増収増益、純利益は過去最高 ―― ニチレイ3月期

嶋本社長
ニチレイは12日、26年3月期決算を発表した。売上高は増収、営業利益は前回計画値には及ばなかったものの前年並み。当期純利益は過去最高を更新した。今期から決算期を3月から12月に変更するため、国内は4月~12月の9カ月間、海外は1月~12月の12カ月間となる。変更による26年12月期連結業績予測は売上高6094億円、営業利益338億円、内食品3431億円、営業利益162億円、低温物流2722億円、同179億円。当期純利益は政策保有株推進を進め前期比9%増を見込む。
26年3月期連結売上高は7161億4400万円(前年同期比2.0%増)、営業利益389億9900万円(同1.8%増)、経常利益401億4900万円(同0.7%増)、当期純利益は273億3200万円(10.5%増)で増収増益。純利益は過去最高となった。ただし営業利益は計画比5億円未達となった。
セグメント別では、食品は売上高4266億7400万円(同1.7%減)、営業利益198億5200万円(同6.6%減)、低温物流は売上高3009億9100万円(同8.2%増)、営業利益185億8300万円(18.0%増)となった。
食品は主力の加工食品事業が伸長したものの水産、畜産事業における構造改革の推進により減収。営業利益は主に加工食品事業における円安の影響を含む原材料、仕入れコストの増加、タイ輸出事業におけるドル高バーツ安で減益に。
加工食品のカテゴリー別売上高は家庭用調理品970億円(同4%増)、業務用調理品1244億円(同13%増)、農産加工品218億円(同10%減)、海外1088億円(同5%増)。
家庭用調理品は米飯類やチキン加工品の価格改定の浸透などにより4%増、業務用調理品は大手ユーザー向けチキン加工品と外食向け米飯類の数量伸長により13%の伸長となった。農産加工品は価格改定後の販売数量の遅れなどにより10%の減収となった。営業利益に関しては原材料、仕入れコストの急激な上昇や上期を中心とした市場の節約志向の高まりによる収益性の悪化を、数量増や価格改定効果でカバーしきれず前期並となった。海外事業に関しては北米のイノバジアン事業は前期並。水産・畜産を統合したニチレイフーズUSAの水産品の拡販が増収に寄与した。営業利益に関しては北米のイノバジアン事業で前年並みを確保したもののタイの輸出事業における為替影響で12億円の減益となった。
■食品セグメントを変更
4月から加工食品事業は加工食品事業と水産・畜産事業の統合に伴いセグメントを変更する。新セグメントは国内は家庭用冷凍食品、業務用冷凍食品(調理品、素材品)、その他(氷、レトルト等)、海外に分類する。
家庭用冷凍食品は旧来の家庭用調理品、家庭用農産加工品、家庭用畜産品が含まれる。業務用冷凍食品は調理品、素材品に区分され調理品には旧来の業務用調理品、業務用農産加工品、畜産品が、素材品には水産、畜産が含まれる。海外は旧来の海外及び水産品。
売上・利益が過去最高 ―― 味の素3月期

中村社長
味の素は7日、2026年3月期決算を発表した。
連結では売上高1兆5837億1900万円(前年同期比3.5%増)、事業利益1811億6300万円(同13.7%増)、税引前当期利益1961億1500万円(同81.0%増)、当期利益1450億6000万円(同79.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1346億7500万円(同91.6%増)となった。売上・事業利益ともに前年度に続き過去最高、事業利益は2桁成長を継続しており、食品事業全体でも増益となった。
冷凍食品事業は、売上は前年並で推移したものの減益。売上高2903億円(同3%増)、事業利益84億円(同35%減)に。
地域別の冷凍食品実績は、日本が売上高874億円(同0%)、事業利益25億円(同27%減)、アジアが売上高92億円(同50%増)、事業利益12億円(16%減)、米州が売上高1722億円(同2%減)、事業利益57億円(同33%減)、EMEAが213億円(同11%増)、事業損失3億円(同119%増)。国内は25年9月以降のギョーザの価格戦略の見直しで下期は販売が回復も、通期では増収、減益となった。
なお、冷凍食品事業について中村茂雄社長は「関税影響や米国連邦政府の予算執行停止に伴う低所得層向けの補助的栄養支援プログラムの停止による食料品の買い控えなど、一時的な要因に加え、寒波の影響による減、北米において一部商品の回収を実施したことが影響した」と説明した。
冷凍食品事業の今後の方針では、「2026年度については、国内・海外でともに増収増益を見込んでいる。北米ではアジアンカテゴリー市場において北米冷食市場全体を上回る成長が見込まれており、餃子を中心とした新製品投入や味の素ブランドのさらなる強化を進めることで、成長回帰と事業拡大を図っていく」(中村社長)。
27年3月期は売上高1兆7230億円(同8.8%増)、事業利益1970億円(同8.7%増)を見込む。
水産、欧州好調で増収増益 ―― Umios
Umiosは11日、2026年3月期決算を発表した。連結業績は売上高1兆1058億9000万円(前期比2.5%増)、営業利益311億9100万円(同2.7%増)、経常利益312億5100万円(同3.1%減)、当期純利益221億8200万円(同4.7%減)だ。
水産資源セグメントの収益改善や欧州事業の好調が貢献し、全体で増収増益。営業利益は一過性の企業変革費用20億円を除くベースでは332億円となった。
セグメント別では、水産資源セグメントは売上高1294億円(同1.4%増)、営業利益24億円(前期は39億円の赤字)となり、事業構造改革効果、生産改善効果、販売増加により大幅増益となった。
食材流通セグメントは売上高7699億円(同2.5%増)、営業利益158億円(同12.5%減)と増収減益。欧州事業や水産商事は好調だったものの、畜産事業で冷凍豚肉価格変動の影響を受けたほか、コスト増を吸収しきれなかった。加工食品セグメントは売上高1858億円(同3.3%増)、営業利益101億円(同27.7%減)。国内では、加工食品で価格改定後の販売数量が計画未達となり、工場稼働率が低下したことに加え、販促費や原材料コスト増が利益を圧迫した。一方、海外では、ペットフード事業は堅調に推移したが、為替影響により利益率は低下。水産加工での原材料高止まりで減益。
2027年3月期計画は、売上高1兆1100億円、営業利益320億円を計画する。加工食品の収益改善や農畜産事業の正常化により、増益を見込む。中東情勢による影響については、「現時点では業績計画に織り込んでいない」(小関仁孝常務執行役員兼CFO)としている。
冷食の動向については「市販用では価格改定に対する消費者の反応が一段と敏感で、大袋商品の値上げでは需要が落ち込みやすい状況が続く。一方、『WILDish』など小袋・個食タイプは堅調な荷動きを維持している。販促施策の効果も不安定で、需給予測や工場稼働への影響が課題だ。業務用は人手不足を背景に需要は引き続き強いが、原材料費や物流費の上昇で採算確保が難しい状況が続く」などとしている。
また、同社では今期から加工食品事業の商品ポートフォリオの見直しを本格化する。「『市場規模が大きいから参入する』といった従来の判断を改め、持続的に利益を生み出せる領域へ重点投資を進める(同)」。
■「Umiosロジ」株式をセンコーに譲渡
同社は11日、完全子会社で低温物流事業を手掛けるUmiosロジ(旧マルハニチロ物流の発行済株式51%を、センコーグループホールディングスに譲渡すると発表した。9月1日付。
譲渡後もUmiosロジグループは、引き続きUmiosグループの物流機能を担う中核企業として、安定的かつ持続的な物流サービスを提供していく。
社長に竹内紘之副社長 ―― 旭食品

旭食品は7日、代表取締役社長に竹内紘之副社長の就任内定を発表した。竹内孝久社長は代表取締役会長に就任する。6月24日開催の取締役会で正式に決定する。
竹内紘之(たけうち ひろゆき)氏は、1977年5月16日生まれの49歳。高知県高知市出身。旭食品5代目社長・竹内康雄氏の長男。大阪産業大学卒、2001年4月加ト吉(現テーブルマーク)入社、2006年1月旭食品入社、2012年9月高知支店支店長、2014年4月取締役商品統括本部副本部長、2016年4月常務取締役商品統括本部長、2019年4月より代表取締役副社長(現任)。