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今週のヘッドライン|2018年12月第3週号

18年生産量は微増161万t ―― (一社)日本冷凍食品協会・伊藤会長

伊藤会長
伊藤会長

 (一社)日本冷凍食品協会の伊藤滋会長は12日、東京・豊洲のマルハニチロ本社で冷凍食品記者クラブに対して年末会見を開いた。伊藤会長は18年の国内生産量について、「前年比100~101%、160~161万tになる」との見通しを示した。家庭用は堅調に推移したものの、業務用が自然災害の影響などにより弱含みで推移していることが要因とした。需要については、「社会構造の変化や人手不足の深刻化が冷凍食品の需要拡大の機会が増える」とした。

 伊藤会長は、今年の冷凍食品業界について、「夏以降の自然災害が設備投資と消費に大きく影響した」と述べ、「家庭用は各メーカーにより売上の差があるが、各社の強みと消費者ニーズに合う商品開発、積極的なメディア露出などで、前年を上回っている。一方、業務用は惣菜などの中食は引き続き堅調に推移しているが、外食などが天候や北海道胆振東部地震の影響によるインバウンド減などで弱い動きだ」とした。
 1―12月冷凍食品の生産量の見通しについては、「現時点は前年比100%~101%、数量では160万~161万tの微増とみている」としながら、「2016年の102.3%、29年の105.3%に比べると、伸びが落ち込んだが決して踊り場ではない。一時的なものである」と強調した。需要については、「今後も少子高齢化、女性の社会進出、単身世帯の増加など社会構造の変化や人手不足の深刻化が冷凍食品の需要拡大の機会が増える」とした。(詳細を本紙に掲載)

パワーアップ2018、ほぼ予定通り進捗 ―― ニチレイ・大谷社長

ニチレイ・大谷社長
ニチレイ・大谷社長

 ニチレイは11日、東京築地の同本社で年末会見を行い、大谷邦夫社長が現況と今後の展望を要旨以下の通り述べた。
 上半期、グループ全体の売上高は2890億円(前年同期比2%増)、営業利益は138億円(同15%減)で進捗している。売上高は低温物流、畜産が全体を牽引し、営業利益減は加工食品で海外関係会社の業績が若干低迷したことに加え、台風被害の修繕費等設備関係費の発生による。
 通期予想は、売上高5860億円、営業利益310億円で変更していない。加工食品、低温物流の伸長により、通期の計画達成を図る。年間配当は2円増配の年間32円とする。
 現在、新中期経営計画を立案中だ。本年度、最終年度を迎える「パワーアップ2018」の計画成果について触れる。
 グループ全体としては、売上高拡大等により、コスト増加を吸収し、EBITDAが拡大している。また、競争力強化に向けた主力事業への集中投資を継続し、これに伴う利益成長も実現した。
 セグメント別の加工食品に関しては、「パワーアップ2018」で、国内事業の利益成長を謳っている。その中で、国内外の生産体制の強化・整備により、ニチレイフーズはブランド力が強いカテゴリーの供給力がアップした。その中で、家庭用でのカテゴリー№1戦略の推進、業務用の中食の強化等により、主力商品の販売が拡大した。(詳細を本紙に掲載)

収益性の向上に注力 ―― テーブルマーク・香川次期社長

香川専務と川股社長
香川専務と川股社長

 テーブルマークは10日、東京・芝公園の東京プリンスホテルで年末会見を開いた。2019年1月1日付で代表取締役社長に就任する香川雅司専務執行役員マーケティング&セールス本部長は、19年度方針、新組織体制など要旨以下の通り述べた。
 19年度は、一番大きな課題は収益性に向上に向けた取組だ。そのための方法論として3点を行う。一つ目は、圧倒的№1を目指し、ステープル、冷凍お好み焼、冷凍たこ焼に注力する。これらの商品群は、自社や自社グループで生産ラインを持っている品群だ。メーカーとしてラインの稼働を意識し注力していく。二つ目は、18年度に投資した魚沼水の郷第2工場、新潟魚沼工場のパックご飯ラインについて。お好み焼・たこ焼ライン増強など最適生産体制を構築した生産基盤を最大活用する。三つ目は、コモディティ化への方策。消費者に必要なものであり、持続的な成長をしていくためにも商品の差別化、生産プロセスの革新に取り組んでいく。(詳細を本紙に掲載)

設備投資3段階で畜肉品やデザート貢献 ―― 日東ベスト

大沼社長
大沼社長

 日東ベストは7日、千葉・習志野の同社営業本部において年末会見を開催、大沼一彦社長が第2四半期業績および今後の方針について説明した(一部既報)。
 同社の第2四半期連結業績は売上高が前年同期比1.7%増、営業利益69.8%減、経常利益62.1%減、当期純利益62.3%減となった。大幅な利益減の要因について大沼社長は、原材料価格や物流費、人件費の高騰とともに「(売上高20.6%減となった)日配部門の影響が大きかった」と説明した。
 冷凍食品は売上高101.4%。畜肉フライ品は減少したが、袋入り畜肉調理品や冷凍デザート等が増加した。分野別売上高では給食分野で学校給食は前年並み、病院・介護施設分野が伸長し1%増、惣菜分野は全般的に商品導入が図られ2%増、外食分野は新規開拓で2%増となった。
 直近の状況については「9月、10月、11月の3カ月の(日配分野の)売上が回復、利益も黒字化している。しかしここにきて原材料費の高騰、売上苦戦で冷凍食品は少し悪い」とした。(詳細を本紙に掲載)

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