子会社化するとした。株式譲渡実行日は3月上旬予定。子会社化後の代表取締役社長には現取締役副社長の小林祐一氏が就任する。代表取締役社長の深尾由美子氏は取締役特別顧問に就任する。
 また、取締役には本庄文康氏(現(株)トーホーフードサービス広域営業統括部関東営業部長)が、監査役には原田大介氏(現トーホーグループ戦略部M&Aグループ長兼海外子会社担当がそれぞれ就任する。(詳細を本紙に掲載)

牛タン赤ワイン煮込み ―― 帝国ホテルキッチン・春の新商品

最高峰目指す
最高峰目指す

 帝国ホテルキッチンは春夏の冷凍食品新商品として、5月1日に帝国ホテルブランドから「牛タンの赤ワイン煮込み」(税抜3000円)を発売し、4月1日に帝国ホテルキッチンブランドの「エビのマカロニグラタン」「エビのドリア」をリニューアルする。上記商品の発売で、〈帝国ホテル〉ブランドの冷凍食品は計10品に、〈帝国ホテルキッチン〉ブランドの冷凍食品は12品になる。
 「牛タンの赤ワイン煮込み」は、添加物を一切使わず、ホテルの調理とほぼ同等の製法で帝国ホテルの味を再現。牛タンを香味野菜と赤ワインでマリネして表面を焼いた後で、フォンドボー、デミグラスソースで時間をかけて煮込んだ。冷凍食品として最高峰の味わいを目指して、牛タンの大きさによって加熱時間を変えるなど製法にこだわった。製造はキスコフーズ。
 リニューアル品の「海老のマカロニグラタン」は、小麦粉をじっくり炒めたホワイトルーにたっぷりの牛乳と白ワインでソテーした海老の旨味が特長の商品。「海老のドリア」はナチュラルチーズを香ばしく焼き上げることでより一層旨味が引き立つ味わいに改良した。2品はいずれも帝国ホテルキッチン料理長監修の下で味わいを向上し、パッケージをシリーズの他商品と統一感のあるデザインに刷新した。製造はアスカフーズ。
 なお、5月1日にレトルト食品では「ビーフカレー」(同900円)、「ビーフシチュー」(1200円)も発売する。

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