中食強化の姿勢示す ―― 日本アクセス・業務用展示会
業態別の課題解決を紹介
佐々木社長
日本アクセスは18日、東京・水道橋の東京ドームプリズムホールで「日本アクセス25周年業務用食品展示会」を開催した。出展メーカーは120社、来場者数は量販惣菜関係者や外食関係者など3000人。中・外食の人手不足に対応した時短・簡便商材の提案では、市販冷凍「惣菜ミールキット」などが注目を集めた。同社では、中核のデリカに外食、生鮮を加えた事業カテゴリーについて、2020年度の売上目標を8500億円に設定。現状から2500億円の積み上げを目指す。
今回のテーマは、今期スタートした第7次中期経営計画のスローガン「New ACCESS Way2020~『進化』・『創造』~」、サブテーマを「True Value~真価した商品提案力~」とした。
外食・中食では、カフェ、レストランなど8デリカでは、中・外食の人手不足、人件費高騰の課題に対応して、キット品を使った時短・簡便商材の提案、ミールキットを紹介。健康商材では、食物繊維など加えるものをON、揚げない唐揚げなど削減するものをOFFに分け、分かりやすくメニューとして展開した。また仕事などをしながら食事をする「ながら食」トレンドに対応したワンハンドメニューなど将来を見据えた提案を行った。
佐々木淳一社長は、「業務用展示会は20周年から5年ぶりに開催する。この5年前の間に生鮮・デリカ・外食の売上の進捗率は2013年度は4350億円が、2017年度で6050億円に増えている。13年度比で139%、約1700億円の増収で、特にデリカは150%で、当社の中核事業に育っている」とした。
市販冷凍で惣菜ミールキットを投入
惣菜売場で販売
同キットは、2人~4人前のメニューのキット品で、家庭用で調理してもらうため、電子レンジ対応やできるだけ油を少量で済むように工夫した。
現在の提案アイテムは「おだし香るかつ丼2人前」「本格魚介のパエリア3~4人前」「鶏肉と北海道産皮付きポテトのレモンクリーム煮2人前」など10品。(詳細を本紙に掲載)
物流設備改善に注力 ―― IZUMIYA
鈴木社長
外食専門問屋IZUMIYA(鈴木雅治社長)は24日、神奈川県小田原市の小田原アリーナで「THE48th FOOD SERVICE SHOW2018」を開催した。出展社は前回よりも多い146社。来場者は2500人を超えた。
展示会場で鈴木社長は、本紙取材に対し、同社現況を要旨以下の通り述べた。
今上期(3月~8月)売上高は、本社(小田原)、東京、横浜、東京北、北関東、各店ばらつきはあるものの総じると横ばい。3月に買収したうな忠事業部分が純増となっている。
東京支店は、夏頃まで好調だったものの、以降人手不足等で顧客の閉店が続いた。東京北支店は、商圏内にある百貨店閉店が影響し減収。横浜支店、本店(小田原)は健闘している。利益に関しては減益だが、売上総利益は5・5%増加している。売上総利益増の一番の要因はうな忠事業部の加入。コストも掛かるが粗利が大きい。減益要因は明確で、M&Aの手数料。計画に織り込み済みだ。
今期、単体での売上高目標は107億円、うな忠分が純増となる。利益は10~20%の減益を見込む。
今後もM&Aはやり続けるが商圏をこれ以上広げるつもりはない。今期は、うな忠の他に6月に日本給食設備を買収、子会社化した。同社は得意先が一緒で利益率が良い。当社の1・5~2倍の利益率だ。
今後は内部の充実、特に物流設備の改善に注力する。東京、横浜の然るべき所に物流施設を構築、その過程で東京支店と横浜支店の合併もありうる。(詳細を本紙に掲載)
「For」テーマに業態別提案を細分化 ―― ケンコーマヨネーズ・グループ総合フェア
具体的に提案
炭井社長
ケンコーマヨネーズは18日~19日の2日間、東京・大久保のベルサール高田馬場で「ケンコーマヨネーズグループ総合フェアKENKOACTION2018(東京会場)」を開催した。
炭井孝志代表取締役社長は、「拡大するインバウンドや健康志向に対応し、分野別、業態別の提案を強化しており、展示会でも、分野別、業態別の提案を明確化した。細分化した商品の展開によって、幅広いユーザーの課題を解決していく」とした。
今回の展示会は、「for」をテーマに、価値ある商品を求めるユーザーに課題解決のための方法、商品、メニューを紹介し、「何のための価値なのか」「何に繋がる価値なのか」を明確化し、具体的にどのような効果が得られるのか実感できる展示とした。(詳細を本紙に掲載)
冷食月間で特別イベント ―― ニチレイ・キッザニア甲子園
トッピングも自分で
ニチレイフーズは19日~22日の4日間、兵庫・西宮市のキッザニア甲子園に同社が出展している「食品開発センター」で「冷凍食品の日」月間にちなんだ特別イベントを実施した。
同イベントは2014年から、毎年、10月の「冷凍食品月間」にちなみ、18日の「冷凍食品」の日前後に東京、甲子園交互に開催されている。
特別イベントは、通常の開発商品に代わり、発売50周年を迎えた「ミニバーグ」と同社白石工場から持ってきた蔵王の牛乳使用のホワイトソースを使ったドリアを子供達が作る特別アクテビティを実施。期間中は1回当たり45分ほどにアクテビテイが5回行われた。
各回5人~6人の子供達が、担当者から説明を受け、ごはん白米に、「ミニバーグ」を載せ、さらにほうれん草やコーンなど好みのトッピングを加え、同社白石工場製の特製ホワイトソースをかけ、それをマイナス78・5℃のスノードライを使った冷却装置で瞬間冷凍。温度品質を確認した上で、電子レンジで加熱するまでを実践した。
子供達は、スノードライをを使った冷却装置で自分達が作った製品が一瞬の内に凍るのを見て驚きの声をあげていた。
子供達の開発作業に立ち会った白石工場開発グループ鈴木朋美カテゴリーリーダーは、「白石工場から持ち込んだホワイトソースを子供達に実際に使ってもらい、試食してもらうことで当社のこだわりが少しでも理解していただけたらうれしい」と、今回のイベントへの熱意を語った。
咲カセルロジ女フォーラムを開催 ―― ニチレイロジ
写真左:5回目となる「咲カセルロジ女フォーラム」/写真右:梅澤社長
参加者の笑顔が目立つグループトーク
ニチレイロジグループ本社は24日、東京・高輪の品川プリンスホテルで「咲カセルロジ女フォーラム」を開催した。
同フォーラムは、女性活躍推進の取組の一環として、グループ内の女性社員にとって自分自身の能力を最大限に生かして活躍できる会社となることを目指して2016年から開催しているもの。5回目となった今回は、全国からグループ内の女性社員70人が参加。第1回からの累計の参加人数は263人となった。
冒頭挨拶した梅澤一彦社長は、「人手不足問題や環境問題など、事業を取り巻く環境は大変厳しくなってきた。このような中で、当社が“食品の物流を通して生活者の暮らしを支える”というミッションを達成するためには、女性社員の視点を生かした業務改善を行うことが必要だ。当社が進める業務革新は、効率性の向上を図るということだけではなく、働き方を改善して社員のストレスを削減し、女性の視点の気づきを生みやすい環境を育てることで事業所の価値を向上させることにもある。女性が更にやりがいをもてる企業となれるように、業務革新を継続していく」と説明。女性の仕事の幅を広げ、やりがいを感じやすい会社にする取組として、地域限定で勤務する一般職の女性などが管理職に就ける制度を、早ければ19年春から導入する方針も併せて示した。
その後、(株)ライフワークスの南聡子氏が登壇して女性活躍推進の社会情勢などについて説明。テーブル毎に分かれて参加者が自身の仕事内容などを説明するグループワーク、南氏と全国のグループ企業の代表者4人によるパネルディスカッションも開催した。