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今週のヘッドライン|2018年9月第2週号

主力品強化を継続 ―― 18年秋の業務用新商品

 2018年業務用冷凍食品新商品が出揃った。今秋も各社共通して掲げるのはユーザーの課題解決。中でも人手不足への対応がやはりメインとなる。また、引き続き強みを持つカテゴリーのさらなる強化・集中が進む一方で多様化する消費者ニーズ、業態を意識した提案も目立っており、自社の資源・技術をいかに有効に活用しながら幅広い提案ができるかが今後も鍵となりそうだ。

 各社の方針および注力商品を見ていくとニチレイフーズは「ザ テイスト オブ ハピネス(多様化する生活者ニーズへの提案)」を掲げ、〈シェフズスペシャリテ〉〈ちょいのみスペシャリテ〉2シリーズに新商品を投入、また「フォー オール カスタマーズ」をコンセプトに掲げ、惣菜向け商品や超高齢化社会対応の和メニューを充実した。
 味の素冷凍食品は(1)簡単時短オペレーション+原料のこだわり(2)定番商品の進化-を掲げ、経時対応の「オムライスベースライス」を投入する他、「焼き目パリッと餃子」の皮を薄くするなど細部にこだわったリニューアルを行っている。
 日本水産は自家製豆腐とすり身を合わせた水産会社らしい「がんも」「しんじょう」類を提案。グラタン・ドリア類では新たに有名店監修商品も投入した。
 一方で得意の魚以外の商品も充実したのが極洋だ。ベトナム産の付加価値凍菜、タイ協力工場生産のチキン加工品なども発売した。
 テーブルマークはチャネルごとに異なる課題解決に注力。レンジ対応のうどんやオペレーション改善に貢献する自然解凍のごまだんごを提案した。ケイエス冷凍食品はホテルビュッフェ向けに傾注。「ひとくちチキンフライ(タンドリー風味)」等投入した。
 人手不足に対応しつつ「本物の価値を実現できる」商品を目指したのがマルハニチロ。ごちそう厨房天然エビフライ」は洋食専門店の品位で提案する。
 業務用専業メーカーではヤヨイサンフーズが基幹カテゴリーにおける技術開発を進め、従来の品質を極力維持しながらコストを抑えた「あらびき73メンチカツ」を提案。また日東ベストは18品中12品がブラッシュアップ品となっており、既存主力アイテムの品質強化に注力。カツ類の衣の食感改善などを図っている。

2018年・主要メーカー秋の業務用新商品

冷食関連各社で操業停止 ―― 北海道地震

 6日未明に発生した「平成30年北海道胆振東部地震」で冷凍食品関連各社も北海道の全火力発電所が停止して道内全域で停電が発生した事などの影響を受けた。6日および7日時点での各社の状況は次の通り。
 ニチレイロジスティック北海道は、北海道西物流センターはじめ7センターは、地震による停電のため稼働していない。物的損害は、6日11時時点で不明。ニチレイフーズ森工場も停電のため稼働していない。物的損害は6日11時時点で不明。ニチレイフーズ札幌支社は、停電による交通機関の不通により社員は自宅待機。
 マルハニチログループでは、6日はグループ工場全て停電の影響で操業を停止していたが、7日10時段階で、道内5工場で通電、そのうち4工場が稼働を再開した。再開したのは広洋水産(北海道白糠町)、マルハニチロ北日本の富良野、釧路、森工場。ニチロ畜産㈱名寄工場は本社工場停電の影響でシステム連携できず操業停止中、夕張工場も停電で操業を停止している。
 パイオニアフーズは6日の時点で全道の停電のため工場は稼働せず、事務所、配送などを自家発電で対応。信号機などが可動していないことで、配送業務に影響が出ている。
 ケンコーマヨネーズグループのダイエットクック白老(北海道白老町)は、6日は操業停止、7日未明に通電し生産再開に向け準備中。建物の被害は無いとしている。
 横山食品(札幌市白石区)は、7日の段階では通電しているが、得意先のメーカーの工場停止の影響で生産はしていない。

●外食も一部営業停止

 外食業界では9月6日現在で、すかいらーくホールディングス、ゼンショーグループが一部の店舗で営業を一時休止。
 すかいらーくグループについては、西宮マーチャンダイジングセンター(兵庫県西宮市)管轄内の一部店舗において原材料等の欠品、または変更の場合があるとしている。

「GYOZA・IT」開店1周年 ―― 味の素冷凍食品

吉峯社長
吉峯社長

 味の素冷凍食品は5日、東京・赤坂の同社直営の餃子専門店「GYOZA・IT」の開店1周年記念会食会を関係者およそ70名を集め行った。
 冒頭挨拶に立った同店オーナーである吉峯英虎味の素冷凍食品社長は「昨年9月7日にオープンした。当店の考え方は、日本で進化した餃子の美味しさを世界に向けて発信する器であありたいということだ。そしてその際器に盛るものとして①世界に味を伝える②世界の食生活との橋渡し③餃子文化の向上の3つをキーワードに取り組んできた。まず、世界に餃子の味を伝えるため外国の方に食べてもらおうという目的は、来客数の平均外国人比率が13%を超え、直近では20%を超えており所期の目的を達成している。
 世界の食生活との橋渡しという観点では、様々な国の方が来店してもおもてなしできるように、8カ国以上の言語に対応。カウンターに鉄板を導入し、鉄板があれば餃子が焼けるということを世界の方々に理解して頂いてきた。
 餃子文化の向上に関しては今後のテーマだ。餃子だけでなく海外にある「包む」という食文化と共に向上を目指したい。さらにオールジャパンの餃子の発信基地として、日本の様々な餃子を集め餃子サミットのようなものを行いたい。まだよちよち歩きだが、今後も共に餃子を楽しんでいきたい」と今後の抱負を語った。
 発表された同店年間の実績によると(8月末時点)の来店客数は、3万5935人、開店から5年間の来店客数目標の約12%を達成。その内外国人客は4700人。36の国と地域の人々が来店した。食されたギョーザの数は29万4564個。

楽らくで打粉付ダイスカット品など25品を発売 ―― 大冷

楽らく骨なし赤魚ダイスカット(打粉付)
ビュッフェからも高い要望

 大冷は18年秋の新商品として25品を9月1日より発売した。
 主力の骨なし魚では、外食向けに〈楽らくクック〉シリーズで、新たに打粉付きのダイスカット品「楽らく骨なし赤魚ダイスカット(打粉付)」「同白糸だら」「同あじ」「同さば」の4品を投入する。
 ビュッフェ業態で要望が高い、打粉付きのダイスカット。1個約20g。打粉付なので煮込んでも型崩れしにくいのであらゆる料理に使用できる。使い易い1袋50個定数。
 外食向けでは、骨とり商材で鮮度の良いあんこうの骨を丁寧に取り除き、打粉をまぶした天ぷら用の「骨取りあんこう打粉付」をラインアップ。外食向けの水産加工品では、打粉付きの天ぷら商材「まぐろ打粉付」を投入する。いかの胴体と耳を使用し、から揚げにした「まいかから揚げ」、いか耳部分を細切りにし、食べやすいスティック状にした「いか耳スティックから揚」。国産コシナガマグロをタレに漬け込み粉をまぶした「まぐろ竜田」を提案する。
 病院・老健施設向けでは、「骨なしとろさわら」「骨なし金目鯛」の新規魚種を追加したほか、人手不足に対応する自然解凍の〈楽らく柔らか〉シリーズでは、「楽らく柔らか骨なし天然ぶり照焼」「同さば味噌煮」の味付け商材をラインアップした。
 畜産品では、病院・老健向けに鶏もも肉の皮を除去して使い易い大きさにカットしスチームした「スチーム皮なし鶏もも角切」、外食向けには「サラダチキン」などをラインアップした。
 凍菜では、病院・老健施設向けの〈刻み野菜シリーズ〉「刻みキャベツ」、「刻みはくさい」、「刻みチンゲンサイ」を提案する。

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