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今週のヘッドライン|2018年3月第2週号

冷食・介護食で国内No.1へ ―― マルハニチロ・新中期経営計画

 マルハニチロは5日、2018年度から2021年度までの4か年を対象期間とするグループ中期経営計画「Innovation toward2021」を発表した。同計画では、マルハニチログループ理念の実現を目指すため、グループ全体のありたい姿を示す「長期経営ビジョン」を明確化し、その実現に向けた最初の4年間と位置付ける。また、同計画と合わせ「サステナビリティ中長期経営計画」「新コーポレートブランド戦略」を策定、更なる企業価値向上に努める。

マルハニチロ
ロゴデザインを刷新

●新コーポレートブランドを策定
 新中計では、長期経営ビジョンとして同社グループの10年後のありたい姿を定義した。ありたい姿は(1)グローバル領域で『マルハニチロ』ブランドの水産品、加工食品を生産・販売する総合食品企業(2)水産・食品の枠組みを超えたバリューチェーンを展開し、収益の拡大化を実現(3)世界No.1の水産会社としての地位を確立(4)冷凍食品・介護食品の国内No.1企業としての地位を確立(5)水産物由来機能性材料のリーディングメーカーとしての地位を確立の5点。この長期ビジョンの実現に向けた最初の4年間の基本方針を「企業価値の向上と持続的成長」とし、「収益力の更なる向上」「成長への取り組み」「経営基盤の強化」に取り組む。
 定量目標では、2021年度売上高1兆円、営業利益310億円、ROA5.7%、D/Eレシオ1.5%、自己資本比率30.0%を目指す。

●商品ブランドは「マルハニチロ」に統一
 同社では18年度からスタートする中期経営計画の一つの柱として、新たにブラランド戦略を導入し、次の10年に向けて企業ブランド価値の向上と、更なる成長を目指す。
 新ブランドステートメントと社名ロゴデザインを刷新する。新ブランドステートメントは、「海といのちの未来をつくる」。
 また、商品ブランド体系の再構築にも着手し、2018年秋季の新商品・改良品より、「マルハニチロ」ブランドへの統一(19年秋季の移行完了目標)を目指す。(詳細を本紙に掲載)

気仙沼に新工場を建設 ―― ヤヨイサンフーズ

ヤヨイサンフーズ
生産・供給体制を一層強化

 ヤヨイサンフーズは5日、宮城県気仙沼市赤岩港水産加工団地に新工場を建設することを発表した。また新工場建設に伴い、現在、水産加工品を生産している気仙沼松川工場からライン移設を行い、気仙沼松川工場を閉鎖する。生産品目は水産加工品、介護食、水産カツ類。着工は2019年4月、稼働は2020年11月を予定している。(詳細を本紙に掲載)

2017年枝豆輸入3万1346t、1000t以上の増加に ―― 日台凍菜懇

蔡理事長
蔡理事長
川崎会長
川崎会長

 台湾冷凍疏果工業同業公会(蔡敬虔理事長)と輸入冷凍野菜品質安全協議会(川崎順司会長)は8日、千葉県千葉市のホテルグリーンタワー幕張で「2018年日台冷凍農産品貿易懇談会及び懇親会」を開催、台湾側から62人、日本側から85人が参加した。
 懇談会では台湾冷凍枝豆・ほうれん草の生産・供給状況を報告。2017年の対日供給実績では枝豆が3万1346t(2016年3万175t)、ほうれん草が840t(同909t)となった。作付け予想は枝豆の春作が4500ha、ほうれん草150ha。製品数量は枝豆春作が2万5000t、ほうれん草が1400tを見込む。
 あいさつに立った蔡理事長は「2017年を振り返ると台湾産冷凍枝豆の日本への輸出総量は16年を1000t程上回った。このような成果を果たせたことを感謝している。地球温暖化による原料供給面の不安要素は常に残っているが、枝豆という特殊な商品を活かして日台の架け橋となり、永続的な発展のため頑張りたい」とした。(詳細を本紙に掲載)

増収増益へ低温は大幅増 ―― 国分12月期

 国分グループ本社はこのほど、29年12月期決算を発表した。連結売上高は1兆8797億1800万円(前年比3.4%増)、営業利益82億3800万円(同39.7%増)、経常利益96億1900万円(同21.6%増)と増収増益となった。売上高のうち食品は1兆1020億1700万円(同9.5%増)、酒類6686億1700万円(同5.1%減)。
 食品の部門別売上高では、加工食品7318億7800万円(同6.8%増)、冷凍.チルド3212億6500万円(同15.7%増)、菓子488億7300万円(同11.0%増)。冷凍・チルドの内訳は冷凍食品1408億円(同16%増)、チルド1519億円(同16%増)、冷菓284億円(同9%増)と拡大。ヤシマの連結やナックスナカムラのフルでの売上加算、既存取引先の拡大などで売上が拡大した。
 1日に行われた決算説明会見で國分晃社長は、「今期は第10次長計3年目の折り返し、2020年に売上高2兆円、経常利益150億円の目標に向けて、よりスピードを上げて達成していきたい」とした。(詳細を本紙に掲載)

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