二人三脚で企業変革を加速 ―― Umios

握手する安田新社長(左)、池見新会長
Umiosは2日、東京・高輪の本社で、4月1日付で池見賢代表取締役社長が代表取締役会長兼CEOに、安田大助取締役専務執行役員が代表取締役社長執行役員兼COOに就任するに当たり記者会見を開いた。池見氏は「未来を見据えたスピード感ある経営が求められている。安田新社長と二人三脚でタッグを組み企業変革を加速させる」と述べた。安田氏は「固定観念を捨て既存を見直し、新たな価値創造という変革の旗印を現場に着実に実装し、結果に繋げていく」とした。
同社では、4月1日よりスタートする新年度を「企業変革実働元年」と定めており、池見氏は2020年の社長就任以来、コロナ禍や資源問題、円安など急激な環境変化に直面してきたと振り返り「未来を見据えたスピード感のある経営が求められている」と強調した。CEO、COO体制の導入は同社初となる。池見氏は、「これほど変化が激しく、かつ早い判断が必要な時に1人の代表者だけでは厳しいと以前から感じていた。単独の指揮ではなく安田新社長と二人三脚でタッグを組む体制が最適と判断した」とした。
安田氏については、事業理解の深さや現場への強いコミットメントに加え「人を大事にしている点」が選任理由だと説明。「社員からの信頼も厚く、組織をより強く、しなやかに導く人物」と評価した。今後は池見氏がグループ全体の監督とガバナンス強化を担い、安田社長が事業執行を統括する役割分担で「企業改革を加速させる」とした。「企業改革の挑戦は既に始まっているが、これからが本当のスタートだ。社員一人一人が前向きに挑戦し、変化を楽しんで共創する文化を育て、失敗を恐れないで挑戦し次の学びに繋げていきたい。この循環がグループを強くして未来を切り開いていくと強く確信している」と新体制で長期ビジョンと中期計画の成果最大化を目指す方針を示した。
安田氏は、社長就任に当たり「長い歴史と伝統を持つ当社の舵取りを任され、身の引き締まる思いだ。池見社長の意思を着実に引き継ぎ、固定観念を捨てて既存を見直し、新たな価値創造へという変革の旗印を事業の現場で着実に実装し、結果に繋げていく」とし、「2035年を見据えた長期ビジョン、持続可能なタンパク質の提供と健康価値の創造、この実現に向けて収益力を持続的に向上させるだけではなく経済価値、環境価値、社会価値を三位一体にして最大化をした上で選ばれ続ける企業になることをけん引していく」と述べた。
池見氏がガバナンス強化を担い、自身が実行責任を負う体制の下で「変革を止めることなく深く、早く実装する」。「社名に込められた『one』の精神を重視し、部門やグループ全体がワンチームとして動く。さらには社会との連携を強化する。当社グループの強みは圧倒的な調達力と高度な加工技術力にあるが、この二つのシナジーを進めていくことで市場や消費者の方々のニーズをつかみ、他社には類のない多様な流通チャネルに乗せて、当社ならではの提案力を発揮していく。これこそが最大の強みになるのではないかと考えている。この『メーカー型流通業』というスタイルにおいて、私自身、これまでの経験を活かし、流通機能の強化に特に注力をし、社内外の連携を深め、これを確実に実行していくことで、実績に寄与し、企業価値の向上につなげていきたい」とした。
古賀社長「改革の第一歩踏み出す」 ―― ケイエス冷凍食品

(左から)落合常務、古賀社長、野垣内営業本部長
ケイエス冷凍食品は2月28日、東京・勝どきの本社で業績発表会を開き、古賀正美社長が同社の2025年度の実績と今後の取り組みについて概要次の通り説明した。会見には、落合幸司常務、野垣内幸司営業本部長も同席した。
2025年12月期の業績は売上が前年並み、利益が減益で着地した。売上は家庭用の減収を業務用の伸びで補ったが、コストの増加を吸収するには至らなかった。
家庭用について、〈鶏つくね串〉は価格改定後にレギュラー品の販売数量が伸び悩み、それをフレーバー品でカバーしきれなかった。その他の弁当品はごまだんごの売上が堅調に推移し、だし巻き玉子や畜肉加工品が好調だったことで前年を上回っている。食卓惣菜はリニューアルで挽回を図ったが苦戦した。
業務用のうち、肉団子類は値上げを実施したこと、ユーザーの事業コストが増えたことなどでタレ付き肉団子の販売が落ち込んだ。ただ、タレなしが大幅に伸びて全体の売上は前年越えで着地している。外食向けの〈東方屋台めぐり〉も好調だ。学校給食ルートは栄養を添加した肉団子に対する需要が高まった。
25年の取り組みについて、本社を築地から勝どきに移転した。間接部門がワンフロアで連携できる環境を整えるなど、働きやすい職場づくりが進んだ年だったと感じている。〈鶏つくね串〉は新規のトライアルを促せるフレーバーの展開を推進し、生活者向けの各種イベントにも参加して積極的に販促も実施した。生活者の声を聞く機会を多く持てたことで、足下の需要の分析も進んでいる。
26年の取り組みについて、営業面では業務用に注力して販売数量を引き上げたい。弁当品市場を深掘りし、広域営業部による生協への提案も強化する。
製造面は泉佐野工場で原料の内製化を進め、次世代リーダーの育成や技能実習生の多能工化にも取り組む。ロスの削減で利益を最大化し、廃プラスチック洗浄機の導入でリサイクル率を90%以上に引き上げる。
商品面では規格のポートフォリオを見直して原料と製法にこだわった商品を展開し、既存品のリニューアルも進める。ミンチ肉加工技術を基盤とした新たな価値を創造する付加価値型の商品も展開していきたい。
なお当社は来年、設立から55周年を迎える。この年を「変革の第一歩」と位置付けている。社内に環境の変化を乗り越えて改革を受け入れる文化を醸造し、設立60周年、70周年にも持続的に発展するための改革の第一歩を踏み出す。
5期連続の増収増益 ―― 国分グループ・12月期

國分社長
国分グループ本社は2月26日、2025年12月期決算を発表した。
連結業績は売上高2兆2431億8000万円(前期比4.0%増)、営業利益248億4500万円(同10.4%増)、経常利益295億9800万円(同8.0%増)、当期純利益193億4100万円(同10.8%増)。5期連続増収増益で売上・利益ともに過去最高を更新した。
売上高のうち食品は1兆4590億9800万円(2.9%増)、酒類6839億1400万円(同66%増)。食品の部門別売上高は、加工食品9130億6500万円(同2.3%増)、冷凍2514億800万円(同4.3%増)、チルド1736億3600万円(同4.7%増)、菓子614億6300万円(同5.5%増)。
■12次長計「食の価値循環プラットフォーマー」が始動
国分グループでは2026年1月より「第12次長期経営計画」(5カ年)を始動した。
長計のビジョンに「食の価値循環プラットフォーマー~より地域へ、さらに世界へ~」を掲げ、培ってきたヒトの力とデジタルによる革新力を融合させ、未来に向かって食の価値を共創するリーダーとして、より地域に根差し、さらに世界へ飛躍を狙うことで、従来の卸売事業の枠組みを超えた成長戦略を描く。社会・経済価値を高める取組として、①グローバル・フード・サプライチェーンのファシリテーター②生活者への価値づくり③持続可能なまちづくり④請負人国分⑤食の価値循環プラットフォーム⑥各事業を加速させるための投資事業の六つの未来事業に取組む。これまで培ってきた「卸」の枠組みを越え、食の価値を地域から世界へ循環させる共創リーダーとなることを目指す。
國分晃社長は、「5期連続増収増益の成果を踏まえ、新たなの食の価値創造に取組む。卸売業を基盤に卸的な稼ぎ方から転換を図る。300年の中で時代の変化を捉え、歩みを進めてきた。12次長計で食の未来に向けた一歩を大きな挑戦で進め食を辻て社会に貢献する使命を果たす」とした。2026年度の冠方針では「小売よりも小売り力、メーカーよりもメーカー力」とし、請負人国分として、得意先、メーカーを上回る知見と実行力を持つとの決意を込めた。
伊藤忠食品を完全子会社化 ―― 伊藤忠商事
伊藤忠商事株式会社は2月26日、100%出資子会社の合同会社FMDIを通じ、伊藤忠食品㈱に対する公開買付け(TOB)を実施すると発表した。現在52.46%を保有しており、TOBおよびその後の手続きを経て伊藤忠食品は上場廃止し非公開化・完全子会社化を目指す。
買付価格は1株1万3000円。期間は2026年2月26日から4月9日まで。買付予定数の下限は180万1900株で、上限は設けない。下限以上の応募があった場合は全株取得する方針。
食品卸売業界では、原材料費や物流費の上昇、消費者の節約志向による食品インフレ、物流制約、デジタル活用の高度化など、事業環境が大きく変化している。伊藤忠商事は、グループ一体運営により、メーカーから小売までを通貫した物流効率化や共同配送の推進、低温・冷凍分野の強化、リテールメディア活用による店頭マーケティング高度化などを進める。