こだわり、高める経営を ―― 日本水産・的埜社長
的埜社長
日本水産は11日、東京・西新橋の同社本社で、病気療養のため退任した大木伸介社長に代わり、3月15日付で社長に就任した的埜明世社長の就任会見を開いた。的埜社長は、「役職員一人一人が日々昨日よりも良い会社になることを考えられる会社にしたい」として、やり遂げたいこととして、(1)ニッスイの食品業界におけるステータスを上げる(2)後継者を育てる(3)役職員に対しては正しい人事と正しい処遇をする――の3点を掲げ、新中計「MVIP+2020」がスタートする18年度は「こだわり、高める」経営を目指すとした。
的埜社長は、「当社は単体で約1200人、グループで約8000人の役職員が存在する。一人一人が昨日よりも良い会社になることを考えれば、一人の天才経営者がいるよりも大変なパワーとなる。このベクトルを合わせることが大切だ。磨きをかけていきたい」とした。「ニッスイの食品業界におけるステータスを上げる」については、「駅伝に例えれば自分の与えられた区間で一つでも順位を上げたい。当社は水産色が強い食品会社だと認知されている。これを食品会社として認知され、食品業界でのステータスを上げたい」とした。(詳細を本紙に掲載)
同社初冷凍うどん専門工場、「魚沼水の郷第二工場」が稼働 ―― テーブルマーク
手前が第二工場
テーブルマークは12日、新潟県魚沼市の「魚沼水の郷工場」敷地内に「魚沼水の郷工場第二工場」(新潟県魚沼市十日市町字八色原1687-1)が竣工し、同日付で本格稼働を開始したことを発表した。
第二工場は、最新鋭の設備を導入した同社初の冷凍うどん専用工場。3ライン合計の生産量は1時間当たり3万6000食で、同社の冷凍めんを製造する工場としては最大の生産能力となる。生産品目は、<さぬきうどん>シリーズ、<稲庭風うどん>シリーズ、業務用冷凍うどんなど、同社の看板商品である冷凍素材麺。
同工場は、副原料、資材の供給など、原料サイロから倉庫に至るまでの全工程を自動化している。生産性は既存の「魚沼水の郷工場」と比較して2倍となり、製造ラインにおける品質管理も自動化して商品の品質向上と安定化も実現した。
【第二工場概要】
▽敷地面積6万1000m2▽建築面積8553m2▽延床面積1万5593m2(建築物全体1万4240m2)▽生産能力毎時3万6000食(3ライン計)▽従業員数24人程度▽投資額87億円(建物、製造設備含む)(詳細を本紙に掲載)
新レイアウトは更に冷食売場拡大 ―― セブン&アイHD・2月期決算
井阪社長
セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長は5日、東京・千代田区のベルサール半蔵門で開催した決算発表会の席上で、今期に冷凍食品の強化に取り組む方針を発表した。
井阪社長は、「家事に時間を使えない消費者が増えているため、冷食などの簡便商品を強化を図る。即食系ではおかずとつまみの中間にあたる“おかずまみ”を投入し7月頃シリーズ化する」とした。
また、今期1700店への導入を予定する新レイアウトについても、冷凍食品売場を更に拡大する図案を始めて公表した。今回示された新レイアウト案は、壁面リーチイン什器に加えて、店舗内部の什器にも冷食を展開するもの。
営業利益7年連続で最高益に
同社の2018年2月期決算は、連結で営業収益6兆378億1500万円(同103.5%)営業利益3916億5700万円(同107.4%)、経常利益3907億4600万円(同107.2%増)、当期純利益1811億5000万円(同187.2%)となった。営業利益、経常利益、当期純利益がいずれも過去最高益を達成した。営業利益の最高益更新は7期連続となった。
事業別の業績を見ると、セブン-イレブン・ジャパンは、売上高が4兆6780億8300万円(前年同期比3.6%増)、営業利益は2434億9300万円(同3.6%増)と伸長した。平均日販も65万7000円(同1000円増)となり前年をクリアした。イトーヨーカ堂は、営業収益が1兆2550億1700万円(同2.7%減)と縮小したものの粗利益率は向上し、営業利益が52億円(-)と黒字化して、純損失も縮小した。(詳細を本紙に掲載)
「全公立展」に初出展 ―― 首都圏市販冷食連絡協会
髙橋会長
首都圏市販冷食連絡協会(市冷協・髙橋宏典会長)は12日、東京・芝公園のメルパルク東京で、「平成30年度冷凍食品消費者キャンペーン」発表会を開催した。
試食イベントでは、昨年までの日本ホビーショーに代わり「全公立展」(神奈川新聞社主催)に初めて出展。消費者キャンペーンも見直し、毎日の食事に冷凍食品を取り入れる内容に変更した。
初出展となる「全公立展」は、6月16日に横浜市のパシフィコ横浜で行われる、神奈川県内の公立高校が学校単位でPRするイベント(入場無料)。高校受験を控えた中学生やその保護者が参加する。昨年は3万6000人が来場した。会場内に試食スペースを設置する予定だ。
消費者キャンペーンは、応募者のリピーターが7割を超え、かつ、複数購入が多い実態を踏まえ、より毎日の食事に冷食を取り入れてもらうように、「毎日おいしい!冷凍食品キャンペーン」として、6月1日~7月31日まで実施する。更に店頭での設置・告知を徹底していく。(詳細を本紙に掲載)