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今週のヘッドライン|2025年6月第4週号

推奨104%、選定107%に ―― (一社)日本給食品連合会

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中込会長

(一社)日本給食品連合会(中込武文会長)は12日、愛知・ヒルトン名古屋で「第66回定時総会、報告会」を開き192人が出席した。新規入会は㈱KL(西部支部)、㈱ハウディ山陽小野田支店(同)の2社で、4月1日現在の会員数は79社となった。事業部門の実績は、推奨品104%、選定商品107%、シルバー斡旋商品119%と伸長。特にシルバー商品は、コロナ禍の2020年以降は右肩上がりの推移となっている。

 任期満了に伴う理事交代では、中込会長を再選。新理事に糸永範夫大給社長(九州支部)を選任した。特別会員顧問には末貞操三島食品社長が就いた。森田道幸晴峰商事社長(理事)、髙宮満キユーピー社長(特別会員顧問)は退任した。
 事業部門の実績のうち、推奨メーカー9社による推奨品事業は104%。販売金額は順調に推移したが、物量としては前年を下回るメーカーもあった。
 メーカー18社による選定商品事業は107%。15メーカーが目標を達成した。12品の新規商品導入により、8000万円の上乗せができ、終売による落ち込みをカバーした。
 斡旋商品事業のシルバー斡旋商品は、119%と伸長。コロナ禍の2020年以降は右肩上がりの推移となっている。
 この他、次世代経営者による「ネクストジェネレーションの会」の活動では、理研ビタミン、キユーピーで特別会員メーカー社長との座談会を開いた。
 総会後の報告会では、浅地則夫副会長中部支部長の開会挨拶に続いて、中込会長が登壇。「日給連では、中期目標を設定することで売上拡大を図り達成報酬の改善に取り組む。また、商品開発委員会を加えた商品開発の積極化、ネクストジェネレーションの会の活動、およびDX推進に取り組む。事業部門以外の取組では、特に学校給食業態で顕著な安価な食材への置換えやデザート類の使用頻度減少など、教育の一環である学校給食をコストと捉える向きがある。これに対しては、制度をどう変えていくかではなく、制度が“どうあるべきか”を問うていく必要がある」と述べた。
 なお、報告会では「学校給食の食材調達における契約のあり方についての勉強会」発起人の宮内秀樹衆議院議員から「現場を改善しなければいけない、という方向で話し合っている。政治的は学校給食無償化の大きな方向性を作った。皆さんが仕事をスムーズに行い、経営安定のもとしっかり務められるよう、共に勉強していこう」とのメッセージも紹介された。
 懇親会の来賓挨拶は原田達農林水産省大臣官房新事業・食品産業部食品流通課長、乾杯発声は松田要輔テーブルマーク社長、中締めは末貞三島食品社長。

PB冷食を強化 ―― イオントップバリュ

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土屋社長(左)、髙橋本部長

 イオントップバリュの土屋美津子社長は10日に開いた「サステナブル商品&戦略進捗発表会」の席上で、今後冷凍食品の商品開発を強化し、商品数を増やす方針を明らかにした。
 土屋社長は会見後の囲み取材で「冷凍食品はコスパとタイパを両立できる商品で、来店者のニーズに応えられる。保存料が少ないことも強みだ。商品数を増やして強化したい」と説明。併せて、〈トップバリュベストプライス〉などの価格訴求型商品のSKU拡大に取り組む考えも示している。
 会見では、今年度に同社が発売する環境配慮型商品の概要や商品戦略の進捗などについて発表した。
 冷凍食品関連では、昨年6月に立ち上げた8大アレルゲンを使わない〈やさしごはん〉冷凍食品シリーズに、スイーツ2品を追加する。昨年発売した8品のうち終売した3品を除く5品をリニューアルする。
 新商品の「あんぱん」(2個入り、本体価格398円)は、なめらかなこしあんと、もっちりした米粉パンが相性抜群の冷凍パン。朝食やおやつに使いやすい。「濃厚ココアのなめらかテリーヌ」(同)は、ビターなココアの風味と生チョコのようなねっとり食感で大人にもおすすめな冷凍スイーツ。共に自然解凍対応品。
 髙橋幹夫取締役商品本部長は同シリーズの冷凍食品について「取り扱う店舗を拡大し、将来的にはイオンの看板が付いていたらどこでも買えるようにしたい。地方でも新興住宅地などで引き合いが強く、集客にも繋がっているため優先的に取り扱う。一品当たりの売上を大きくしながら市場に定着させたい」と語った。
 また、大容量の冷凍チャーハンや冷凍餃子など、価格訴求型の冷凍食品も順次発売する。

「さぬきうどん」新CM 井戸田さんらでイベント ―― テーブルマーク

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(左から)蜂谷さん、井戸田さん、きじまさん、庵原部長

 テーブルマークは11日、主力商品「カトキチさぬきうどん」の新テレビCM放映を記念し、都内でPRイベントを開催した。
 イベントには“さぬきうどん師匠”ことお笑いコンビ・スピードワゴンの井戸田潤さんとモデルで井戸田さんの妻の蜂谷晏海さん、料理研究家のきじまりゅうたさんも加わり、初の夫婦共演となる華やかなステージが繰り広げられた。
 挨拶した庵原リサマーケティング戦略部長は、「昨年は冷凍うどん発売50周年で、看板商品である『カトキチさぬきうどん』をリブランドした。またうどんを含む冷凍麺で売上№1としてギネス世界記録に認定され『冷凍麺のテーブルマーク』として大きな節目となる年だった。51年目の今年は『お客様の食卓のお困りごとの解決』をテーマに取組んでいる。猛暑などでキッチンに立ちたくない、メニューがマンネリ化しているなどのお声を頂いている。我々は700メニューの冷凍うどんのレシピがある。レシピを知っていただくことで、夏場の食卓の解決の一助となる」とした。
 イベントでは、テーブルマークの「子どもの食育に関する調査」結果をもとに、夫婦の家庭での食育が語られた。蜂谷さんは10か月の息子に野菜の味や食感を楽しめる工夫を紹介し、井戸田さんも子どもの食事中の様子を披露。さらに、井戸田さんが冷凍うどんで「サラダうどん」作りに挑戦し、蜂谷さんはその手軽さと美味しさを評価した。
 新テレビCMは14日より「夏こそくびれ麺」篇を放送開始した。CMでは、昨年12月からCMキャラクターを務める子役・永尾柚乃さんが引き続き、夏のうどんシーズンを盛り上げる内容となっている。


供給高3.7兆、冷凍食品強化に意欲 ―― 日本生活協同組合連合会

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藤井専務(左)、新井会長

 日本生活協同組合連合会は13日、東京・品川プリンスホテルでコープ共済連と合同会見を開き、2025年度の供給実績や今後の方針などについて説明した。
 2024年の全国生協の概況は、供給高3兆705億円(前年比101.6%)だった。うち、店舗事業は9701億円(同102.5%)、宅配事業は2兆1181億円(同101.3%)となった。店舗、宅配が共に伸長した。組合員数は3080万人(同100.6%)だった。
 事業別の実績はCO・OP商品事業が3600億円(同101.7%)、キャロット事業326億円(同98.4%)、カタログ事業494億円(同97.4%)、ギフト事業32億円(同98.0%)となった。
 25年度の商品事業では、①組合員のくらしに寄り添う利用しやすい価格②組合員の声から生まれる新しい価値商品③主力商品の強化・進化④CO・OP商品低塩化計画⑤一人ひとりの食事シーンにあうCO・OP商品─の五つの統一MD、計画の下で商品開発を進める。人気の骨取り魚の品揃えを増やし、冷凍食品の開発強化も継続する。
 藤井喜継代表理事統括専務は「CO・OP商品に求められているタイパとコスパの高さを実現できる冷凍食品やミールキット等のカテゴリーを強化したい。冷凍食品は即食性の高さが組合員から支持を集めており、価値訴求型で味わいに優れた名店のラーメンの人気が高い」としている。

■初の女性会長 新井会長が就任

 同日、新会長に新井ちとせ副会長が昇格する人事を決議した。新井会長は組合員出身で初の女性会長となった。コープ共済連の代表理事理事長には笹川博子副理事長が昇格した。

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